cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_28179293418c_「金魚電話ボックス」パクリ問題、本当に著作権侵害? 28179293418c 28179293418c 「金魚電話ボックス」パクリ問題、本当に著作権侵害? oa-bengo4com 0

「金魚電話ボックス」パクリ問題、本当に著作権侵害?

奈良県大和郡山市の観光名所となっているオブジェ「金魚電話ボックス」が著作権侵害の指摘を受け、地元商店街では現在、撤去を検討するトラブルとなっている。問題とされているのは、電話ボックスの内部が本物の金魚が泳ぐ水槽になっている作品で、もともとは京都造形芸術大学の学生グループが2011年に制作。その後、その部材を利用して2014年、大和郡山市に設置された。

設置以来、「インスタ映え」するなど、金魚の名産地として知られる大和郡山市の「金魚電話ボックス」としてSNSで広まり、若い世代を中心に人気を集めていた。これに対し、異を唱えてきたのが、福島県いわき市在住の現代美術家、山本伸樹氏だ。

山本氏のFacebookなどによると、山本氏は1998年から電話ボックスを水槽にして金魚を泳がせる作品「メッセージ」を発表、ライフワークとしてきた。しかし、2011年に京都造形大学の学生グループの作品が発表され、自身の作品に似ていると抗議。その後、山本氏は「金魚電話ボックス」についても著作権侵害を訴え、地元商店街などと話し合いを重ねてきたという。また、昨年12月には地元商店街に対し、過去の著作権料を求めない代わりに、山本氏側の費用負担で自身の作品を設置することなどを提案する内容証明を送った。

これに対し、地元ではトラブル回避のために「金魚電話ボックス」の撤去作業を開始した。

今回の発端は美術作品の著作権だが、本来そのアイデアやコンセプト、表現方法などはどこまで守られるものなのだろうか。著作権問題詳しい井奈波朋子弁護士に、判断のポイントを聞いた。

●山本伸樹氏の作品と「金魚電話ボックス」の共通点と相違点

現代美術ではさまざまな表現方法が用いられているため、その著作権も複雑にみえる。こうした作品の著作権は、アイデアやコンセプト、表現方法など、どこまで守られるものなのだろうか。

「現代美術では、絵画や造形そのものではなく、そこに表されている観念に芸術性が見いだされることがあります。このような現代美術は、コンセプチュアル・アートと呼ばれます。

現代美術家が、電話ボックスを水槽にして金魚を泳がせる作品は、造形そのものというより、そのような観念やアイデアに芸術性が見いだされるものと考えられ、やはりコンセプチュアル・アートの流れに属するのではないかと思います。

美術作品の著作権についてですが、コンセプチュアル・アートにおいても、結果として造形された作品は、著作権法において保護されます。しかし、そのアイデアやコンセプトは著作権法により保護されません。美術だけでなく、文学・音楽その他著作権法で保護される著作物は、具体的表現である必要があります」

●「金魚電話ボックス」の具体的表現とは?

今回、山本伸樹氏が発表したという作品の写真を拝見すると、天井の枠が緑色で柱がシルバーグレーの電話ボックスの内部に、グリーンの公衆電話が設置され、その下から4分の3くらいの高さまで水をはり、その中に金魚を泳がせるという表現内容です。

この表現内容自体は、著作権法により保護される具体的表現に該当します。

他方、大和郡山市の商店街に設置された『金魚電話ボックス』は、天井の枠が赤茶色で柱がシルバーグレーの電話ボックス内部に、グレーの公衆電話を設置し、その内部に天井まで水をはり、その中に金魚を泳がせる作品となっています。両方を比較すると、電話ボックスの中に水をはって金魚を泳がせるというアイデアやコンセプトは共通するのですが、どのような電話ボックスにどの程度水を張るか等、具体的表現が同じとはいえません」

●アイデアが似ていても、「金魚電話ボックス」は著作権侵害にあたらない

では、「金魚電話ボックス」は山本氏の作品の著作権侵害をしていると判断できる?

「大和郡山市の『金魚電話ボックス』は、山本氏の作品の具体的表現を有形的に再製したといえませんので、複製権侵害ともいえませんし、そこからもとの作品の具体的表現を感得するともいえませんので、翻案権侵害にもあたらないと考えられます。アイデアやコンセプトが似ていても、著作権侵害にはならないのです。

大和郡山市の商店街は、トラブル回避のために現在の『金魚電話ボックス』を撤去することを決めたようですが、本来、撤去する理由はないと思います」

「金魚電話ボックス」以外にも、水槽ではないものに魚を泳がせるというアイデアの作品は散見される。古くは、アメリカの現代美術家、ナム・ジュン・パイク氏が1980年代にテレビの中に水槽を設置して金魚を泳がせる作品などが知られる。今回のような件で著作権侵害を認めた場合、却って「表現の自由」を侵害してしまう可能性はないのだろうか。

「著作権法では、アイデアは独占されないというのが原則ですので、今回のような件で著作権侵害を認めてしまえば、アイデアの独占を認めることになり、当然、表現の自由を制約することになります。

なお、著作権侵害とならないものを著作権侵害であると公言することは、却って名誉毀損となる可能性もありますので、注意が必要です」

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_55b450d66dc8_サイゼリヤ、女性店員のセクハラ自殺めぐる裁判が和解 55b450d66dc8 55b450d66dc8 サイゼリヤ、女性店員のセクハラ自殺めぐる裁判が和解 oa-bengo4com 0

サイゼリヤ、女性店員のセクハラ自殺めぐる裁判が和解

飲食チェーン「サイゼリヤ」は4月12日、2014年冬に自殺した女性スタッフ(当時20代)の遺族が起こしていた訴訟で、和解が成立したことをHP上で発表した。「要望がほぼ採用された和解条項」になったため、和解に応じたとしている。和解成立は3月15日付。

遺族は、自殺の原因が男性副店長(当時)のセクハラにあり、周囲の人間もセクハラを止めなかったとして、副店長や店長(当時)、会社に加え、会長・社長を含む役員6人を訴えていた。

サイゼリヤの発表によると、女性は準社員だったが、正社員として勤務した場合と同等の弔慰金を支払う。和解条項には、会社がセクハラ防止教育に一層取り組むことも明記された。また、副店長も別途、弔慰金を支払う。

●副店長は性的関係を認める 「権力関係」を利用していたかが争点に

副店長は亡くなった女性との性的関係を認めていたため、権力関係を利用したセクハラだったかどうかが争点になっていた。

女性は亡くなっているため証言できない。遺族は、女性のパソコンに残っていた日記を根拠にセクハラを主張。会社のセクハラ対策も不十分だったと指摘した。この日記には、副店長について勤務中の距離感が近いことなどが記述されており、性的関係があった日には、苦痛や不快感が綴られていた。

一方、副店長は2017年12月20日にあった尋問で、日記の記述は事実と異なると語った。妻子がいるため関係自体は不適切だったと述べたが、女性から好意的なLINEのメッセージが届いていたことなどを示し、合意があったと強調した。

また、店長や当時の同僚は二人の関係には気がつかなかったと証言。会社側も十分なセクハラ対策をしていたと主張していた。

サイゼリヤは和解について「当社らの主張が概ね認められるとの認識に至った」としている。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_15d0dc533afc_「店内で嘔吐したら1万円請求します!」恐怖の張り紙 15d0dc533afc 15d0dc533afc 「店内で嘔吐したら1万円請求します!」恐怖の張り紙 oa-bengo4com 0

「店内で嘔吐したら1万円請求します!」恐怖の張り紙

居酒屋で気分が悪くなり、店先で嘔吐してしまったところ、清掃料と迷惑料として店から1万円を請求されたーー。弁護士ドットコムの法律相談コーナーに、「支払いを免れることはできないか」と相談が寄せられた。

店のトイレには、「便器外の敷地内に嘔吐した場合、1万円を請求する」という張り紙があったが、相談者はトイレに行かなかったので、このことを知らなかったという。また、店員は処理するための袋や紙、バケツに入った水を用意しただけで、相談者は、清掃料として1万円も請求されることに納得いかないそうだ。

清掃料や迷惑料について知らなかった場合や、仮に知っていたとしても1万円を支払う必要があるのか。大久保誠弁護士に聞いた。

●嘔吐物の処理費用を負担する必要はある

清掃料や迷惑料について知らなかった場合でも、嘔吐してしまったらお金を支払う必要があるのか?

「居酒屋さんは酒を提供しているからといってトイレ以外での嘔吐まで認めているわけではないですから、嘔吐してしまった場合に全く責任がないというわけではありません」

清掃料や迷惑料に1万円は妥当なのか?

「お店の側の損害というのは通常は嘔吐物の除去にかかる費用でしょう。嘔吐物が特に高価な物品にかかって修繕等が物理的あるいは心理的にできないという状況でない限り、嘔吐物の除去にかかる費用が損害賠償額となります。その費用が1万円もかかることはないでしょうから、1万円を支払う必要はありません」

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_95c0890753cc_高い再審のハードル 捜査機関に不都合な証拠 開示義務なし 95c0890753cc 95c0890753cc 高い再審のハードル 捜査機関に不都合な証拠 開示義務なし oa-bengo4com 0

高い再審のハードル 捜査機関に不都合な証拠 開示義務なし

「再審」(裁判のやり直し)をテーマにした日弁連主催のシンポジウムが4月7日、東京都内で開かれた。再審では、裁判所に提出されなかった証拠が、無罪の決め手になることがある。しかし、現行法では検察が提出しなかった証拠について、開示義務はない。再審問題に取り組む鴨志田祐美弁護士は「きちんと立法化するのが喫緊の課題だ」と述べた。

●検察官の任意や裁判所の裁量頼み 生まれる「再審格差」

鴨志田弁護士によると、検察は通常、集めた証拠のうち、有罪を立証できるものしか裁判に出さない。一方で、無罪の可能性を示す証拠は、検察や警察に残ったままだ。再審を目指す弁護士は、こうした証拠の開示を目指すことになる。

近年は、袴田事件や東電OL殺人事件などで、捜査段階ですでに収集されていたものの、裁判には提出されなかった「古い新証拠」の開示が、再審開始や再審無罪につながっている。

開示の背景には、裁判員裁判の開始に伴い2004年から一部重大事件で導入された「公判前整理手続」という証拠開示の仕組みがあるという。2016年には、同手続の中で証拠リストの交付制度も始まった。鴨志田弁護士は、再審でも同レベルの開示はして良いのではないかという意識が生まれてきたと説明する。

ただし、法律で明文化されていないため、再審における開示は、あくまでも検察官の任意や裁判所の裁量に委ねられているのが現状だ。裁判所が消極的でも争う術がない。結果として、裁判ごとの「再審格差」が起きているという。

●「鑑定試料の保存措置なども明記を」

では、どういう法律が必要か。上地大三郎弁護士は、刑訴法の中で、検察官は裁判所の証拠開示に関する指示に従う義務があると明記すべきと指摘する。

さらに、(1)警察側に証拠が残っている可能性もあるため、必要に応じて検察官が証拠の有無を調査する、(2)DNA鑑定などの鑑定試料について、汚損などを防ぐための適切な保管措置をとる、といった規定を設けることが望ましいと提言した。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_6d1053106821_「いじめの時効」はいつか…28歳男性の事例から考える 6d1053106821 6d1053106821 「いじめの時効」はいつか…28歳男性の事例から考える oa-bengo4com 0

「いじめの時効」はいつか…28歳男性の事例から考える

中学時代のいじめを理由に、28歳の男性と母親が元同級生とその両親、中学校を管理していた町に対し、計約2億円の損害賠償を求めて裁判を起こした。男性は、2014年に心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、仕事にもつけない状況だという。

神戸新聞NEXT(3月26日)によると、男性は2002年に兵庫県内の町立中学に入学。この同級生から上靴を捨てられたほか、骨折させられるなどの暴力も受けたそうだ。いじめは別々の高校に入ってからも続いたという。

いじめがあったことは、当時の校長も認識していたようだが、10年以上も昔の責任を問えるのだろうか。「いじめの時効」について、高橋知典弁護士に聞いた。

●在学中に裁判を起こすのは難しい 教師からの圧力も

「学校事件では、在学中に裁判に踏み切る難しさがあります」と高橋弁護士は語る。

理由は大きく2つあるという。1つ目は、学校からの圧力だ。「先生の中には、『訴訟になったら、子どもが今後学校内でどのような対応を受けることになるか分かりますか』などと、かなりの圧力をかけてくる人もいます」

2つ目は、時間がたたないと、被害の深刻さが分からないケースもあるということ。「引きこもりを例にすると、最初は『ちょっと機嫌が悪いだけ』、『反抗期と重なっているだけ』といった軽微な問題に見えます。しかし、数年たっても学校を避け続け、大問題だと分かるわけです」

結果として、裁判をするにしても、学校を卒業してからになることが多いという。

●裁判の中で子どもたちが傷つくことも

裁判になってからも、児童や生徒にはさまざまな負担がかかる。高橋弁護士によると、とりわけ大きいのが、学校や加害者側の主張(書面の内容や表現)によるダメージだという。

「相手方の弁護士はクライアントである学校を守るために、あやふやなことは否定し、『必要な対応はしてきた』などと記載してきます。会社案件であれば特に気にならないような記述ですが、繊細な子供たちは深く傷つきます。

また、裁判は大体半年〜1年かかります。子供にとっての1年は、友人関係も生活や授業の内容も、すべてに大きな影響を与えます。期間の長さに耐えられず、『何も動いてくれない』『裁判までやったのに、見捨てられている』といった絶望感を口にすることもあります」

●一方で時効は3年と短い…今回は後遺症が起算点になっている可能性

被害直後に提訴するにはさまざまな困難があるようだ。一方で時効は短い。

「訴訟では通常、不法行為に基づく損害賠償を請求することになります。この場合、『時効』は損害及び加害者を知った時から3年です(民法724条)」

今回の事例では、2014年にPTSDの診断を受けている(=損害を知った)そうだが、それでも時効の3年は過ぎているのではないか。

「ここからは推測になりますが、2014年にPTSDだと診断され、治療したものの、これ以上良くなりません(症状固定)ということで、後遺症になった可能性が考えられます。この場合、症状固定からが時効の起算点になります。

2億円という請求の大きさからすると、後遺症と診断され、今後も働くのが困難だと分かったので提訴した、ということかも知れません。このほか、PTSDの原因が、いじめだとはっきり分かったのがこの3年以内だったという可能性も考えられます」

ただし、訴訟を起こせるのと、主張が認められるのとは別。時間が経過してからの裁判には複数の困難が伴うという。

「時間がたっているために、いじめを証明する証拠が散逸している可能性が高いといえます。

また、PTSDなどと診断されても、いじめ以外にも原因となりうる事態を経験している可能性があり、いじめが原因といえるのかという因果関係の問題も生じることになります。子どもの被害、心の損害について何が原因かを立証するのは常に困難が伴います」

●それでも裁判を起こす理由 多くの原告たちに共通する部分

今回のケースでは、提訴までかなりの時間がたっていることから、「いつまでいじめを引っ張るのか」という疑問を持つ人がいるかもしれない。

しかし、「提訴するには勇気と体力が必要で、この二つが揃わずに、なかなか訴訟に踏み切れないのが現実です」と高橋弁護士は言う。

「親御さんも、『自分たちがいけないのではないか』、『子供がいけないのではないか』と逡巡を繰り返します。子どもと親さえも対立し、誰もが孤独な状態で悩み続けることもよくあるのです。

訴訟を行うことは、必ずしも真実にたどり着くこととイコールではありません。しかし、子どもの頃に受けた感動の影響で、信じられないほどの努力を重ねて金メダルを取る人がいるように、子どもの頃に受けたいじめのダメージで、その後の人生でずっと人や学校に恐怖を覚えてしまう人もいるのです。

そのことを思えば、いじめについて、訴訟を通じて社会に問うことは、あってしかるべきことだと考えています」

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_5fe3149303a3_ブラック僧侶、夜明け前から読経準備、忙しすぎてうつ病に 5fe3149303a3 5fe3149303a3 ブラック僧侶、夜明け前から読経準備、忙しすぎてうつ病に oa-bengo4com 0

ブラック僧侶、夜明け前から読経準備、忙しすぎてうつ病に

高野山(和歌山)の寺院に勤める40代男性僧侶のうつ病が労災と認定された。僧侶の労災認定は非常に珍しいという。

共同通信の報道(4月7日)によると、男性は午前5時前から、長いときは午後9時過ぎまで働いていた。朝の読経など、宿泊者の世話をしながら寺院の通常業務にも従事していたためだ。

男性がうつ病を発生した2015年は、高野山開創1200年にあたり、44万人超が宿泊。働く時間も長くなり、1日も休みがない月が3回もあったそうだ。

僧侶の働き方をめぐっては、「修行」なのか「労働」なのか、判然としない。今回の労災認定は、業界にとってどんなインパクトを持つのか。僧侶でもある本間久雄弁護士に聞いた。

●僧侶にもさまざまな契約形態がある

ーー僧侶ってどういう契約で働いているんですか?

僧侶には、色々な稼働形態があります。(1)住職として寺院を運営する立場にある人、(2)役僧として寺院に所属して常勤する人、(3)フリーランスの立場にあり、呼ばれたら葬儀法要に赴く人(たとえば、僧侶派遣サービス「お坊さん便」に登録して、葬儀法要に派遣される人)などがいます。

住職として寺院を運営する立場にある人を「宗教法人法」では、代表役員といいます。寺院(宗教法人)との法的関係は、「委任契約」で、寺院から「報酬」を受け取ることになります。

役僧として寺院に勤務する人は、「雇用契約」に基づいて勤務し、寺院から「給与」を受け取ります。

フリーランスの人は、「業務委託契約」に基づいて葬儀法要を行います。彼らは派遣元から受け取るのは「報酬」です。

このように、僧侶の勤務形態及び僧侶が稼働する根拠となる契約は、様々なものがあります。

●僧侶の労働者性、厚労省が判断基準を示していた

ーー僧侶の労働者性はどうやって判断する?

労働基準法は労働者について、「職業の種類を問わず」事業に「使用される者で、賃金を支払われる者」と定義しています(労働基準法9条)。

この定義に該当するかを判断する上で重要なポイントは、(1)使用者の指揮命令を受けていること(指揮命令下の労働)、(2)報酬が労働の対価として支払われていること(報酬の労務対償性)の2点です。

ただ、僧侶の場合、より高みを目指して本山や聖地で修行する人などがいるため、このような人まで労働者として取り扱うことは不都合です。

そこで、厚生労働省は、僧侶をはじめとする聖職者の労働者性についての通達を出しています。「宗教団体についての労働基準法の適用(労働基準法第9条関係)」(昭和27・2・5基発第49号)です。

ーー僧侶としての立場から、今回の労災認定が寺院運営に与えるインパクトをどう考えますか?

これまで、僧侶は出家して仏門に入った「俗世と離れた者」であって、僧侶の活動は「修行」であると考えられてきました。それゆえに、宗教法人ないしその代表者である住職には、労務管理という意識がなく、労働法に関する知識が乏しいというのが実情でした。

コンプライアンスや働き方改革が叫ばれる昨今、寺院・僧侶といえども、世間の信頼を勝ち取り、今後も布教活動をしていくためには、しっかりと法律を守ることが必要であることを今回の事例は示しています。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_a16779824d0f_レンタル彼女を使って「恋人できた!」周囲を騙してみた a16779824d0f a16779824d0f レンタル彼女を使って「恋人できた!」周囲を騙してみた oa-bengo4com 0

レンタル彼女を使って「恋人できた!」周囲を騙してみた

今年5月で30歳になった会社員Sさん。これまで恋人がいたことがなく、いわゆる「年齢=恋人いない歴」という男性です。そんなSさんは今、「レンタル彼女」の利用を検討しているといいます。

話は少し前にさかのぼります。その日、Sさんは仕事帰りに行きつけのバーへ行ったそうです。カウンターには、初めて出会う50代の男性コンビ。見るからに、広告代理店といった雰囲気です。1人だったSさんは、早速声をかけられました。「君いくつ」「仕事何しているの」「彼女いないの」ーー。

Sさんが、恋人はいないと打ち明けると、おじさんたちは「若いのに積極性が足りないんだよ」と言って、「賭け」を提案してきました。3週間あげるから、その間に恋人を作って、次回連れて来いというのです。

「彼女を連れてきたら、好きなボトルを入れてあげるよ。ダメなら君が僕たちの分を入れるんだ」

Sさんは、この店を気に入っていたので、常連さんと気まずくなるのは避けたいと考えました。かといって、「ダメでした」とおじさんたちにお酒をご馳走したところで、長々お説教を食らうことは目に見えています。

もし、Sさんが「レンタル彼女」を依頼して、おじさんたちを欺き、ボトルを入れてもらったとしたら、法律的には問題があるのでしょうか。村木亨輔弁護士に聞きました。

●そもそもボトルを「賭ける」ことは問題ないのか?

ーー「賭け」って禁止されているんじゃないの?

Sさんとおじさんたちとが賭けているのは、3週間以内にSさんに彼女ができるかどうかについてです。彼女ができるかどうかは、Sさんの技量にもよるでしょうが、Sさんはこれまで交際したことがないとのことですので、「運」の要素が大きいと言えそうです。

そうすると、偶然の支配により、金銭、その他の財物や財産上の利益の得喪を争うことを禁じる賭博罪(刑法185条本文)の成否が問題となりそうです。

ところで、賭けの対象が「一時の娯楽に供する物」にあたる場合、例外的に賭博罪は成立しません(刑法185条但書)。その判断基準としては、財物の僅少性と費消の即時性が考慮されます。具体的には飲食物やタバコなどがこれにあたりますが、金銭そのものを賭ける場合には、額が低くても賭博罪の成立を認めた裁判例があるので注意が必要です。

ただし、食事代金と同程度の金銭を賭ける場合(おごるなど)には、食事そのものを賭けたわけではありませんが、「一時の娯楽に供する物」にあたるとされます。そうすると、Sさんとおじさんたちは、「勝者が選んだボトル代金を敗者が支払う」ことを賭けたに過ぎず、例外的に賭博罪は成立しないと思われます。

●レンタル彼女で騙すと「詐欺罪」が成立する恐れも?

ーーレンタル彼女でおじさんたちを騙して、ボトルをおごってもらうのはあり?

おじさんたちが本当の彼女だと勘違いしたことで、ボトルを入れてもらった場合、詐欺罪が成立する恐れは否定できません。話を持ちかけてきたのはおじさんたちですが、嫌なら断ればよかっただけですので…。

他方、賭けに勝ってもボトルを入れてもらうつもりがなく、場を持たせるために勝負をしたのなら、故意もないでしょうから詐欺にはあたらないでしょう。

ーーSさんによると、おじさんたちは「ハンデ」として、「騙し通せるなら、知り合いや街中で見つけた女性でも良い」と言ったそうだが…

それが本当だとしたら、同行した女性がSさんの彼女かレンタル彼女かは最早重要ではないと言えます。レンタル彼女を連れて行ってもおじさんたちを騙したとは言えないでしょうから、詐欺罪にはあたらないでしょう。

ーーもし「レンタル○○」を利用して、カップル特典をゲットした場合、問題になる?

レンタル彼女を同行させて、割引のカップル特典を利用した場合、通常料金の負担を免れて割引料金代しか負担しておらず、差額分の損害を店側に与えたことになります。

そのため、店側より民事上の損害賠償請求をされることや、上述の詐欺罪の成否が問題となることも否定できません。

ですが、店側がそのような特典を設けたのは、そもそも一人でも多くの客に店を利用してもらうことが目的だったと言えそうですので、責任追及される可能性自体は大きくないように思います。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_1iun7unhz6dlv_ぼっち大学生が「便所飯」で昼休みのトイレを占拠 1iun7unhz6dlv 1iun7unhz6dlv ぼっち大学生が「便所飯」で昼休みのトイレを占拠 oa-bengo4com 0

ぼっち大学生が「便所飯」で昼休みのトイレを占拠

2018年4月11日 15:41 弁護士ドットコム

学校や会社にあるトイレの個室に弁当を持ち込んで、ゆっくりランチタイム。仲間の輪に入れない「ぼっち」の人にとって、「便所飯」は落ち着いて過ごせるつかの間のひとときなのかもしれない。

インターネットの掲示板でも、初めて「便所飯」を体験した大学生が「意外といいな。学食の席全部開いてなくても待たなくていい」と、書き込んでいた。また、ある高校生は「リア充の会話を少しでも聞きたくないんだよ」と打ち明けていた。

しかし、人で混み合う昼休みのトイレで、長時間個室を独占すれば、他の人が使えなくなってしまう。学校や会社のトイレで「便所飯」をしている人がいた場合、強制的にやめさせることはできるのだろうか。中川彩子弁護士に聞いた。

●迷惑になっているなら管理者が「禁止」できる

「学校や会社に所属している人であれば、当然、建物内のトイレを使用することはできますし、トイレの個室でご飯を食べること自体は違法行為ではありません。そのため、『便所飯』自体を一律に禁止することは難しいでしょう」

中川弁護士はこのように述べた。では、「便所飯」をやめさせることはできないのだろうか。

「もし、『便所飯』が、他人に迷惑をかける行為にまで発展している場合、学校や会社が管理権限に基づいて、『便所飯』を禁止することはできるでしょう」

他人に迷惑をかけるというのは、どのような場合だろうか?

「やはり、長時間個室を占拠した場合ですね。他の人が用を足すことができなくなってしまいますので。また、食べかすを落としたままにしたり、ゴミを片づけなかったりした場合も、衛生的に問題となるので、禁止できるでしょう」

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_951b82aa8747_「敬老者が乗車する」電車で座席確保の置き紙、非難殺到 951b82aa8747 951b82aa8747 「敬老者が乗車する」電車で座席確保の置き紙、非難殺到 oa-bengo4com 0

「敬老者が乗車する」電車で座席確保の置き紙、非難殺到

「席をお譲りください」「次の駅から、敬老者が16名乗車します」

宮城県仙台市の老人クラブのメンバーが、このような内容を書いた紙を、JR東北線の電車内の座席に置いて、座席を確保していたとして、インターネット上で批判にさらされた。仙台市老人クラブ連合会が、ホームページ上で謝罪する事態に発展している。

同連合会によると、仙台市内の老人クラブのメンバー1名が4月9日午前9時ごろ、JR仙台駅で乗車して、「席をお譲り下さい」「敬老者が16名乗車します」と書いた紙を座席に置いて、席を確保しようとした。老人クラブのメンバーは、同県大河原町へ花見に向かうところだったという。

JR東日本によると、発車前の点検のために、車掌が車内を巡回していたところ、座席に置かれた紙を見つけた。老人クラブのメンバーに対して「座席の占有は遠慮ください」と伝えて、その場で撤去してもらった。当時、電車内は、大変混み合っている状況だったという。

JR東日本は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「個別に対応して解消した問題なので、コメントを差し控えたい」と述べた。

●仙台市老人クラブ連合会がホームページで謝罪した

一方で、仙台市老人クラブ連合会によると、「席をお譲り下さい」と書かれた紙は、車掌の注意後も座席にあったという。次の駅から、老人会の複数メンバーが合流して、確保された座席に座って、花見に向かったそうだ。いったん「撤去」された紙は、ふたたび座席に置かれたということになる。

同連合会は4月10日、ホームページ上で「当連合会会員が座席を不適切な対応で確保した事により、大変ご迷惑をおかけいたしまして本当に申し訳ございません」「今後、このような不適切な行為が行われないよう、会員に指導してまいります」と謝罪した。「高齢者とはいえ不適切な行為だった」(関係者)。

●座席確保の禁止ルールはない

今回のように、電車内で紙を置いて席を確保しようとする行為は、あまり見かけないかもしれない。だが、バッグなど荷物を置いて確保している人は少なくない。座席の確保(占有)はトラブルの元にもなりやすいため、JR東日本では「膝の上、棚の上をご利用ください」と車内放送で呼びかけるなどの対応をしている。

こうした座席確保についてルールはないのだろうか。JR東日本の広報担当者によると、「新幹線など指定席については『1人1席』ということになるが、今回のように在来線の場合は、占有(席確保)について、禁止するようなルールはもうけていない」ということだった。

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大炎上の「かぼちゃの馬車」に怒り心頭「逃げるな」

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社スマートデイズが民事再生法の適用を申請した問題で、「未払い賃料が踏み倒される」とオーナーが警戒感を強めている。4月12日夜に1回目のオーナー向け説明会が東京都内で開かれるが、一部オーナーは「民事再生への反対表明を」と求めている。

●オーナー「民事再生は阻止、追及から逃さない」

民事再生手続きは、債権者の賛成と裁判所の認可により、債務の一部を免除するなどして作った再生計画に基づいて、会社を存続させながら再生を図っていく手続きのこと。破産管財人がすべての資産の売却・回収を進め、債権者に支払い、会社を消滅させる破産手続きとは異なる。

弁護士ドットコムニュースが関係者から入手したオーナー向け資料(2018年4月9日付)によると、スマートデイズは、「現在の内容のままサブリース契約を継続させていただくことは極めて困難」とし、「先般お送りしております合意解除契約書にご署名の上ご返送いただきますようお願い申し上げます」と求めた。

また、裁判所から民事再生手続きを開始する決定があれば、「法律上の手続きに則って、サブリース契約を解除させて頂くことを考えております」と明記。このため、2018年1月にスマートデイズが一方的に支払いをゼロにした賃料が、未払いの状態のまま、結果的に踏み倒されてしまうことをオーナーたちは懸念している。

●不透明な金銭の流れも?

スマートデイズのシェアハウス投資をめぐっては、建築費を水増ししたキックバックなど不透明な金銭の流れが疑われている。さらに、シェアハウス建築のため、多くの会社員に1億円を超える融資をしたスルガ銀行の姿勢についても金融庁が問題視しているとされる。

あるオーナーの男性は「民事再生は阻止します。追及から逃れさせるわけにはいきません」。他のオーナーと連携し、反対の輪を広げていく考えだ。

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