AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。2021年5月31日号では、企業広報の五十嵐未沙さん、企業PRの啓晃さん夫婦について取り上げました。
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夫30歳、妻30歳で結婚。夫婦二人暮らし。
【出会いは?】2017年末、夫が妻にマッチングアプリでメッセージを送ったものの、気づかれなかった。18年1月、めげずに再送したところ、妻から返信があった。
【結婚までの道のりは?】メッセージを交換して、同じ大学、学科出身だとわかった。メッセージの1週間後に初対面。その2週間後に交際スタート。さらに3カ月後にプロポーズ、2カ月後に結婚。
【家事や家計の分担は?】家事が得意な夫が主に家の中を担当、妻は渉外担当。家計は、夫がいったん支払い、妻は半額を夫に手渡し。
妻(写真右)
五十嵐未沙[33]
ピップ広報
いがらし・みさ◆1988年、千葉県生まれ。2012年、成城大学卒業。千葉テレビ放送に入社。広告営業、ビジネス番組のAPなどを経験した。19年、ピップに転職。ピップエレキバンなどの広報、企業広報を担当
あこがれていたテレビ局で新卒から働いていました。仕事は充実していましたし、男女関係なく働けたのはありがたかったです。でも、生活は不規則で、いつも頑張らなきゃと迷走していました。業界を見渡すと、バリバリ働いていて、おしゃれで素敵だけど、プライベートには満足していない女性の先輩が多くいると知りました。このままこんな働き方をしていていいのか、30代を迎えるにあたって漠然とした不安がありました。私がこのままでいられる場所はないか考えていたとき、夫と出会いました。
お互いテレビが好きなので、夫婦でテレビを見ながら「このプロデューサーの作品は……」と友達には通じないマニアックな話で盛り上がります。家は寝るための場所ではなくなりました。転職して、いまは在宅勤務です。
私たちは買い物をするとき「ちょっと違う」の感覚が似ています。すり合わせる必要がなく、ストレスが少ないです。唯一違うのは、バスタオルを洗う頻度でしょうか。
夫
五十嵐啓晃[33]
オズマピーアール企業PR
いがらし・ひろあき◆1988年、千葉県生まれ。2012年に成城大学卒業後、東京ニュース通信社に入社。TVガイドの記者、編集者を務める。18年、学研メディカルサポートに転職して、医療従事者向け動画を制作。19年から現職でクライアント企業のPRを担当
結婚前はテレビ誌の記者、編集者をしていました。芸能人へのインタビューや執筆は楽しかったですし、徹夜してでもいいものを作ることにやりがいがありました。
3年前のゴールデンウィークが休みの予定だったので、プロポーズするつもりでした。それが、急遽ニュースが入って連日仕事に。徹夜明けの昼にデート、プロポーズをして、夜は会社に戻りました。相当フラフラで、前日は妻に「プロポーズ用の花を買っていくから」と言ってしまったほど。サプライズが台無しです。
妻もメディア業界でしたが、営業や取材で様々な業界の方と話すので、僕とは違う視点があります。あるとき、どんな人が雑誌を読むのか妻に聞かれて、ふわっとしかわからないと気づきました。目の前の作品づくりに全力になるあまり、何のためかという全体が見えていませんでした。
作るのもいいけど、社会の役に立てるようにいかに発信するか逆算するのもいいと思い、転職しました。結婚したからできたのだと思います。
※AERA 2021年5月31日号
【まっすぐに努力する妻が目標を達成すること、それが僕の幸せ 「アイドルファン気質」で結ばれる夫婦】
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