ポルノ女優「ストーミー・ダニエルズ」として知られるステファニー・クリフォードさんは、25日放送のCBSの番組「60ミニッツ」で、ドナルド・トランプ氏と2006年に性的関係を持ったと語った。性的関係はなかったとするトランプ大統領の個人弁護士がクリフォードさんの名前で1月に出した発表文を取り消した。
クリフォードさんは、自分が1月の発表文に署名したのは、署名を拒否すればトランプ大統領の弁護士、マイケル・コーエン氏から「多種多様な方法でひどい目に遭わされる」と思ったからだと説明した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)はこの発表文に先立ち、性的関係の口止め料として13万ドル(約1360万円)が、16年大統領選の1カ月前に支払われていたと報じていた。
クリフォードさんはCBSとのインタビューで、11年に自分と娘がラスベガスで見知らぬ男から、トランプ氏との関係を公表するなと脅されたと語った。「60ミニッツ」によれば、この年これより先に、コーエン氏は「イン・タッチ」誌に対し、トランプ氏との関係を詳細に語ったクリフォードさんのインタビューを発表すれば提訴すると脅していた。クリフォードさんは、「私の家族の身の安全が心配だった」と述べた。
コーエン氏とホワイトハウスは共に、「60ミニッツ」の放送内容に関するコメントを控えた。
クリフォードさんは、16年にコーエン氏作成の口止め書類に署名した理由の一つは、11年に受けた脅しが恐ろしかったからだと説明。「男が近づいてきて、『トランプ氏に関わるな。この話は忘れろ』と脅した。それからひとしきりすごんだ後、私の娘を見て、『かわいいお嬢さんだ。お母さんに何かが起きたら、残念なことだ』と言って、去って行った」と語った。
トランプ大統領は弁護士を通じて、クリフォードさんとの性的関係を否定している。ホワイトハウスはこれまで、この疑惑に関する大半の質問への回答を拒否してきた。