「すごくまぶしい青春を描いた作品。こんな青春が本当にあればいいなと思いました」。出演した映画「ハニーレモンソーダ」をそう振り返る。
いじめられていた過去を持つ高校生・石森羽花(吉川愛さん)とクラスメートで人気者の三浦界(ラウールさん)が引かれ合う姿を描く作品で、界の友達の高嶺友哉を演じた。「友哉は、みんなの輪から一歩離れて見守っていて、大人っぽい。でもそこにいると安心できる存在です」と分析する。
自身とは「物事を俯瞰する(高いところから見渡す)ところ」が似ているという。「『なにかしよう』と決める時や『こうしなさい』と言われた時に、それをしたらどうなるかを一瞬立ち止まって考えるようにしています」
同世代がたくさん集まる撮影現場になった。「すごくすてきな雰囲気でした」と笑顔を浮かべる。「はじめは年下のいる現場でどう話したらいいのかわからず、新入生が入ってきた中2のような気持ちでした。ラウちゃん(ラウールさん)もはじめは人見知りしていましたが、みんなから孫みたいにかわいがられていました(笑)」
マンガが原作。自身もマンガは大好きだという。手に残る紙のにおいや、繰り返し読むうちにだんだんへたれてくる感じが好きだから紙派だ。中国の春秋戦国時代後期を題材にしたマンガ『キングダム』(原泰久、集英社)が大好きで、既刊を一気に買う「大人買い」もした。「戦うシーンがとにかくかっこいい。中高生にも読んでほしい作品です」
恋愛や将来について悩みのある中高生に向けて、アドバイスを聞いた。「悩んでネガティブになるのではなく、『やってみよう』の気持ちを持ってほしいです。余裕がなくなったら、友達や近くの大人に頼ることも大切です」
Q 今後の目標は?
A 俯瞰気味のキャラクターを演じることが多いので、ラウちゃんみたいな中心にいる役もやりたいなと思います(笑)。芝居を全力で楽しみながら、いろいろな役を演じてスキルを増やして「広い役者」になりたいですね。
2000年8月27日生まれ、千葉県出身。主な出演作にNHK大河ドラマ「龍馬伝」、ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」、映画「記憶にございません!」など。映画「ハニーレモンソーダ」は公開中。(文・小勝千尋、写真・品田裕美)
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