cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_44c74e596909_胃カメラとバリウム、どっちで検査する? 44c74e596909 44c74e596909 胃カメラとバリウム、どっちで検査する? oa-bookwatch 0

胃カメラとバリウム、どっちで検査する?

2020年1月27日 06:30 BOOKウォッチ

 本書『医者が教える 正しい病院のかかり方』(幻冬舎新書)は、「医者と病院のトリセツ」だ。「多くの人から信頼される現役医師」が、風邪からがんまで、知っておくと得する60の基本知識を解説したもの。

 「医者が教える」というと、何となく上から目線を感じるかもしれないが、著者の山本健人さんは2010年に京大医学部を卒業したばかり。まだ若い。在学中の知識と、医者になってからの経験をもとに、患者に近い目線で基礎的な医療情報を説明する。

「後医は名医」なり

 本書の特徴は、「医者の常識」を分かりやすく示していること。例えば「後医は名医」。最初に診た医者よりも、後から診る医者が有利だという。山本さんの子どものころの経験を紹介している。腕にブツブツができた。近所の皮膚科に行って、軟膏を処方されたが、よくならない。そこで医者を替え、隣町の皮膚科に行き、別の薬を塗ったら治った。常識的には、最初の医者がヤブ、二人目の医者が名医ということになる。

 しかし、実は違うのだという。二人目の医者は、最初の医者が処方した薬が効かなかったという情報を持っている。その上で別の薬を処方している。診断する上で、二人目の医者のほうが有利になっている。「後医は名医」になりやすいのだという。

 これにはさらに補足がある。そういえば最初に山本さんを診た医者はこう言っていた。「この薬を塗ってよくならないようなら、また来てください」。つまり、最初の医者の所にもう一度行くと、別の薬を処方され、よくなった可能性もある。逆に二人目の医者が、最初の医者の処方について十分な知識を持っていなかった場合は、一からやり直しになる。この場合は「後医は名医」にならない。

 このように医者と患者の関係はなかなか複雑だ。本書は、医療に関する様々な疑問をあまり単純化することなく、冷静に読者に伝える。

ネットの健康情報は「キーワード+or.jp」で検索

 本書は「第一章 病院に行く前に」「第二章 医師との関係に悩んだら」「第三章 がんについて知っておくべきこと」「第四章 いざというとき」「第五章 薬の知識」「第六章 知っておきたい家庭の医学」の6章構成。

 それぞれの章でさらに様々な疑問が並んでいる。「治療しても同じ症状が続くときは病院を替えるほうがいいか」「目の前でスマホ検索する医師は信用できないか」「胃がん検診は胃カメラとバリウムのどちらを受けるのがいいか」「がんは切るべきか切らざるべきか」「薬局で買える薬と病院で処方される薬は何が違うか」「生活習慣病の薬は一度飲み始めるとやめられないのか」「病院で処方される風邪薬の方が市販薬より効くか」など60問だ。

 例えば、病院に行く前に患者や家族がネットで検索することについて。著者は、ネットの医療情報は間違いだらけだと警告する。専門家が医療系サイトを調査したところ、医学的に根拠がないページが4割に上ったという。

 もちろん信用できる情報もある。がんについての情報なら「国立がん研究センター」の「がん情報サービス」、消化器に関する情報なら日本消化器病学会の「患者さんとご家族のためのガイド」。ネットで調べるときは、検索したいキーワードの後ろに「or.jp」をつけると、信頼度が高い学会や公的機関のサイトが優先的に表示されるそうだ。著者自身も「外科医の視点」というサイトで確かな情報発信に努めている。

風邪薬に「風邪を治す力」はない

 検査には「偽陰性、偽陽性」という限界があるという話も。例えばインフルエンザにかかっている患者を100人検査しても、初日の検査で陽性と判定できるのは61%だという。二日目になると92%まで上がる。逆に陰性の人を陽性と判定してしまうこともある。検査結果を他の身体症状と合わせて総合的に判断する必要がある。インフルエンザの場合は、それでも精度が高い検査なのだという。

 認定医、専門医、指導医という医者の肩書についても注釈している。これらの肩書を得るには学会に入り、一定の症例をこなし、論文を書いて、認定試験に受かる必要がある。受験料も高い。これが面倒だという医者は、臨床に専念しているケースもある。いちがいに肩書がある医師が優れているとは言えないという。

 自治体の検診は「積極的に受けたほうがいい」、すい臓がんは厄介だが、この10年の間でも「治療は教科書が書き換わるくらい大きく変化している」、風邪薬に「風邪を治す力」はない、病院でしか処方できない「風邪の特効薬」はない、「がん治療は、シンプルに語れないほど複雑」など、風邪からがんまで患者の多様な疑問に答えている。

 医療の世界は数学のように答えが一つではない。裁判のように、シロクロの決着を強引に決めるわけにもいかない。多数の要素があり、正解にたどり着く道が複雑だ。その解も、今は正しくても後になったら間違っているかもしれない。本書は、そうした迷路のような世界で、「妥当な解」をいかにして見つけるか、医者の立場から合理的な思考をもとに示したものと言える。常識的な医者の本音を知ることができる患者にとってはありがたい一冊だ。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: 医者が教える 正しい病院のかかり方
監修・編集・著者名: 山本健人 著
出版社名: 幻冬舎
出版年月日: 2019年11月28日
定価: 本体880円+税
判型・ページ数: 新書判・272ページ
ISBN: 9784344985797

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_af8e9cbae84c_「色気もあるとよー」。乃木坂46・与田祐希がセカンド写真集 af8e9cbae84c af8e9cbae84c 「色気もあるとよー」。乃木坂46・与田祐希がセカンド写真集 oa-bookwatch 0

「色気もあるとよー」。乃木坂46・与田祐希がセカンド写真集

2020年1月26日 16:31 BOOKウォッチ

 アイドルグループ「乃木坂46」の次世代エース・与田祐希さんのセカンド写真集が、3月10日に発売されることが決定した。

 写真集の刊行は、2017年12月にファースト写真集『日向の温度』(幻冬舎)を刊行してから、実に2年ぶり。

写真は、ミラノのホテルでの与田さん(撮影:菊地泰久さん)

 写真集のロケは、今年の5月に20歳になる与田さんの10代最後の夏に行われた。撮影場所はイタリアのミラノとシチリア島。シチリア島では、崖から海にダイブしたり、泳いだり大自然を舞台にしたダイナミックな撮影に挑戦している。

写真は、小型ボートに乗った与田さん(撮影:菊地泰久さん)


写真は、ポニーに乗った与田さん(撮影:菊地泰久さん)

 一方のミラノでの撮影では、与田さんはおしゃれな街を散策したり、ショッピングを楽しんだりしており、16歳で乃木坂46に加入してから日々成長している与田さんの姿が収められている。

 なお、今回の写真集で、与田さんは初めてのランジェリーショットに挑戦している。可愛いだけではなく大人な一面も見せたいということで、白と黒の2パターンの撮影が行われた。「色気もあるとよー」という、与田さんのコメントにも納得の姿を披露している。

 写真集の発売決定について、与田さんは次のようにコメントしている。
 

 「19歳の与田祐希のすべてを詰め込みました!

 10代のうちに、2冊も写真集を出せるなんてとてもすごいことだと思いますし、とても光栄です。

 10代って、ちょっとの間でも変化が大きい時期なので、(2年前に出した)ファースト写真集からの変化も見てほしいです。

 見どころは、初のランジェリーカットです。ファンの方やメンバーから、子どもっぽく見られがちなので、これを見て、「色気もあるとよー」って言いたいです(笑)。

 初期に言っていた言葉を10代最後にして、証明できたんじゃないかなと思います。

 写真集が決まって、パッと思い浮かんだのが、"崖から海に飛び込みたい"でした。シチリア島で実現したのですが、ずっとやりたいと思っていたので、念願が叶って嬉しいです。

 人生初のヨーロッパでしたが、食べ物も美味しかったし、海も綺麗だったし、街も素敵だったし、何もかも日本とまったく違っていて、とても新鮮で楽しめました。

 お買い物では靴も買えたし、ちょっとイイ女になって帰ってきました(笑)。

 10代の集大成の写真集になったと思いますので、お楽しみに!」
 

 

写真は、ミラノの街角での与田さん(撮影:菊地泰久さん)

(BOOKウォッチ編集部)

書名: 与田祐希セカンド写真集(タイトル未定・仮)
監修・編集・著者名: 与田祐希:モデル / 菊地泰久:撮影
出版社名: 光文社
出版年月日: 2020年3月10日
定価: 本体1,850円+税
判型・ページ数: ソフトカバー・172ページ
ISBN: 9784334902513

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_ea083dfb6718_元欅坂46・今泉佑唯が巻頭グラビア! 付録はずーみん両面BIGポスター ea083dfb6718 ea083dfb6718 元欅坂46・今泉佑唯が巻頭グラビア! 付録はずーみん両面BIGポスター oa-bookwatch 0

元欅坂46・今泉佑唯が巻頭グラビア! 付録はずーみん両面BIGポスター

2020年1月26日 10:01 BOOKウォッチ

 「週刊少年チャンピオン」8号(秋田書店)では、元欅坂46のメンバーで、"ずーみん"こと女優の今泉佑唯さんが表紙と巻頭グラビアに登場している。

写真は、「週刊少年チャンピオン」8号(秋田書店)

 今泉さんは、今回で通算4回目の登場。巻頭グラビアは「ずーみんと一緒」と題され、12ページの特大ボリュームになっている。また、付録として両面BIGポスターが付いてくるほか、QUOカードの応募者全員サービス企画も実施される。

 今回の撮影に際し、今泉さんは次のようにコメントしている。

「お話を頂いたとき嬉しすぎてニヤケが止まらなかったです とにっかく楽しかった撮影で、素の私でいられました」


写真は、「週刊少年チャンピオン」8号(秋田書店)のグラビアページ
 また、今号はニコニコ静画で220万再生を誇る佐藤ショーキ先生の『メイカさんは押しころせない』の連載が開始されている。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: 週刊少年チャンピオン8号
出版社名: 秋田書店
出版年月日: 2020年1月23日
定価: 特別定価320円(税込)

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_667ad1297a23_鉄道が新海誠監督作品で重要な訳 667ad1297a23 667ad1297a23 鉄道が新海誠監督作品で重要な訳 oa-bookwatch 0

鉄道が新海誠監督作品で重要な訳

2020年1月26日 08:15 BOOKウォッチ

 長編アニメ映画「君の名は。」(2016年)は興行収入250億3千万円という記録的な大ヒットとなった。この作品で新海誠監督の名前を知った人も多いだろう。本書『新海誠の世界を旅する』(平凡社新書)は、新海作品の舞台となった街や地域の歴史や文化を紹介しながら、作品の理解を深めようという本だ。

各地の「聖地」を歩く

 著者の津堅(つがた)信之さんは、1968年生まれのアニメーション研究家。日本大学藝術学部映画学科講師。著書に『日本のアニメは何がすごいのか』(祥伝社新書)、『ディズニーを目指した男 大川博』(日本評論社)、『新版 アニメーション学入門』(平凡社新書)などがある。

 緻密な描写力によって実在の街や風景を描き、いわゆる「聖地」を日本各地に誕生させた新海監督。本書では、そのほぼ全作品を取り上げて解説している。各章の舞台と作品は以下の通りだ。
 

 第1章 幕開けの下北沢 「ほしのこえ」
 第2章 青春の幻影 津軽 「雲のむこう、約束の場所」
 第3章 岩舟、種子島、そして東京 「秒速5センチメートル」
 第4章 異世界への扉 「星を追う子ども」
 第5章 雨の新宿御苑 「言の葉の庭」
 第6章 瀬戸内の島の彼女と、三鷹陸橋の彼 「クロスロード」
 第7章 みそカツ弁当を食べながら「糸守町」へ 「君の名は。」
 第8章 「天気の子」は、どこの子?
 

 本書は、東京・新宿から電車で10分の下北沢から始まっている。新海監督の出世作である短編アニメ「ほしのこえ」が公開された場所として、欠かせないという。2002年、下北沢駅近くのミニシアター「トリウッド」で、無名のアマチュア作家にすぎない新海監督の「ほしのこえ」は公開された。インターネットで評判が広がり、DVDは10万本を超える売り上げとなった。

実写以上の風景

 動きのない「風景描写」は「止め絵」と呼ばれるが、パソコンによる描画や着色で工夫し、手描きとは異なる質感を出した。
 

「作品は近未来SFなので、架空の世界である。しかし描かれているのは実在の世界をベースにした『実写以上』に感じる風景だという、あたかも魔法を駆使するかのような不思議な才能で、初めて見た時は『こんな表現を使いこなすアニメーターが出てきたのか』と、私は驚くばかりだった」
 

 さらに、ほぼ単独で完成させたことに津堅さんは驚いたという。デジタル時代になり、スタジオに就職せずにインディペンデントで作品を発表し、劇場用長編を手がける作家の走りとして新海監督は登場した。そうした場所を提供したのが下北沢のミニシアターだった。

 小劇場がいくつもある下北沢からスタートし、メジャーになった劇団や俳優は多い。アニメ映画にもそうしたDNAは生きていたのだろうか。

地方と都会との比較

 新海作品で実在の景観が具体的に使われたのは「雲のむこう、約束の場所」が最初だという。舞台は青森県の津軽線の蟹田駅。地方と都会との比較の構図は、「君の名は。」まで繰り返し出てくるが、毎日映画コンクール(2004年度)の「アニメーション映画賞」の受賞選評を引用し、「すべてが平凡な片田舎の風景に見える世界の向こうに、どこまでも高くそびえ建つ1本の塔を建ててみせた彼のセンスオブワンダーが圧倒的に輝いていたからだ」という評価を紹介している。

 東京だけを舞台にしたのが「言の葉の庭」(2013年)だ。雨の新宿御苑がメインステージだ。

 「雨の中の緑と、雨上がりの陽光を浴びた緑との色彩を細かく描き分け、結果的に、背景画の密度はさらに高まっただけではなく、キャラクターに射す光の強さや質、当たり具合によっても描き分けられ、その繊細さは特筆に値する」と書いている。評者もこの作品を観て、色彩が鮮明なことに息をのんだことを覚えている。

「聖地」になった飛騨古川

 そして「君の名は。」(2016年)。著者は名古屋駅で「みそカツ弁当」を買った話から書いている。映画の主人公が高山線の特急で食べるシーンがあるからだ。架空の「糸守町」の入口として描かれる駅のモデルが飛騨古川駅だ。聖地となり、今も多くのファンが訪れている様子を紹介している。

 作品については、「震災の記憶」を彼ならではの作劇で、そして得意とする圧倒的な映像で表現した、と評している。

 本書の刊行は2019年7月。最新作「天気の子」の公開直前ということもあり、同作については、あまり踏み込んで書いていない。

 最後に新海作品の映像の中で、ひときわ重要な役割を果たしているのは「鉄道」だ、と指摘しているのが興味深い。
 

「鉄道を古風なまでに、人と人とをつなぎ、あるいは隔てて遠ざける『脇役』として演じさせた」
 

 鉄道ファンではないからこそ、あくまで鉄道は脇役として描かれ、画面の中に溶け込むのだという。

 新海作品をさかのぼって観ようという人にとって、心強いガイドになる本だ。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: 新海誠の世界を旅する
サブタイトル: 光と色彩の魔術
監修・編集・著者名: 津堅信之 著
出版社名: 平凡社
出版年月日: 2019年7月12日
定価: 本体840円+税
判型・ページ数: 新書判・205ページ
ISBN: 9784582859164

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_7d01e7f13b40_パゾリーニ「惨殺事件」の真相とは? 7d01e7f13b40 7d01e7f13b40 パゾリーニ「惨殺事件」の真相とは? oa-bookwatch 0

パゾリーニ「惨殺事件」の真相とは?

2020年1月26日 06:45 BOOKウォッチ

 映画監督には、自分自身も数奇なドラマの主人公のような人が少なくない。その代表例が、イタリアの映画監督、ピエル・パオロ・パゾリーニ(1922~75)だ。「アポロンの地獄(67年)、「テオレマ (68年)」、「豚小屋(69年)」などの問題作で世界的にセンセーションを巻き起こしたが、75年、「ソドムの市」の撮影終了直後に、惨殺死体で発見された。

 本書『パゾリーニの生と』(ミッドナイトプレス)はパゾリーニの全映像作品を丹念に読み解き、彼の思想と生涯に迫ったものだ。著者の兼子利光さんは1954年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ヴィスコンティからダリオ・アルジェントまでのイタリア映画と、ホラー、B級映画の研究者。雑誌「アエラ」の校閲者を長く務めた。

イタリアの光と陰

 

「わたしにとってパゾリーニの映画作品は長い間、カフカの『変身』の主人公がある朝、目覚めたとき感じた『気がかりな夢』のようなものだった。その『気がかりな夢』に少しでもかたちを与えようと試みたのが、このパゾリーニについての考察である」
 

 兼子さんはパゾリーニにとりつかれた理由をそう語る。「惨殺死という衝撃的な死で閉じた生涯を、その際立つ個性の、外からは窺い知れない心の底のほうから特徴づけるものは何か」という視点で分析する。

 パゾリーニは、回り道をして映画監督になった人だ。軍人でファシストの父には反発し、学校教師で慈愛に満ちた母を敬愛して育った。7歳から詩を書いていた。やがてドイツ軍は北イタリアで攻勢を強め、対抗するパルチザン闘争も激しさを増す。3歳年下の弟はそのパルチザンに加わったが、内部抗争で殺される。19歳だった。

 戦後のパゾリーニは学校教師をしながら文学活動。そして共産党に入党し、地域の農民闘争にも関わる。ところが、「未成年者への淫行」の疑いで告発され、党から除名。やがて創作活動に比重を移し、詩人、作家として名を成す。映画の脚本も手掛けて、自ら監督もするようになる。

 61年に処女作「アッカトーネ」を発表。ローマ郊外の下層プロレタリアートの日常をテーマにしたものだった。その前年に公開されたフェリーニの「甘い生活」は、50年代後半のローマの豪奢で退廃的な上流階級の生態を描いたが、「アッカトーネ」は、「もう一つのイタリア」を赤裸々に映像化した。いわば当時のイタリアの「光と陰」だ。公開時にはネオ・ファシストによる妨害を受けている。

画一的な消費社会に拒否声明

 本書は「第一章 下層プロレタリアートと<郊外>」、「第二章 キリストとマルクス主義」、「第三章 消費資本主義の<定理>」、「第四章 マリア・カラスと生の三部作」、「第五章 消費社会のなかの『死』」という構成。

 パゾリーニが映画の世界に足を踏み入れた50年代後半から、イタリアは「ネオ・カピタリズモ」(新資本主義)によって経済発展を続けていた。南部の農業地帯から、北部の工業地帯に農業労働者が職を求めて押し寄せる。「経済の奇跡」が都市部に大量のプチ・ブル層を生み出し、イタリアを消費社会に変えていた。パゾリーニは、この消費社会を画一的で抑圧的なものの到来ととらえていた。
 

「ファシズムが完全には達成できなかったあの文化の強制、あの同一化を今日の権力、つまり消費文明の権力は、多様で個別的な現実を破壊しながら、完全に達成しつつある」(カルロ・ルカレッリ『イタリアの新しい謎』より)
 

 兼子さんは、消費社会の<現在>に対する思想的な拒否の意思表明が「テオレマ」「豚小屋」といった作品で表現されていったと解釈する。それらは<現在>に対峙するパゾリーニの思想的な映画、だというわけだ。

 パゾリーニは、「罪を贖われたブルジョアはその持っている権利のすべてを放棄すべきだ。そして、これを最後に権力の観念を魂から追放すべきである」と宣言する。兼子さんによれば、60年代後半に高揚した学生運動の思想と行動にも抜きがたくあったプチ・ブル的な<権力の観念>をパゾリーニが鋭敏に感じ取り、それを的確に批判したものだという。「これは人間の存在の根源に向けて問いかけられた倫理的な言葉ではないかと、わたしは考える」と記している。

極右、極左の過激な活動がピークに達していた

 パゾリーニが無残な姿で見つかったのは75年11月2日。犯人として17歳の少年、ピーノ・ペロージが捕まったが、事件は謎に満ちていた。遺体は激しい暴行を受けていた。はたして、ひ弱に見える少年が一人でやれるものなのか。しかも少年はほとんどケガをしていなかった。パゾリーニは血だらけだったが、少年の服や身体には一滴の血も付いていなかった。

 少年はパゾリーニとは旧知であり、カネのために売春をしている同性愛者だった。事件は世界的な映画監督に絡む大スキャンダルとなり、パゾリーニは被害者にも関わらず、社会的に指弾される。

 当時のイタリアは、ネオ・ファシストのテロが頻発していた。一方では「赤い旅団」によるアルファ・ロメオ社長や検事誘拐なども起きていた。パゾリーニが殺された75年というのは、そうした極右、極左の過激な活動がピークに達していたときだった。

 犯人とされた少年は刑期を終え、事件から30年が過ぎたころから、新たな証言を始める。「俺を脅していた男たち、家族を脅していた男たちは年老いたか、死んでしまった」ということがきっかけだ。新証言によると、パゾリーニの車に乗った少年の前に複数の男が現れ「コミュニストの、ホモ野郎」と口走りながらパゾリーニに襲い掛かったのだという。08年の証言では、男は5人。うち2人は知っている男。ネオ・ファシストの活動家ですでに死亡しているという。他の3人は知らない男だった。「いまでは、すべての責任を自分が負ったことに後悔している」。

 パゾリーニは死の数時間前にジャーナリストのインタビューを受けて、身に迫る危機を予言していた。「我々がここで話している間にも、誰かが地下室で我々を片付ける計画を立てているとしたら、すごいことじゃないか」と。

 兼子さんは「パゾリーニの死じたいはパゾリーニには属さない・・・パゾリーニの死は、<社会>に属するものだ」と結論づけている。

 本書では、パゾリーニの残した詩も、兼子さんの手で翻訳されている。著者にとりついたパゾリーニへの、渾身のオマージュともいうべき一冊だ。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: パゾリーニの生と
サブタイトル: 生きられた映像の詩学
監修・編集・著者名: 兼子利光 著
出版社名: ミッドナイトプレス
出版年月日: 2019年5月20日
定価: 本体3100円+税
判型・ページ数: 四六判・291ページ
ISBN: 9784907901165

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_edae031191f3_全寮制女子校の4人が行き着く「友情」とは? edae031191f3 edae031191f3 全寮制女子校の4人が行き着く「友情」とは? oa-bookwatch 0

全寮制女子校の4人が行き着く「友情」とは?

2020年1月25日 17:21 BOOKウォッチ

 宮西真冬さんの本書『友達未遂』(講談社)は、タイトルと表紙が印象的だ。書店で面陳列されていたが、4人の少女が醸し出す雰囲気にやや不穏なものを感じた。帯には「全寮制女子校で次々と起こる事件」とあり、狭い世界で女子高生が繰り広げるドロッとしたものが描かれているのかと想像したが......。

「マザー制度」のある全寮制女子校


 本書の舞台は、全寮制の女子校である星華高等学校。創立130年の歴史があり、規律に厳しいことで有名。街から随分離れた山奥に立地している。同校には、新入生を「チャイルド」、3年生を「マザー」と呼び、寝食を共にしてルールやマナーを教える「マザー制度」がある。

 本書は第一章から第五章と終章から成る。物語は4人――茜(新入生・桜子のチャイルド)、桜子(3年生・茜のマザー)、千尋(美術コース3年生・真琴のマザー)、真琴(美術コース新入生・千尋のチャイルド)――の目線から語られる。

それぞれに抱える事情と葛藤


 茜の母は、茜を祖父母の家に置いて失踪した。どこにも居場所がなく、茜は全寮制の同校へ入学した。茜のマザーを務める桜子は、模範生であり、生徒会長。皆の憧れの的である。しかし、茜は桜子に対して「自分に自信があるようなしぐさも、言動も、何があっても楽しそうな笑顔も、他人のことにやたらと首を突っ込むところも、何もかも」嫌っている。

 茜の洗濯物が汚されたり、茜の机に<「死ね」>と書かれた手紙が入っていたり、千尋の描いた絵が破られていたりと、不審な事件が立て続けに起こる。真っ先に犯人だと疑われた茜に対して、桜子は自分のことのように泣き、かばった。茜の桜子に対する感情は変化していき、「血縁も何もない二人が本当に何かを築くことができるのだろうか」と信じたいと思うようになる。

 桜子の母は、かつて「星華のマドンナ」と呼ばれ、伝説となっている。桜子はいつしか、マドンナの娘を演じるようになっていた。「自分の意見や気持ちが、いつの間にか行方不明になり、探すこともやめてしまっていた」桜子は、「自分の意見をしっかり持って、やりたいことをやる」千尋を羨ましく思う。

ここから先をどう生きていくか


 千尋、真琴も含めて4人それぞれにトラブルが起こり、外的な要因によって、本来の自分を抑え込んだり、こうあるべきと偽ったりしている。しかし、一連の事件をきっかけに、4人は自分の置かれている状況を客観的に見つめ直し、ここからどう生きていくのかを考えるようになる。

 帯には、評論家や書店員からの本書を絶賛するメッセージがビッシリ詰まっているが、どこまで感情移入できるかは個人差があると思った。それでも、4人の内面を繊細に捉えた描写は見事であり、自分が高校生の頃に味わった感情が蘇ってきた。本書の結末の先に、4人はどんな大人になっていくのか。

 著者の宮西真冬さんは、1984年山口県生まれ。2017年にメフィスト賞受賞作『誰かが見ている』でデビュー。18年に第2作目『首の鎖』を刊行し、本作は3作目となる。

(BOOKウォッチ編集 Yukako)

書名:友達未遂
監修・編集・著者名:宮西 真冬 著
出版社名:株式会社講談社
出版年月日:2019年4月22日
定価:本体1600円+税
判型・ページ数:四六判・290ページ
ISBN:9784065139653

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_3cc5fed85933_報われない恋はある。どうしようもない。 大木亜希子に寄せられた反響(1) 3cc5fed85933 3cc5fed85933 報われない恋はある。どうしようもない。 大木亜希子に寄せられた反響(1) oa-bookwatch 0

報われない恋はある。どうしようもない。 大木亜希子に寄せられた反響(1)

2020年1月25日 16:01 BOOKウォッチ

 15歳から芸能活動を始め、かつてはSDN48にも在籍していた元アイドルで、今は赤の他人のおじさんササポンと暮らす大木亜希子さんの著書が話題だ。

 著書『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(祥伝社)は、TBSの人気番組「王様のブランチ」で1月11日に放映された渋谷TSUTAYA書店の文芸書ランキングでランクインしたほか、1月24日放送の同じくTBSの「爆報!THEフライデー」でもとりあげられている。

 BOOKウォッチでも、書籍発刊時に大木さんにインタビューしている(編注)が、その後、本書の特設サイトには全国の女性から多くの反響が届いているという話を聞き、改めて大木さんを取材した。(編注:前回のインタビュー記事はLINE内でお読みいただけます(ここをタップ)

写真は、著者の大木亜希子さん(撮影:BOOKウォッチ編集部)


 本書は、若い女性と28歳差のおじさん(ササポン)が一緒に暮らすというシチュエーションが話題を呼んだが、実は、女性が生きていく中で感じる生きづらさや、報われない恋のエピソードがちりばめられている。各方面からの反響も、おじさんへの応援歌というよりは、むしろ、多くの女性ファンからの声が目立っているという。

『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(祥伝社)

 さっそく各メディアから受けた取材の印象から聞いてみた。

―― 出版後には、たくさんの取材やテレビでの露出があったそうですが、印象に残った質問はなんでしょうか。

大木 「印象に残った質問の一つに、ササポンがいない女性はどうしたらいいですか?というものがありました」

 「私はマウンティングする人を減らしたくてこの本を書いたのに、私にはササポンがいたから、ササポンのような人がいない方に圧力をかけているような気がしてしまいました」

 大木さんは、寄せられた反響から、だれにも頼れない女性が多数いることを、改めて痛感したという。

 大木さんは、かつて、精神的に体が動かなくなったときに、ササポンとの暮らしで心が楽になったが(前回のインタビュー参照)、大木さんと違い、ササポンがいない人がほとんどだろう。

 大木さんは、この質問について自身では答えが出ていないそうだ。だが、作家のはらだ有彩さんが大木さんにツイートしてくれた言葉に、答えのヒントを見たという。

 そのツイートは次の通り(抜粋)。

「ササポン(大木さんの同居人である「赤の他人のおっさん」)はたしかに素敵だけど、そんな稀有な存在にはなかなか巡り会えないし(略)、(ササポンは)一方的に救済してくれる「装置」ではない、それぞれ再生しながらほんの一瞬(あるいは永遠に)並走してくれる隣人(略)」

(出典:はらだ有彩さんのツイッターより)


 原田さんの言葉を読んで、大木さんはササポンにだけ救われたのではなくて、自分自身でも立ち直る一歩を踏み出していたことに着目したという。だから、ササポンのような人がいない方に対しては、基本的には自分自身で立ちあがることも忘れないでほしいと感じているそうだ。ただ、それが難しいことも、自身の経験で知っているから、伝えるのは難しいという。

 ササポンのような、適度な距離感を保ちつつ、深入りもせず、見返りも求めず、そばにいてくれる人はそんなにいない。だからこそ、悩んだら、自分自身で立ち上がることも必要なのだという。

写真は、著者の大木亜希子さん(撮影:BOOKウォッチ編集部)

SNSで即レスで人柄が帰ってくる時代。やっぱりこの男は違ったな...。


 この作品では女性からの反響が多かったことは前述の通り。多くの反響から恋愛の悩みや女性の強さについて、大木さんも感じたことがあるという。

大木 「女の子は、(未婚の方は)一人暮らしの方が多いのではないかと思います。

 今の若い女性は自分で頑張るし、仕事もまじめにするし、努力しないとこの先の未来がないことを知っている。

 努力しているからこそ、自分が強いと思っているのです」


 だから、仕事も、恋の悩みも、将来の不安も、自分で抱え込んでしまうのだという。そして、相談に的確に答えてくれる人は多くはない。

大木 「自分をよくわかってない人に相談して、よくわからない返しをされたり批判されたりしたら、人に言うより、その想いを誰にも言わずに自分で抱えていた方がまし。という意見もあります」

 「彼氏ができたら素直に(悩みを)言ってみても、全然違うボールが帰ってきたりして、やっぱり違った。誰といても人は孤独だと気付くパターンも多いのではないかと思います」

 さらに、最近はSNSでコミュニケーションがとりやすくなった半面で、

大木 「SNSで綴ると、全然違うボールが帰ってくるのです。すぐに、その人の人柄が即レスで帰ってくるのです」

 そういう意見も聞こえてきたという。この意見は、世の男性諸氏は、参考にしなければならないかもしれない。
 このように、女性は心のキャッチボールを理解している一方で、かつての大木さんのように、恋人候補を探してノルマ飯(ノルマとして、いろいろな男性と食事の予定を組み、出会いの回数を広げる)を繰り返す人もいる。

―― いろいろな男性と夜ごと食事に行って出会いを求め、自分をすり減らしている女性も多いのでは?

大木 「ノルマ飯では、例えば、50人に会っても(そのうち)49人にはもう一生会わないような無駄な時間でした。ただ、一人だけ友情が芽生えた人はいます」

 「偽りの自分で会っていたから、その後に来る連絡も、角度違いなのです。分かり合えないのです」


 読者の方でも、きっと、出会いを求めている方はいると思われるが、大木さんの話を聞くと、ノルマ飯は、相手次第とはいえ、確率的にはあまりオススメはできない戦法と言えそうだ。

写真は、著者の大木亜希子さん(撮影:BOOKウォッチ編集部)

実は、過去の恋愛をほぼリアルに綴った私小説

 本書について女性からの反響が多かった理由として、実は、恋愛の要素がフックになっているのではないだろうか。

大木 「実は、この本では私自身、過去の恋愛をほぼリアルに綴っているのです」

 なるほど。恋愛の実経験は、作品の中で割愛や抜粋したとしても、読めば思いや世界観は垣間見えるもの。共感する読者は少なくないはずだ。

 大木さんによると、本書では別の設定に変えて浩介さん(仮名)として登場している男性は実在で、本当に好きで忘れられない人だったそうだ。この本を書いてテレビ出演も決まった時にも、なんと、夢に彼が出てきたという。しかし・・・。

(第2回に続く。第2回は1月29日に掲載の予定です)


 インタビューの最後に、大木さんからのメッセージをいただきました。




プロフィール
大木 亜希子(おおき あきこ)

1989年生まれ。15歳から芸能活動をスタートさせ2005年にドラマ「野ブタ。をプロデュース」(日本テレビ系)で女優デビュー。2010年、20歳でアイドルに転身しタレント活動と並行してライター業も開始。15年からは会社員として執筆業務を担当し、18年にライターとして独立。著書に『アイドル、やめました。AKB48のセカンドキャリア』(宝島社)がある。新著『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(祥伝社)の内容は祥伝社のウェブマガジン「コフレ」で一部公開されている。

(BOOKウォッチ編集部 木村)

書名: 人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした
監修・編集・著者名: 大木亜希子 著
出版社名: 祥伝社
出版年月日: 2019年11月30日
定価: 本体1,400+税
判型・ページ数: 四六判・220ページ
ISBN: 9784396617103

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_86b4702c3608_全国3000人の絵本のプロがすすめる新刊本 86b4702c3608 86b4702c3608 全国3000人の絵本のプロがすすめる新刊本 oa-bookwatch 0

全国3000人の絵本のプロがすすめる新刊本

2020年1月25日 11:31 BOOKウォッチ

 「第12回MOE絵本屋さん大賞2019」の贈賞式が、2020年1月23日東京ドームホテル内で行われ、作家のヨシタケシンスケさん、お笑い芸人のひろたあきらさんら受賞者が出席した。

「第12回MOE絵本屋さん大賞2019」の贈賞式にて(撮影:BOOKウォッチ編集部、以下同)

 この賞は、絵本月刊誌「MOE」(白泉社)が、全国3,000人の絵本専門店・書店の児童書売場担当者に「あなたがおすすめしたい絵本ベスト3を教えてください」とアンケートをして、結果を集計したもの。その中から、最も支持された新刊絵本をランキングにして発表している。

 上位10冊中、『ころべばいいのに』(ブロンズ新社)と『それしか ないわけ ないでしょう』(白泉社)との2冊の著作が選ばれたヨシタケシンスケさんは、贈賞式に登壇し、以下のようにコメントした。

「『ころべばいいのに』は、他人の不幸を願う本。難しかったですが、子どもにも必要なテーマだと思った。(中略)『それしか ないわけ ないでしょう』は、未来の選択肢はあることを示したり、楽しい未来の具体的なことを作ったりするのも作家の仕事かなと思う。(中略)世の中に、あるけどないとされていること、身も蓋もないことでもおもしろおかしく伝えていきたい」


 今回の受賞作は以下の通り。

第1位『なまえのないねこ』文:竹下文子 絵:町田尚子(小峰書店)

第2位『ころべばいいのに』作:ヨシタケシンスケ(ブロンズ新社)

第3位『たべものやさん しりとりたいかい かいさいします』作:シゲタサヤカ(白泉社)

第4位『それしか ないわけ ないでしょう』作:ヨシタケシンスケ(白泉社)

第5位『へいわとせんそう』文:たにかわしゅんたろう 絵:Noritake(ブロンズ新社)

第6位『みずとは なんじゃ?』作:かこさとし 絵:鈴木まもる(小峰書店)

第7位『Michi』作:junaida(福音館書店)

第8位『ねえさんといもうと』文:シャーロット・ゾロトウ 絵・訳:酒井駒子(あすなろ書房)

第9位『ねこのずかん』作:大森裕子 監修:今泉忠明(白泉社)

第10位『ノラネコぐんだん おばけのやま』作:工藤ノリコ(白泉社)

『むれ』の著者ひろたあきらさん

 なお、新人賞の1位には、『むれ』作:ひろたあきら(KADOKAWA)が選ばれた。著者のひろたさんは、吉本興業所属のお笑い芸人。今回の受賞が決まった時のコメントは以前、BOOKウォッチでも伝えている。今回の贈賞式では、授賞の喜びと今後の展望を以下のようにコメントした。

「絵本大好き芸人で、家には300冊くらいの絵本があります。芸人としては売れていないので、命をかけて絵本を集めているんです。絵本を好きになったのは、5年くらい前に長新太(ちょう・しんた)さんの『ゴムあたまポンたろう』に出会ったことがきっかけでした。そのときの衝撃は忘れられません。絵本作家としては、そういう何回もよみたくなるような作品をつくりたいと思っています」


(BOOKウォッチ編集部)

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_ff6f580917de_「食べる」綾瀬はるかの綺麗さに脱帽。異色の写真集第二弾。 ff6f580917de ff6f580917de 「食べる」綾瀬はるかの綺麗さに脱帽。異色の写真集第二弾。 oa-bookwatch 0

「食べる」綾瀬はるかの綺麗さに脱帽。異色の写真集第二弾。

2020年1月25日 10:49 BOOKウォッチ

 NHK大河ドラマ『八重の桜』や『義母と娘のブルース』(TBS系)等で主演を務めるなど、数多くの作品に出演し、現在もさらに活動の幅を広げている女優の綾瀬はるかさん。そんな綾瀬さんの「食べる」姿に焦点を当てた異色のフォトブックシリーズ「TRAVEL&FOOD PHOTO BOOK」から、シリーズ第二弾として『ハルカノイセカイ 02』(二局ピース)が1月31日に発売される。

写真は、『ハルカノイセカイ 02』(二局ピース)

 「TRAVEL&FOOD PHOTO BOOK」シリーズは、綾瀬さんが世界の10地域で食べる姿を、日本を代表するフォトグラファーが撮影するシリーズ。数年にわたり10冊が刊行される予定で、第一弾は2019年8月26日に発売された。

 シリーズ第二弾となる今回のロケはハワイで行われた。撮影は、日本を拠点として活動している写真家のND CHOW(アンテ゛ィ チャオ)さん。ND CHOWさんはトム・ハンクスやファレル・ウィリアムスなどのポートレイトを撮影するなど、日本だけではなく世界中で活躍している。

 今回のハワイ編では「今のカラダは、3か月前に食べたもので出来ている」というコンセプトのもと、食とカラダの関係性に注目して撮影が行われた。綾瀬さんの食べる姿はもちろんのこと、ビーチで無邪気に遊ぶ姿や、ハワイのコテージでゆったりとくつろぐ姿、美しいサンセットをバックに撮られたストーリーなどが収録されている。

写真は、薄着で横になる綾瀬さん(撮影はND CHOWさん)


写真は、海を背にした綾瀬さん(撮影はND CHOWさん)
 なお現在、フォトブック公式インスタグラムでは、書籍内に載せきれなかった写真や旅情報等が公開されている。

(BOOKウォッチ編集部)

書名:  ハルカノイセカイ 02
監修・編集・著者名: 綾瀬はるか モデル / ND CHOW 撮影
出版社名: 二局ピース
出版年月日: 2020年1月31日
定価: 本体1900円
判型・ページ数: A5判 136ページ
ISBN: 9784065171721

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_6bfe6cf8afb6_「寅さん」撮影の最後の日々をこの目で見た 6bfe6cf8afb6 6bfe6cf8afb6 「寅さん」撮影の最後の日々をこの目で見た oa-bookwatch 0

「寅さん」撮影の最後の日々をこの目で見た

2020年1月25日 10:10 BOOKウォッチ

 奇跡の「国民的映画」はどのように生まれたのか? 「男はつらいよ」50作を記念した企画や特集が目立っている。本書『「男はつらいよ」50年をたどる。』(ポプラ社)は映画誕生秘話から渥美清の知られざるエピソード、「山田洋次監督論」から作品解説まで網羅したもの。多数の著書がある映画評論家、都築政昭氏による『男はつらいよ』評論の決定版だ。

写真は『「男はつらいよ」50年をたどる。』(ポプラ社)

 本書は「第1部 寅さんの風景」「第2部 『男はつらいよ』秀作篇」「第3部 山田洋次の風景」に分けて寅さん映画の秘密に迫る。

 著者は渥美清さんの最後の作品となった「寅次郎紅の花」の撮影時に何度も大船に通った。すでに肺がんが進行していて、撮影の合間は控室で休んでいた。しかし、出演の声がかかると、テンポの速いセリフを畳みかけた。さすが名優の変わり身の早さと感心したという。

 「私は、寅さんの撮影の最後の日々をこの目で見た。それは渥美さんの崇高な姿であった」と思い出を書いている。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: 『男はつらいよ』50年をたどる。
監修・編集・著者名: 都築政昭 著
出版社名: ポプラ社
出版年月日: 2019年12月 4日
定価: 本体1500円+税
判型・ページ数: 四六判・255ページ
ISBN: 9784591164846

外部リンク