もうすぐ新学期。新しい学年をむかえ、環境が変わることに不安がある人もいるかもしれません。テレビで大活躍のお笑い芸人で、朝小読者でもある「アンジャッシュ」児嶋一哉さんが、読者にエールをくれました。(小貫友里)
苦手をかくさず 自分をさらけだす
このほど児嶋さんは初エッセー『俺の本だよ!!』(世界文化社)を出しました。芸人生活や日常の、くすっと笑えるエピソード、芸人になるまでや、子どものころの思い出も書かれています。
Q(記者の質問) 小学生のころはどんな子どもでしたか。当時から芸人になりたかったのですか?
A(児嶋さんの答え) 小学生のころは、休み時間、放課後、体育の授業が楽しみで、勉強は大っきらい。運動が好きな活発な子でした。
中学生になって進路を考えるときに、テレビの中の世界は、楽しそうだなとあこがれるようになりました。
Q 今はバラエティー番組で大活躍ですが、テレビに出たばかりのころは、番組中に自由にコメントするのが課題だったそうですね。
A 芸人のダウンタウンさんにあこがれて、まねしていたけれど、本当の自分と合わなくてつらかった。ばかなところ、天然ボケなところをもっとさらけだしたほうがいいよと、周りの芸人が言ってくれていたけれど、その通りでした。
自分らしくやらないとばれるし、心から出る言葉じゃないと伝わらない。言葉の重みも変わりますよね。
Q 本には、実は「あがり症」ともありました。
A 向き不向きってあると思うんです。人前で話すのが、ぼくは割と苦手なほう。でも苦手なことをかくさずに、一生懸命やっている人って、ちょっと好感がもてるじゃないですか。
いま何を伝えたいのかを大事にして。気持ちが乗った言葉って、うまい下手より、もっと人の心にひびく。考え方を変えるだけでいいのかなと思います。
やめてもOK いっぱい経験を
Q 新聞を毎日読むのが大変と思う子もいます。先輩読者としてアドバイスはありますか?
A ぼくも、もともと文字を読むのが苦手。読みたくない日もあるんです。そのときは、見出しの太字だけしか読まないのが長く続く秘訣かな? 新聞を読む時間を「1日30分」とか決めちゃうとしんどくなる。少しでも読めたら、「おれ、がんばった」と甘やかしながら読んだほうがいいと思います。
Q 新学年、環境が変わったり、新しいことに挑戦したりする子もいます。どんな気持ちでのぞむといいでしょうか。
A 興味があること、やりたいことはがんがんやって、合わなかったら、どんどんやめていいと思います。
ぼくが子どものころは、一つ始めたら、すぐにやめてはいけないと言われていた。けれど、いっぱい経験しないと、自分に合うもの、好きなものはわからないと思うのです。何もしないのはよくないかなと思います。
あと、勉強はできれば一通りやったほうがいいですね。将来の選択肢が増えるので!
新学年をむかえるみなさんへ応援メッセージ
こじま・かずや 1972年7月16日生まれ、東京都出身。バラエティー番組「王様のブランチ」(TBS)などに出演中。YouTubeチャンネル「児嶋だよ!」は登録者数88万人以上。エッセー『俺の本だよ!!』(世界文化社)は発売中。
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