セ、パ両リーグは9日、8月の月間最優秀選手(MVP)を発表し、セは巨人の菅野と横浜DeNAの佐野、パはロッテの石川とオリックスの吉田正が選ばれた。菅野は2カ月連続8度目、吉田正は3度目、石川は2度目の選出。佐野は4年目で初受賞を果たした。
佐野は全試合に4番で出場し、リーグトップの6本塁打、22打点を記録した。球団の野手では2019年7月のロペス以来の受賞となった。菅野は4戦4勝で開幕からの連勝を伸ばした。セの投手で2カ月連続受賞は2013年5、6月の能見(阪神)以来8人目。
石川は負けなしの4勝を挙げ5年ぶりの受賞。吉田正は打率4割3分、出塁率5割1分、得点圏打率4割7分4厘がリーグ1位だった。
◆打撃でチームをけん引
名実ともにチームの顔となった。プロ4年目の佐野が月間MVPを初受賞。球団の日本人野手では2017年7月の桑原以来となる快挙に、「試合に出るようになって初めての年。取ってみたいとか、思うことすらなかった。一日一日、がむしゃらにプレーしていたからこそ頂けた」と喜びをかみしめた。
開幕から不動の4番に座る。8月は全26試合に出場し、6本塁打、22打点はいずれもリーグトップ。打率3割4分3厘は同3位と持ち味の打撃でチームをけん引してきた。8月28日のヤクルト戦ではバックスクリーン直撃の特大アーチを放ち、プロ入り以来の目標だった2桁本塁打に乗せた。
「8月はこれまでで一番打点を多く稼げている。僕自身、それが一番うれしい」。レイズに移籍した筒香の穴を感じさせない活躍を見せている。
首位打者争いでもトップを走る。目先の数字にとらわれず、一打席、一打席に集中してきた背番号44は「あまり気にならない。チームの勝利に貢献できるようにしたい」とタイトル争いには一瞥(いちべつ)もくれない。
ここまで首位巨人には大差をつけられているが、ドラフト9位から地道に実績を積み上げてきたバットマンに焦る様子はない。
「チームは勢いに乗れば、間違いなくすごい力を持っている。大きな波を起こせるように頑張りたい」
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