ディズニーの実写映画「くるみ割り人形と秘密の王国」の日本語吹き替え版で、主人公の少女クララの声を担当した。声優の仕事は初めて。「すごく繊細な作業でした」と振り返る。
「役作りみたいなものはなくて、とにかく演者さんのお芝居をいかに再現できるかを意識しました。ちょっとした息づかいとか、ニュアンスの表現が難しかったです」
「不安が大きかった」と言うが、その分、収穫も大きかった。「演者さんが自分と違う間の取り方などをしていて、『こういうアプローチ方法もあるんだ!』って思えて、勉強になりました」
ディズニーならではの映像や音楽の美しさが見どころの一つだが、「クララの成長する姿も見てほしい」と言う。「クララは冒険に出て、心が折れることもあります。でも、いろいろな人と出会う中で成長していく。悩んでいる人の背中を押してくれる作品です」
自身は小3から中2まで、プロをめざしてフィギュアスケートに本格的に取り組んだ。友達と遊ぶ暇もないくらい、練習に励んだそうだ。しかし、14歳で芸能事務所のオーディションで優勝し、俳優デビューが決まると、演技の世界に身を置くことに覚悟を決めた。「あんなにたくさんの人から選んで頂いて、がんばろうと。実は人前に出るのは苦手だったので、当時は俳優になるなんて全然想像していなかったんです」
20歳の時、25歳までの目標を立てた。実現するためにノートに「書く」ことを大切にしている。「ある目標を書いたら、それが実現できたんです。実現がちょっと難しくても、やりたいことは書くようにしています」
来年は、連続ドラマで初の主演を務めるなど、新しいことに挑戦する年でもある。「不安はめちゃくちゃあります。でも、お仕事は楽しみたい。そして、見ている人にも楽しんでもらえれば、うれしいですね」
メッセージ
中高生時代はあっという間。友達と出かけて思い出を作ったり、勉強をがんばったり……。何事も楽しんで。思い出は、写真や動画を撮って形に残すといいですね。
1997年4月16日生まれ、大阪府出身。2011年、「ガールズオーディション2011」でグランプリを受賞。映画「魔女の宅急便」で主演を務める。初の連続ドラマ主演作となる「トクサツガガガ」(NHK総合/毎週金曜夜10時)は、19年1月18日から放送予定。声優を務めた映画「くるみ割り人形と秘密の王国」は30日公開。(文・近藤理恵、撮影・品田裕美)
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