2000年代前半に普及した高速・大容量通信技術「ADSL」が、間もなくサービス終了を迎える。この事実を知っているADSLユーザーは、いったい、どれくらいいるのだろうか?
そんなASDL利用状況に関する実態調査がこのほど、ニフティ株式会社により実施された。
本調査は、ニフティが運営するポイントサービス「ライフメディア」の会員を対象に、昨年8月に実施した「ADSL回線利用状況調査」で「ADSL回線利用中」と回答した男女823人に対して、再度自宅回線状況を確認し、9カ月経過後の回線移行状況を調査したものだ。詳細は以下の通り。
ASDL利用状況調査
Q.現在ご自宅で主に利用しているインターネット回線種別を教えてください。
昨年8月に実施した調査から9カ月経過しているが、約7割が現在もADSL回線を利用中であることがわかった。サービス終了が近づいているものの、他回線への乗り換えはあまり進んでいない結果となった。
Q.ADSLサービスが終了予定であることを知っていますか?
ADSL回線利用者に対し、サービス終了認識の有無を聞いたところ、87%が「認識している」と回答し、前回調査の状況と比較すると15%ほど認知率が増加していた。一方で、まだサービス終了を認識していない人も1割程度いた。
Q.いつ終了予定か知っていますか?
ADSLサービス終了を認識しているADSL回線利用者に対し、終了予定日を聞いたところ、33%は終了予定時期を把握していなかった。前回の調査では終了予定時期を知らない人は39%で、あまり変化はない状況だった。一方で、具体的な終了時期を把握している人は前回の2倍近く増加し全体の28%程度となった。
Q.ADSLサービス終了にあたり、インターネット回線の乗り換えを検討していますか?
ADSLサービス終了を認識しているADSL回線利用者に対し、回線の乗り換え検討状況を聞いたところ、「検討している」人が52%、「まだ検討していない」人が41%だった。前回調査と比較すると「まだ検討していない」人が10%減り、「検討している」人が10%増えた。
Q.「インターネット回線の乗り換えを検討中」の方、どの回線に乗り換えを検討していますか?
乗り換え先として検討している回線は「光回線」が50%で最も多くなった。「まだ具体的に決めていない」との回答も30%で、前回調査とほぼ同様の結果となった。
Q.ADSLサービス終了にあたり、インターネット回線の乗り換えはいつぐらいから検討を始めますか?
ADSLからの乗り換え検討時期は、「終了日の1~2か月くらい前」が41%でトップ、次いで「半年くらい前」が32%となった。「終了日直前」「終了後」との回答も26%あり、4人に1人はギリギリのタイミングで検討する予定であることがわかった。
今回の調査を通して、ADSL利用者の9割近くがADSLの終了を認識しているものの、具体的な終了日まで把握している人は3割に満たない状況であることがわかった。また、乗り換え先の回線をまだ検討していない人も4割ほどで、依然として高い割合だった。
ADSLからの乗り換え先としては約半数の人が「光回線」を検討していると回答したが、例えば「@nifty光」では、ADSLから乗り換えた場合、キャッシュバックや、標準工事費実質無料(標準工事費用相当額を月額費用から割引)、家電販売店ノジマ店頭での買い物が8%割引(月1回)などの特典が用意されていて、費用面でのメリットが充実している。また、回線の混雑が起きにくいIPv6接続にも対応している。
もはや生活に欠かせないインフラの1つであるインターネットだが、ADSLサービス終了間際になると、工事が混雑し希望通りの日程で開通できずインターネットを使えなくなってしまう可能性も考えられるので、早めに検討・乗り換え手続きを行うことが重要だ。
<調査概要>
●アンケート実施期間
2021年5月11日(火)~2021年5月17日(月)
●有効回答数
823件
●回答者属性
30代以下:34人 40代:188人 50代:316人 60代以上:285人
出典元:ニフティ株式会社
構成/こじへい