田尾氏も「積極的な姿勢大事」
ヤクルトが連敗ストップで9月初白星。
前カードでは優勝を争う巨人から白星を挙げることができなかったが、見事に嫌な流れを断ち切った。
その“嫌な流れ”を断ち切るキッカケを作ったのが、今ではすっかりヤクルト打線の「1番」に定着した塩見泰隆。
後半戦はここまで全試合1番スタメンで固定されており、この日も1回裏・第1打席の初球をバックスクリーン左に叩き込む先頭打者アーチ。
好投手・大瀬良大地の出端を挫き、味方に勇気を与える1点を叩き出した。
3日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、塩見の「1」にまつわるデータが話題に。
塩見は今季、「第1打席」の打率が.347(69-24)で本塁打が3本、出塁率も.423と好成績。
さらに「初球打ち」の成績は打率.471(34-16)と、この日の初球先頭打者アーチはまさに“データ通り”というような数字を残しているのだ。
番組に出演した田尾安志氏は、
「僕も1番を打つことが多かったんですけど…」
と自身の経験を振り返りつつ、
「最初の打席というのは結果を残したいもの。そうすると後ろを打つ打者に勇気を与えたり、チームにとってもすごく好影響が出る」
と、“切り込み隊長”の重要性について力説。
進行役を務めた野村弘樹氏に「初回・先頭の1球目って打ちづらかったりしないですか?」と聞かれると、
「いろいろな考え方があると思うんですが、甘い球が来たら振りに行こうと思いながらボールを見極めていくという気持ちでないと、ボールを見ようと思っていると、だいたい追い込まれて難しい球を打たされることになる」
と答え、
「だから積極的に行くということは大事だと思う」
と、恐れずに向かっていく気持ちが大事だと持論を述べた。
試合後のヒーローインタビューにて、村上宗隆が「塩見さんが『何でも全力でやることが1番』と言っていたので、今日一日そういう気持ちで行きました。僕たちは常に全力疾走、全力プレーを心掛けてやっています。その背中を押してくれたら嬉しいです」と語ったように、結果だけでなく発言でもチームに良い影響を与えているツバメの背番号9。
度重なる故障でチャンスを掴めなかった4年目・28歳がついに本領を発揮して、チームを頂点へと導く原動力となるか…。
ヤクルトの新1番・塩見泰隆は、1回の1打席目、1球目から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』
外部リンク