cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_3fnfocx53q0b_憲法・国法秩序に大変革が生じるか --(第36回) 3fnfocx53q0b 3fnfocx53q0b 憲法・国法秩序に大変革が生じるか --(第36回) oa-bookwatch 0

憲法・国法秩序に大変革が生じるか --(第36回)

2020年8月20日 11:01 BOOKウォッチ

学習院大学名誉教授 戸松秀典


はじめに

 
 毎日の散歩は、健康維持のため欠かさず続けるように努めています。ところが、最近は、散歩中に、スマホを見つめながらやってくる人と衝突しないよう、また、スマホ片手にのろのろと蛇行しながら先行している人と接触しないよう、さらに、スマホ片手に走ってくる自転車を避けるよう気遣うことが常です。そのため、気分転換したり、何かを考えたりして歩くことが困難だし、危険でさえあります。ひたすら緊張して、身辺に注意を払いながら歩く必要があります。
 
 散歩の性格がこのように変わったことを、帰宅後考えてみました。そして、現在の憲法・国法秩序は、散歩で体験している異常さに等しい状態に満ちているのではないかと思いました。そこで、今回は、世の中の異常さに目を配り、憲法・国法秩序において認識せねばならないことを指摘しておこうと思います。それについての深めた考察は、今後の課題です。

1 デジタル化

 
 まず、歩きながらスマホを見ている――いや、スマホを使用しているといった方が正確かもしれません――姿から、あらゆるところでデジタル化が進行していることを想像します。アナグロからデジタルへといわれているように、日常の仕事や生活では、スマホだけでなくパソコンを媒介して、デジタル情報を利用することが圧倒的に多くなっています。その実態を正確に描くことは困難ですが、とりあえず、私個人のデジタル化なる変化に焦点をあててみます(注1)。

(注1)読者ご自身がデジタル機器にどのようにかかわっているか、見つめていただいた方がよいかもしれません。

引用元キャプション

 そもそもこのコラムの作成は、パソコンのディスプレイに向かってキーボードを打っているので、かつての原稿用紙に万年筆で文字を記すという作業と異なります。これをデジタル化の一面だといえますが、そこでは、電子化された情報を検索、収集、加工する作業が主たる役割を占めていることに特徴があります。
 
 このようなことは、10年以上前からやっておりましたが、近年では、アナログ世界での作業からかなり離れております。たとえば、憲法研究者として憲法判例の考察をする場合、判例集という印刷物を相手とするよりも、パソコンにより判例データにアクセスして、目当ての判例を検索し、ダウンロードし、加工し、原稿に貼付するなどといった作業をします。法令や著作文献の検索や参照もデータベースに頼ります。
 
 このような様子は、研究者や法実務家についても同様だといってよいと思います。そして、現在、裁判手続きや行政手続きにおいても、デジタル化が進行していることを併せて指摘しておきます。この指摘は、日本の現状では、デジタル化が遅れているとの非難発生の懸念を伴っています(注2)。

(注2)それ故、後に本欄で取り上げるテーマとなります。

 そこで、上述のはじめの場面にもどります。多くの人々がスマホを手にして行動しているところでは、デジタル化した大量の情報が行き交っていることは確かです。
 
 スマホの使用者は、大量の情報を取得するだけでなく、自ら情報の発信をしており、そこにはどれほどの情報量が存在しているのか、正確につかむことができないようです。また、スマホやパソコンを使用しての個人の意思疎通は、会話をしたり文字で意思を伝えたりするコミュニケーションとは比較しようのないほどの規模や量だといわれています。そこから、SNSによる誹謗中傷、情報操作、誤解、誤報といった弊害が生じていて、従来の言論、表現の自由の保障のもとで形成されていた法理や考察法に再検討が求められています(注3)。

(注3)これについても、後の本欄で取り上げることとします。

 さらに、第14回「個人の尊重、個人主義、そしてAI」で一度ふれたことがあるAIの活用についても、異常とはいえないにしても、大きな変化です。これに加え、選挙過程でのデジタル化についても、おおいに注目させられます(注4)。

(注4)本年でなくとも来年には衆議院総選挙が行われはずですので、それとの関連でデジタル化の様相を考える予定です。

 以上は、デジタル化に関するごく概略の観察ですが、一般の人々は、このデジタル化に十分順応しているのかとの関心を抱いております。私の印象では、西欧諸国と比べ、日本ではデジタル化に後れをみせている分野や組織・機関などが少なくないといえるからです。

2 コロナ異変

 
 以上に概略ながらみたデジタル化は、現在直面しているコロナ禍(注5)と無関係に語ることが不可能です。
 
 コロナウイルスの感染状況は、刻々と国内だけでなく全世界について伝えられていますが、これは、データの収集伝達が発達したITによりなされているからです。そして、検討すべき問題は少なくないのですが、憲法・国法秩序にかかわる主要な点を指摘しておきます。

(注5)新型コロナウイルスの感染問題が進行している事態を指しますが、本欄でも第33回と第34回で取り上げました。

 まず、上で見たデジタル化との関連で、日本は、新型コロナウイルス対策に必要なデータが先進国の中で大きく見劣りする、との報道を目にします(注6)。

(注6)日本経済新聞2020年6月6日朝刊。以下では、コロナ禍に関する情報を提供している新聞紙やネットニュースの所在を省略します。

 また、マイナンバーシステムの不十分さに触れざるを得ません。4月に発せられた個人への10万円給付は、この制度が整っていたなら短期間で済むはずが、何か月もかかり、おまけに二重三重の給付がなされるという不祥事が生じています。同じような給付が1か月で済んだとの外国の例を知り、日本の後れを感じたのは私だけではありません。
 
 このような他国と比べて日本が後れていることは、新型コロナウイルスの感染拡大とともに生じているこどもの教育停滞に対処する施策にも現れています。コロナ禍の休校中に実施する予定の遠隔(オンライン)学習に必要な端末配備がかなり後れていることがそれです。大学でのオンライン授業についても、同様な後れが指摘されています。
 
 さらに、経済活動にもたらしているコロナ禍についても、企業収益の減少や倒産、自主規制による損失に対する無補償、補助金や支援金の支給の不十分さなどといった事態に注目させられます。そこには、経済活動の自由や財産権の保障に関する従来の法理論の実効性が変化しているのではないかと、気になります。また、企業の活動の変化には、企業の従業員の勤務形態がテレワークとかリモートワークなどと呼ばれる様相を伴い、従来の労働基本権や勤労権保障の意味の見直しが求められています(注7)。

(注7)これらのことへの立ち入った考察も、別の機会に行う予定です。

 もう一点、コロナ禍における地方自治体の様相についても指摘しておきます。
 
 連日の報道で、新型コロナウイルスの感染者数が都道府県ごとに伝えられています。そのような都道府県の地域割りに基づく注目が有効な意味をもつのか大いに疑問です。実際に、感染拡大への対処法について、関東では、都と埼玉、千葉、神奈川の三県が連携し合って検討しているし、関西圏、中国地方などでもそのような広域での検討がなされています。ここから、もはや都道府県単位の自治体より道州制の区域の方に意味があるのではないかとの疑問が生じます(注8)。

(注8)本欄でしばしば言及している道州制や参議院改革を含めた考察も、今後の課題です。

3 今後の予想と期待

 
 以上は、現在体験している異常さの概略です。そこに認められる問題については、今後個別にとりあげて検討していくつもりです。ここでは、本欄が4年目を迎えるので、これまでを振り返りながら、今後の憲法・国法秩序のことを考えておこうと思います。
 
 まず、これまで掲出したコラム記事を読み返してみると、現在感じているような異常さは存在しなかったと言ってよさそうです。もちろん、法秩序の在り方として満足のいかないこと、改革を必要とすることは指摘してきました。しかし、今回出会っている異常な状態は、既存の法制度や法的分析手法では打開できない問題だといえるのではないでしょうか。これは、これまでの体験とは大きく異なるため、憲法・国法秩序に大変革を生じさせる必要があるのではいかと思い、少々大袈裟なテーマを掲げてみたのです。
 
 上述のように、異常さに伴い引き出される問題は、憲法の保障する自由の破壊を食い止めることと、民主主義の維持に努めることに結びつくと思えます。これまでの考察の中で、しばしば日本社会や政治過程が改革志向でないと指摘しました。変化をもたらさない穏やかな動向のなかで、予想などしなかった事態となっているのがコロナ禍です。もはや、従来通りの穏やかさでは、現状の困った事態を脱しきれず、不幸に陥るばかりではないでしょうか。今回のテーマを掲げたのは、大改革への強い期待を込める意図があるからです(注9)。

(注9)「コロナ後」のテーマを掲げた論説や書が登場していますが、コロナ禍の終息がどのような具合で生じるのかが不明な現段階で、説得力ある内容を展開できるのか疑問です。

■筆者後記
 冒頭の写真は、水槽の中を泳ぐカクレクマノミです。

■著者プロフィール

戸松 秀典 憲法学者。学習院大学名誉教授。

1976年、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。新・旧司法試験委員、最高裁判所一般規則制定諮問委員会委員、下級裁判所裁判官指名諮問委員会委員、法制審議会委員等を歴任。

●著書等
『プレップ憲法(第4版)』(弘文堂、2016年)、『憲法』(弘文堂、2015年)、『論点体系 判例憲法1~3 ~裁判に憲法を活かすために~』(共編著、第一法規、2013年)、『憲法訴訟 第2版』(有斐閣、2008年)、『憲法判例(第8版)』(有斐閣、2018年)、など著書論文多数。

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_zn9n9lm15wrw_スヌーピーファン集合! ポーチ3個かバッグ2個、どっちにする? zn9n9lm15wrw zn9n9lm15wrw スヌーピーファン集合! ポーチ3個かバッグ2個、どっちにする? oa-bookwatch 0

スヌーピーファン集合! ポーチ3個かバッグ2個、どっちにする?

2020年8月20日 07:31 BOOKウォッチ

画像は、「リンネル」

 2020年10月号(宝島社) 2020年8月20日に発売される「リンネル」10月号(宝島社)は、やわらかい色の花束を持って微笑む、杉咲花さんが表紙だ。ぱっつん前髪の印象が強いが、現在は作品のために前髪を伸ばし中なのだそう。いつもより大人っぽいダウンスタイルで、新たな魅力が光っている。
 
 特集は、「自分らしくおしゃれを楽しむ夏のお手頃服」。かわいくて質感も着心地もよく、リーズナブル。そんな、本当に価値のある「お手頃服」を厳選して紹介する。モデルやスタイリストが教える、それぞれが大好きなブランドのお手頃アイテムと、取り入れ方も参考にしたい。鉄板のプチプラブランド「ユニクロ」「GU」だけでなく、数多くのブランドでお手頃服がゲットできることに驚く。コーディネートの幅もぐんと広がりそうだ。

画像は、「リンネル」2020年10月号(宝島社)通常版の付録(編集部撮影)。収納はもちろんインテリアにも
 
 付録は、スヌーピーファンなら絶対に見逃せない。通常版には、「SNOOPY バス形収納ポーチ&ミニポーチ 3個セット」が付いてくる。スヌーピーが運転手として描かれた、「PEANUTS」作品でおなじみの黄色いスクールバスをデザインしたポーチが、たまらなくかわいい。窓の部分は透明になっている。また、水色とピンクのミニポーチには、それぞれチャーリー・ブラウンとルーシーが描かれている。2人をバス形ポーチに乗せて窓から顔を覗かせれば、インテリアとしても楽しめる。


画像は、「リンネル」2020年10月号(宝島社)の付録(編集部撮影)。大きさの違う2つのエコバッグがセットなので使い分けに便利 

 セブン-イレブン&セブンネットショッピング限定で販売する増刊号の付録は、「SNOOPY スヌーピー&ウッドストック エコバッグ 2個セット」。やさしいピンク色のエコバッグには、スヌーピーと、物語に十数回だけ登場した猫のファーロンがデザインされている。折りたたむとスヌーピーの顔の形になるので、別のバッグにぶら下げてもかわいい。

画像は、「リンネル」2020年10月号(宝島社)の付録(編集部撮影)。折りたたんでもかわいい 

 ウッドストックバージョンのエコバッグには、70周年をお祝いするキャラクターたちが勢ぞろい。にぎやかな柄で、使うだけで楽しい気分になれそうだ。折りたたむとウッドストックの顔の形になる。
 
 8月19日時点で、セブンネットショッピングでは増刊号が早くも売り切れている。欲しい人は店舗をチェック!

(BOOKウォッチ編集部)

書名: リンネル 2020年10月号
監修・編集・著者名: リンネル 編集部 編
出版社名: 宝島社
出版年月日: 2020年8月20日
定価: 通常版…1,320円 増刊号…1,290円(いずれも税込み)
判型・ページ数: A4変型

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_jprhwa1f23bo_書いておいてよかった「断片的回顧録」 jprhwa1f23bo jprhwa1f23bo 書いておいてよかった「断片的回顧録」 oa-bookwatch 0

書いておいてよかった「断片的回顧録」

2020年8月20日 07:05 BOOKウォッチ

 いまはない喫茶店、帰りがけの駅のホーム、予定のなかったクリスマスイブ、点滴の終わりを告げるナースコール、安いビジネスホテルの廊下、知らない街のクラブ、朝のコンビニの最後尾、新幹線こだまの自由席、民宿の窓でふくらむ白いカーテン、居場所のないパーティー会場――。
 
 燃え殻さんの第二作となる最新刊『すべて忘れてしまうから』(扶桑社)は、自らの人生を情感豊かに振り返る50本のエッセイを収録。本書のテーマは「断片的回顧録」。帯にはこう書かれている。
 

「ふとした瞬間におとずれる、もう戻れない日々との再会。ときに狼狽え、ときに心揺さぶられながら、すべて忘れてしまう日常にささやかな抵抗を試みる『断片的回顧録』」
 

人生のほとんどが"ままならない"

 
 著者の燃え殻さんは、1973年神奈川県生まれ。テレビ美術制作会社企画、小説家、エッセイスト。ウェブサイト「cakes」の連載をまとめた小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(2017年、新潮社)がベストセラーに。以降、多くの媒体で作品を発表している。
 
 本書は「週刊SPA!」(2018年9月4日号~2020年7月7日号)の連載時の原稿を大幅に加筆修正したもの。漫画家・長尾謙一郎さんが装丁画とイラストレーションを担当。大胆なタッチと鮮やかな色彩で記憶の断片を表現している。本書は、燃え殻さんの簡潔な自己紹介文のような書き出しで始まる。
 

「人生のほとんどの時間を"ままならない"で過ごしてきた。学歴は金さえ振り込めば全員合格できる広告の専門学校だし、コンビニのバイトに日本人というアドバンテージを活かせず落ちたことも二度ある。その後は自分以外ほぼブラジル人というエクレア製造工場で働き、今の会社にはバイトで潜り込んで、そのまま正社員になった」
 

 昼の仕事はテレビの美術制作。通常の仕事をこなし、夜は物を書くという生活を送っている。テレビの裏方の仕事を続けながら週刊連載をやることは「当初の想像以上にキツかった」と書いている。
 
 今回初めて燃え殻さんを知った評者は、まずペンネームに目が行った。燃え殻さん自身、このペンネームをどう思っているのだろうか? 新聞記者に「それでは燃え殻さんのお考えですと......」と神妙に言われた時、「なんだか申し訳ない気持ちになってしまった」と振り返っている。
  

「(その新聞記者は)いい大学に入って難関を乗り越えた先で、こんな思いつきで決めた名前に敬称を付けて呼ばされるとは思ってもいなかっただろう。でも、この名前で呼ばれると、もうひとつの人生を生きているような気がして、内心悪い気はしていない」
  

「これはいつかネタになる」と念じた

 
 ネットで燃え殻さんを検索すると、インタビュー記事や書籍紹介が多数出てくる。本書を読み始めて間もなく、燃え殻さんが注目される理由がわかった気がした。とにかく読み入った。ここでは50本から厳選して「何も持たずにすべてを置いて僕たちは死ぬ」を紹介しよう。「逃げても世の中はすべてが平常運転だ」と、「逃げる」ことを肯定している。
 

「これは絶望でもあり希望でもあるのだけど、この世界は誰が抜けても大丈夫だ。だから潰れるまで個人が我慢する必要なんてない。心が壊れてしまう前に、人は逃げていい」
 

 満員電車に乗る日常を繰り返していると、ふと「この日常が永遠に続くような徒労感に襲われる」ことがある。「でも本当はこの日々の果てに......何も持たずにすべてを置いて僕たちは必ず死ぬんだ」――。満員電車の中でそんなことを考えていたら、すべてが馬鹿馬鹿しく思えてきた燃え殻さん。「このまま消えてしまったとしても、ニュース速報が流れるわけでもない」と、ちょっとした現実逃避を試みる。
 
 ほかにも「死にたいんじゃない。タヒチに行きたいんだ」では、自身がいじめを受けた経験から、不条理なことに出くわすと「これはいつかネタになる」と心の中で念じた、というエピソードも。
 
 

「(「死にたい」という感情は)あまりに無個性なので、『死にたい』を『タヒチ行きたい』に変えてみるとかどうでしょう。バカ言ってんじゃねえと思うかもしれませんが、僕はそうしてます。......長生きって最大の復讐です」
 

 ペンネームからして奇をてらった感じかと思ったが、まったくそんな印象は受けなかった。ユーモア、自虐、希望がほどよく混ざり、独特の世界観が広がっている。

「書いておいてよかった」

 
 最後に、本書のもととなる「週刊SPA!」の連載を始めたきっかけにふれておこう。編集のTさんに誘われ、ゴールデン街で飲むことになった。「週刊連載をやってみませんか?」と切り出されたのは、燃え殻さんが酩酊状態だった深夜三時を少し回った頃だったという。「あまり憶えていないが、その時、『はあ』と言ってしまったらしい」。その後、トントン拍子に事は進んだ。
 
 「連載も二年を迎えると人は去る」――。まず、「わたしがついてますから大丈夫です」と言っていた編集のTさんはあっさり先日去っていった。また、連載に書いたことのある知人が二人亡くなった。彼らとの話を読み返したら「ほぼ忘れてしまった出来事だらけ」だったとして、こう結んでいる。
 

「書いておいてよかった。あの夜、編集のTさんに無理やり誘ってもらってよかった。だって、良いことも悪いことも、そのうち僕たちはすべて忘れてしまうのだから」
 

 同書の発売を記念して制作された動画がYouTubeで公開されている。動画の完成を受けて、燃え殻さんは「忘れっぽい自分が書き記した思い出、匂い、出会った人たちが、この度一冊の単行本になります」とコメントしている。
 
 「断片的回顧録」――。たしかに、自身の記憶をたどってみても、あの時代のあの場面というようにそこだけ切り取って断片的に残っている。憶えておきたいことは、すべて忘れてしまうことを前提に書きとめておこうと思った。

(BOOKウォッチ編集部 Yukako)

書名: すべて忘れてしまうから
監修・編集・著者名: 燃え殻 著
出版社名: 株式会社扶桑社
出版年月日: 2020年7月24日
定価: 本体1500円+税
判型・ページ数: 四六判・221ページ
ISBN: 9784594085605

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_xrumhlhwdm8l_佐伯チズさんが最後に伝えたかった言葉 xrumhlhwdm8l xrumhlhwdm8l 佐伯チズさんが最後に伝えたかった言葉 oa-bookwatch 0

佐伯チズさんが最後に伝えたかった言葉

2020年8月20日 06:30 BOOKウォッチ

 佐伯チズさんは、昨年(2019年)秋ごろから右足に違和感を覚え、日に日に自由に脚が動かせなくなっていた。今年(2020年)がはじまってすぐのころ、精密検査の結果ALS(筋萎縮性側索硬化症)の診断を受けた。3月にALSの発症を公表。そして6月5日、76歳で永眠。
 
 ALSは、手、足、呼吸器と運動神経系が少しずつ障害を受けて使えなくなっていく病。日本では約9000人がALSと闘っているというが、治療法は見つかっていない。難病に指定されている。

 「ALSという病気は非常に進行が早いのが特徴だそうで、実際に私が思っているよりもはるかに早いスピードで進行しています」
 「これまで、一度も入院したこともなければ、病気らしい病気をしたことがなかった私が、です。まさに青天の霹靂でした」

 本書『夢は薬 諦めは毒』(TJMOOK)は、佐伯さんの逝去を受けて、お元気だったころに語られた言葉を急ごしらえでまとめたものではない。病と闘いながら活動を続けた佐伯さんが、最後に残したかったメッセージを33の言葉とともに綴ったものである。そもそも企画当初は、月刊誌「大人のおしゃれ手帖」でエッセイを連載し、最終的に本としてまとめる予定だった。しかし、症状の進行が速く、この度ムックとして刊行することになったという。

ゆっくりと余生を過ごすはずだった

 
 佐伯チズさんは、1943年生まれ。OLを経て、美容学校で学び、美容室勤務。67年ゲランに入社。結婚後、夫・佐伯有教氏の仕事による渡米を経て、88年パルファン・クリスチャン・ディオールに入社。2003年同社を定年退職後、エステティックサロン「サロン ドール マ・ボーテ」を開業。『美肌革命』(講談社)、『頼るな化粧品!』(講談社+α文庫)、『キレイの躾』(世界文化社)など、著書は累計500万部を超える。
 
 プロフィールからは華やかな美容業界の成功者と映るが、本書のはじめに「振り返れば、本当に波乱万丈の人生でした」とある。詳細は本書で読んでいただきたい。ここでは、佐伯さんの生涯を要約して紹介しよう。
 
 両親の愛情を受けにくい環境で、祖父母に育てられた。子どものころ、オードリー・ヘプバーンの美しさに衝撃を受けたことが、人生を大きく変えるきっかけに。関西の田舎から東京に出て美容の仕事をするために、必死になってできることはすべてやった。
 
 結婚はふって湧いたような出来事だったが、夫と巡り会えたことは「人生の最大のギフトの一つ」と振り返る。佐伯さんが41歳のとき、夫は52歳の若さで病死。「主人が他界したあとも彼に言えないような恥ずかしいことはしないでいようと、自分を律しながらここまで歩んでくることができました」。
 
 ゲラン、ディオールでの会社員時代は、美容の素晴らしさとともに化粧品業界の限界を感じた時期でもあったという。ディオールでは、美容部員のトレーナーの育成、フレグランスの売上などの困難、左遷同様の人事異動、会社との衝突も数えきれないほどあった、と内幕を書いている。「たくさんの辛いこともあった会社員時代でしたが、無事定年まで勤め上げることができたおかげで、第2の人生の花が開いたのだと思います」。
 
 個人のサロンで美容知識・技術をお客様に伝えながら、ゆっくりと余生を過ごす......。そんな暮らしをイメージしていたが、定年退職のタイミングで出した本をきっかけに、佐伯式美容が一気に世間に知れ渡ることに。「たくさんの人にキレイになってほしい」という想いが実現した喜びとともに、有名になり過ぎたための苦労も多かったという。

最後まで唱えていた言葉

 
 本書は4つのパートで構成されている。メインとなる「あなたに寄り添う佐伯チズ33の言葉」では、01から33までの「チズ格言」と、それにまつわるエピソードを紹介している。
 
 「全国各地のキレイの素を季節で楽しむ チズのお気に入りお取り寄せ暦」では、美食家の佐伯さんお気に入りのお取り寄せを紹介。ギフトとしてもおすすめしている。知る人ぞ知る一級品の果物、スイーツ、調味料、総菜など約40品を写真付きで掲載。
 
 そのほか、美のカリスマとして名を馳せることとなった「美容の極意は手にあり! 肌が喜ぶ佐伯式美肌メソッド」、「世界中の人をキレイにしたい」一心で歩んできた軌跡を年表で振り返る「佐伯チズヒストリー」がある。
 
 ここでは、33の言葉から「チズ格言01 夢は薬。諦めは毒」を紹介したい。夫を亡くし、失意のどん底で屍のように生きていたという佐伯さん。生きる力を目覚めさせたのは、ボロボロになった自身の顔だった。「これでは主人に顔向けできないわ」と、培った美容知識・技術を駆使し、肌はキレイになると信じて肌地獄と格闘し、3ヵ月で元の肌を取り戻した。「主人のために、キレイな肌にならなきゃ!」という夢があったからこそ、困難を乗り越えることができた、と書いている。
 

「今の女性はとても自由よ。......でも、自由だからこその苦悩があるようにも見えるの。あふれ返る情報の波に流されて、『知っているつもり』『やっているつもり』で、実際は何もできていないという女性が多いと感じます。とことん向き合って、行動を起こさなければそれは諦めと同じよ。......自分の理想に近づくためには、まず夢を持ってね」
 

 編集者あとがきに「残念ながら、驚くほど病状は早く進行し、私たちが共に紡いでいこうと考えていた時間をどんどん奪っていきました」とある。タイトルの「夢は薬 諦めは毒」は、佐伯さんが最後のときまで口癖のように唱えていた言葉だという。
 

「私も、今もう一度その言葉を思い起こして、病と向き合っていますから、みなさん一緒に頑張りましょうね」
 

 診断後、わずか数ヵ月で亡くなったことが信じがたい。本書は、佐伯さんの生命力がこもった一冊となっている。

(BOOKウォッチ編集部 Yukako)

書名: 夢は薬 諦めは毒
監修・編集・著者名: 佐伯 チズ 著
出版社名: 株式会社宝島社
出版年月日: 2020年8月 9日
定価: 本体1300円+税
判型・ページ数: A5判・192ページ
ISBN: 9784299005946

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_zb138aew1mt7_菅井友香ら計3万字インタビュー 彼女たちが描く新生・欅坂46とは? zb138aew1mt7 zb138aew1mt7 菅井友香ら計3万字インタビュー 彼女たちが描く新生・欅坂46とは? oa-bookwatch 0

菅井友香ら計3万字インタビュー 彼女たちが描く新生・欅坂46とは?

2020年8月19日 18:31 BOOKウォッチ

 大人気アイドルグループ「欅坂46」が改名し、生まれ変わる。このニュースに驚いた人は少なくないだろう。「メンバーの本音が知りたい」、そう思った人も多いはずだ。

画像は、「B.L.T.」10月号(東京ニュース通信社)
 
 2020年8月24日、新型テレビ情報誌「B.L.T.2020年10月号」(東京ニュース通信社)が発売される。表紙を飾るのは、欅坂46のキャプテン・菅井友香さんだ。
 
 本誌でのソロ表紙は今回が初。10月のラストライブをもって欅坂46としての活動に区切りをつけ、改名して再始動することをキャプテン自ら発表した。その決断に至った思い、グループへのゆるぎない愛情など、大ボリュームの1万字インタビューで語られる。
 
 さらに、結成時からグループを牽引してきた一期生の守屋茜さんと小林由依さんも登場する。キャプテン同様、それぞれ1万字に及ぶロングインタビューが行われた。5年間の激動の中で、それぞれが抱えていた葛藤や苦悩、そして未来へ向かうための決意が明かされる。

画像は、「B.L.T.2020年10月号」(東京ニュース通信社)別冊付録:両面超ビッグポスター【表:守屋茜さん(欅坂46)】

画像は、「B.L.T.2020年10月号」(東京ニュース通信社)別冊付録:両面超ビッグポスター【裏:小林由依さん(欅坂46)】
 
 2人は別冊付録にも登場。「両面超ビッグポスター」の表面を守屋さん、裏面を小林さんが飾っている。そして購入者特典として、ローソンエンタテインメント(WEBのみ)で本誌を購入すると菅井さんのポストカードが、セブンネットショッピングで購入すると、タレントなどとして活躍中の由良朱合(ゆら・あかり)さんか佐藤七海さんか、どちらかのポストカードが1枚もらえる。

画像は、「B.L.T.2020年10月号」ローソンエンタテインメント購入特典ポストカード【菅井友香さん(欅坂46)】
 
 また、2015年8月の結成以来、多くの取材を重ねグループの姿を伝え続けた「B.L.T.」ならではと言える、欅坂46の5年間を振り返る企画も注目だ。彼女たちの150以上の「言葉」とともに振り返る月日。そこには、これまでもこれからもずっと変わらない、グループへの「想い」がたしかに存在している。
 
 以下は、3人のメンバーそれぞれのコメント。

菅井友香さん
「思うようにいかないことが多かったし、耐えなきゃいけなかった時期も長かったけど、欅坂46として一緒に過ごしてきた5年という時間に区切りをつけるのは、そんなに簡単なことじゃなかった」
 
守屋茜さん
「私は欅坂46に入ったことを後悔したこともないですし、むしろ感謝しかない」
 
小林由依さん
「15歳からの5年は自分自身を作りあげる大切な期間だったなって思います。受験や就職だったり、人としていろいろな経験をする時期だったりするわけで......。そういう大事なことを経験する期間に欅坂46として活動できたからこそ、今の自分がいるのかなって」

 グループ結成5周年という節目を迎え、新たなスタートを切る覚悟を決めた欅坂46。決して目を離さず、その勇姿に声援を送ろう。

 ※特典付き商品の販売は、在庫がなくなり次第終了。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: B.L.T.2020年10月号
監修・編集・著者名: B.L.T. 編集部 編
出版社名: 東京ニュース通信社
出版年月日: 2020年8月24日
定価: 980円(税込み)
判型・ページ数: A4判

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_8jf49ar9datu_ビール5番勝負! ごちそうフライをお供にゴクリ 8jf49ar9datu 8jf49ar9datu ビール5番勝負! ごちそうフライをお供にゴクリ oa-bookwatch 0

ビール5番勝負! ごちそうフライをお供にゴクリ

2020年8月19日 16:31 BOOKウォッチ

 レジャーや帰省などが予定通りにできない今年の夏。たまったフラストレーションを吹き飛ばしてくれるのは、いつだって、キンキンに冷えた生ビールだ。

画像は、「おとなの週末」2020年9月号(講談社)
 
 2020年8月17日発売「おとなの週末」9月号(講談社)の特集は、「やっぱり美味なり! ビール5番勝負」。酒場に必ずなくてはならない、必須アイテム「ビール」の魅力を、5番勝負で徹底解剖する。

画像は、「おとなの週末」2020年9月号(講談社)より。夏がいちばんおいしいビールを味わい尽くす
 
 生ビールの達人の心意気や技、料理と相性ばつぐんの味わい、そして雰囲気までおいしく変えてしまう「瓶ビール」。個性的な味わいで人気上昇中の「クラフトビール」、そして飲み比べも。
 
 本誌の目次は、以下の通り。

・やっぱり美味なり! ビール5番勝負
・勝負1 泡よし、液よし、のど越しよし! 旨し、達人が注ぐ生
・勝負2 生ビール×極旨料理 垂涎感嘆の3大決戦
<から揚げ><餃子><お好み焼き>
・勝負3 しみじみ旨い大人の酒時間 大衆酒場と瓶ビール
・勝負4 様々なスタイルでじっくり楽しむ クラフトビールはブルワリーで選ぶ
・勝負5 スーパー、コンビニ、百貨店などで買える! 日本&海外 個性派ビール飲み比べ
・ようこそ、揚げ物天国へ! ごちそうフライ
・身体に効く! おいしい健康茶
・タベアルキスト・マッキー牧元氏直伝! <虎ノ門横丁>の愉しみ方
・おとなの週末×楽天市場 冷たい麺をお取り寄せ

・その他、連載等多数

画像は、「おとなの週末」2020年9月号(講談社)より。ごちそう級のおつまみもぬかりなく紹介

 「ごちそうフライ」のページでは、フライ界の王様と言っていい、エビを筆頭にした魚介類や、メンチやハムなどの肉系、バラエティ豊かな串揚げまで、ビールが進みすぎて止まらなくなりそうなラインアップを紹介する。

画像は、「おとなの週末」2020年9月号(講談社)より。酔いを覚ますのにも、普段の食事にもぴったりな健康茶
 
 食後に飲みたいのは、体に穏やかに作用する健康茶。ハトムギ茶にドクダミ茶、黒豆茶、ヨモギ茶......昔から日本にはさまざまな種類がある。それらの基本知識や買えるお店、お取り寄せまでを網羅している。
 
 今年の夏をめいっぱい楽しむなら、これほど頼もしいグルメ誌はない。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: おとなの週末 2020年9月号
監修・編集・著者名: おとなの週末 編集部 編
出版社名: 講談社
出版年月日: 2020年8月17日
定価: 770円(税込み)
備考: 電子版あり

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_b55ovih8wnnv_女性誌で橋本マナミがヌードに!付録は「ダチョウ抗体」配合の歯磨き粉 b55ovih8wnnv b55ovih8wnnv 女性誌で橋本マナミがヌードに!付録は「ダチョウ抗体」配合の歯磨き粉 oa-bookwatch 0

女性誌で橋本マナミがヌードに!付録は「ダチョウ抗体」配合の歯磨き粉

2020年8月19日 11:31 BOOKウォッチ

 女優・タレントの橋本マナミさんが、2020年7月2日に第一子を出産する直前、臨月のおなかを大胆に見せたマタニティヌードを撮っていた。8月17日に発売された「美ST」10月号(光文社)に掲載されている。

画像は、「美ST」2020年10月号より(提供:光文社)
 
 誌面には、「日本一色っぽい妊婦」のコピーも踊り、「妊活のこと、結婚のこと、読者のみなさんとシェアしたい」とロングインタビューにもこたえている。
 
 さわやかなデニム姿のヌード写真も公開していて、妊婦とは思えない艶っぽさ。さすが「国民的愛人」だ。

画像は、板谷由夏さんが表紙を飾る「美ST」2020年10月号(光文社)
 
 表紙は、女優の板谷由夏さん。付録は、ウイルス対策に今、注目を集めている「ダチョウ抗体」を配合したジールコスメティックスの歯磨き粉。容量は25グラムで約2週間使える。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: 美ST 2020年10月号
監修・編集・著者名: 美ST 編集部 編
出版社名: 光文社
出版年月日: 2020年8月17日
定価: 870円(税込み)

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_pqlbqf5od237_ステンドグラスのように美しい切り絵、没頭できて気分スッキリ pqlbqf5od237 pqlbqf5od237 ステンドグラスのように美しい切り絵、没頭できて気分スッキリ oa-bookwatch 0

ステンドグラスのように美しい切り絵、没頭できて気分スッキリ

2020年8月19日 11:01 BOOKウォッチ

 コロナに猛暑で自由に外へ遊びに行けない夏。家での時間を持て余していないだろうか。夏休み中の記者もその一人だった。家でゆっくり読書や映画三昧と思っていたが、3日目あたりからちょっと別なことがしたくなる。
 
 そんなとき目に留まったのが講談社から発売されている『ステンドグラス切り絵』だ。

画像は、『そのまま切って贈れる ステンドグラス切り絵 美しいグリーティングカード33』(講談社)撮影:BOOKウォッチ編集部、以下同
 
 本書には33枚の切り絵グリーティングカードがついている。ページを切り取って絵柄を自分で切り抜き、二つ折りにすることで透かし絵のようなカードが完成する。
 
 絵柄は世界中にファンを持つ人気の切り絵作家、大橋忍さんによる作品。どれも繊細で彩り豊か。ファンタジックな世界観もステンドグラス風の切り絵にぴったりだ。

100円均一ショップで購入したデザインナイフやカッティングマットで記者がやってみた
 
 選んだのは、夏らしいモチーフの「空飛ぶクジラ」と「トケイソウの花」。必要な道具は、デザインナイフやカッティングマット、カッター、定規など。記者は100円均一ショップで購入した。

大きなパーツはこまめに切り取りながら進める
 
 ただ、切るだけかと思いきや、繊細な作品を切り抜くには少しばかりのテクニックも必要。細かな場所は紙を動かしながら切る、大きなパーツは少しずつ切り取りながら進めるなど、カードの作り方や切るコツが写真付きでていねいに解説されている。

出来あがりは、まるでステンドグラスのような美しさ 

 決して器用とは言えない記者でも、休憩をしながら40分程度で1枚完成。

立体感があって美しい 

 細かい部分もあるため作業中は余計なことは考えず、没頭できた。完成するとかなりの達成感が得られ、良い気分転換にもなる。今年の夏、会いに行けなかった実家の両親や友だちに送りたくなった。

封筒に入れればプレゼントとしても使える
 
 本書には付録にARマーカーが2つ収録されている。スマートフォンのカメラで読み取ると、動く切り絵メッセージが表示される仕組みだ。切り絵カードの新しい楽しみ方として、ちょっとした話題づくりにもなりそうだ。

ARマーカーをスマホで読み取ると出てくるメッセージ
 ちょっと時間ができたときにぴったりの手軽な工作。おうち時間を豊かにしてくれる。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: そのまま切って贈れる ステンドグラス切り絵 美しいグリーティングカード33
監修・編集・著者名: 大橋 忍 著
出版社名: 講談社
出版年月日: 2020年7月22日
定価: 本体1,500円+税
判型・ページ数: B5変型・84ページ
ISBN: 9784065202180

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_m0ng0y4981nq_TWICEの勢いが止まらない! 「ハーパーズ・バザー」表紙のルイ・ヴィトン姿が超クール! m0ng0y4981nq m0ng0y4981nq TWICEの勢いが止まらない! 「ハーパーズ・バザー」表紙のルイ・ヴィトン姿が超クール! oa-bookwatch 0

TWICEの勢いが止まらない! 「ハーパーズ・バザー」表紙のルイ・ヴィトン姿が超クール!

2020年8月19日 07:31 BOOKウォッチ

 韓国、日本、台湾からメンバーが集まった多国籍アイドルグループ「TWICE(トゥワイス)」の人気が止まらない。7月に発売した最新シングルがオリコン初登場第1位を獲得した。その勢いにのって、2020年8月20日、世界最古の歴史を誇るニューヨーク発の女性ファッション誌「Harper's BAZAAR」の日本版「ハーパーズ バザー」10月号(ハースト婦人画報社)で、TWICE特別版が発売される。

画像は、「ハーパーズ バザー」2020年10月号 TWICE特別版(ハースト婦人画報社)
 
 写真を見ても分かる通り、メンバー全員スタイル抜群だ。身にまとっているのは、ルイ・ヴィトンの春夏コレクションで、それぞれタイプが違うコーディネートだが、みんな超クール。並ぶだけで絵になる。
 
 表紙に書かれた「TWICE for ONCE」のONCEとは、ファンのことを指す。彼女らからファンへと贈られた特別版は、グラビアやインタビューなど全14ページの特集でTWICEの今を知ることができる。
 
 誌面では、「最近more and moreほしいと思ったのは?」、「落ち込んだ時の克服方法は?」といったプライベートに迫る質問から、9月に発売予定のアルバムの準備で「一番記憶に残っている瞬間は?」、「今回のアルバムの曲で、お気に入りのフレーズは?」というグループ活動に関わる質問まで、TWICEをもっと知ることができるQ&Aも充実。最後に投げかけられた、「ONCEに言いたいことは?」という質問には、心を込めて直筆で答えた。
 
 TWICEというグループ名は、「良い音楽で一度、素晴らしいパフォーマンスでもう一度」人々に二度の感動を与えたいという願いが込められているそうだ。
 
 よく知らないという人も、「ハーパーズ バザー」10月号を読んで、TWICEの楽曲とパフォーマンスを見れば、人気絶頂の理由がわかるだろう。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: ハーパーズ バザー 2020年10月号 TWICE特別版
監修・編集・著者名: ハーパーズ バザー 編集部 編
出版社名: ハースト婦人画報社
出版年月日: 2020年8月20日
定価: 730円(税込)

外部リンク

cat_12_issue_oa-bookwatch oa-bookwatch_0_fwy4lo6sd9lf_パンデミックの始まりか!? 感染症の原因突き止める法医学ミステリー fwy4lo6sd9lf fwy4lo6sd9lf パンデミックの始まりか!? 感染症の原因突き止める法医学ミステリー oa-bookwatch 0

パンデミックの始まりか!? 感染症の原因突き止める法医学ミステリー

2020年8月19日 07:05 BOOKウォッチ

 「急激に悪化する謎の"肝臓がん"――相次ぐ不審死は未曾有のパンデミックの始まりなのか!?」という帯を見て手にしたのが、本書『ヒポクラテスの試練』(祥伝社)。ミステリー作家・中山七里さんの法医学シリーズ第3弾だ。

テレビドラマ化された前作

 
 シリーズ第1作の『ヒポクラテスの誓い』は第5回日本医療小説大賞の候補作となり、WOWOWで連続ドラマ化(北川景子主演、2016年)もされた。
 
 「ヒポクラテスの誓い」とは、「医学の父」と言われる古代ギリシアの医者ヒポクラテスが説いた医学倫理で、その精神は今も受け継がれている。本書では以下の文言を紹介している。
 

「どの家に入っていくにせよ、全ては患者の利益になることを考え、どんな意図的不正も害悪も加えません」
 

 偏屈だが解剖の腕は超一流の光崎藤次郎教授が率いる浦和医大法医学教室が舞台。死体好きのアメリカ人准教授・キャシーと助教の栂野真琴がスタッフだ。ある日、城都大附属病院の内科医・南条がやって来て、前日に搬送され急死した前都議会議員・権藤の死に疑問があるという。

「無理筋」の解剖だが

 
 肝臓がんが死因と見られた。担当医と検査技師はMRIの画像診断から病理解剖の必要なしと判断したが、権藤のゴルフ仲間だった南条は、9カ月前に受けた健康診断では問題がなかったことにこだわり、死因をはっきりさせるため解剖にこだわる。
 
 「進行が異常に早い肝臓がん。これは非常にミステリアスな症状です。ワタシの知的好奇心が疼いてなりません」と意気込むキャシー。
 
 病理解剖と司法解剖に少し詳しい読者なら、これはいくらミステリーでも「無理筋」だと思うだろう。事件性はまったく感じられない上に当の城都大附属病院も解剖の必要性を認めていない。唯一の身寄りの甥も解剖を承諾しないという。
 
 しかし、シリーズ前作で明らかなように、凍死や事故死など、一見、事件性のない遺体を強引に解剖する光崎。正式な手続きを無視した病理解剖と遺族を強引に説得する手法。浦和医大法医学教室では、それが常態化した感すらあった。
 
 法医学教室とは腐れ縁の埼玉県警捜査一課の古手川が捜査に駆り出される。解剖に反対する甥が埼玉県に住んでいることが唯一の突破口だった。以前、生協に勤めていた甥が事故米を使って毒殺を目論んだ証拠をつかむ。そして、司法解剖へ。しかし、光崎が導き出した結論は恐るべき感染症だった。

感染症と発表したが......

 
 ある感染症が原因の疑いで死亡者が出たことを城都大は発表したが、マスコミの食いつきはいまひとつで、市民もパニックに陥らなかった。そして、権藤の周囲で新たな不審死が判明する。このままではパンデミックが起きるのではないか――。
 
 ネタばれになるので、感染症の名前は書けないが、日本でもある地域では知られているものだ。だが、突然変異によって強毒化したという設定が、新型コロナウイルスを想起させる。

感染源の特定へ

 
 本書は、「米の毒」「蟲の毒」「職務に潜む毒」「異国の地の毒」「人の毒」の5部構成。真琴とキャシー、古手川が組織の壁や役所の文書公開の壁や国の壁を破り、感染源の特定へと近づいていくさまは痛快だ。
 
 そして驚愕の真実が明らかになる。この感染症は日本では、ある動物が媒介することで知られる。しかし、本書は予想もしない動物が原因であることを示唆して終わる。
 
 著者の中山七里さんは、1961年岐阜県生まれ。2009年、『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し48歳でデビュー。その後、音楽ミステリー、警察小説、法廷もの、法医学ミステリーなど幅広いジャンルの作品を発表している。
 
 今年(2020年)は作家デビュー10周年を記念し、1カ月に1冊の新刊を12社から連続刊行するという企画を実施中だ。本書は第6弾にあたる。その旺盛な執筆意欲には驚かされる。BOOKウォッチでは、臓器売買の闇に迫った社会派医療ミステリー『カインの傲慢』(株式会社KADOKAWA)を6月に紹介したばかりだ。
 
 感染症や新型コロナウイルス関連では、『PCR検査を巡る攻防――見えざるウイルスの、見えざる戦い』(リーダーズノート)、『新型コロナはいつ終わるのか?』(宝島社)、『病が語る日本史』 (講談社学術文庫)など多数紹介している。

(BOOKウォッチ編集部)

書名: ヒポクラテスの試練
監修・編集・著者名: 中山七里 著
出版社名: 祥伝社
出版年月日: 2020年6月20日
定価: 本体1600円+税
判型・ページ数: 四六判・312ページ
ISBN: 9784396635879

外部リンク