【「いるのに何もしない」夫にイライラ…コロナ禍の“家事分担”で妻の不満が爆発?】
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「シュフ型」はいずれかがリーダーとなって指示し、もう一方はサポーターとして動くやり方だ。夫婦の家事スキルの差が大きい場合などに向いている。「私は今から部屋の掃除をするから、あなたはトイレ掃除を」などと具体的に指示しよう。同じことを繰り返し、リーダーが掃除機をかけ始めたらサポーターはトイレ掃除を始めるというルーティンができればお互いラクになる。
「ポイントは、淡々とパターン化すること。自分が家事をしているのに相手がゴロゴロしているのを見て腹立ちまぎれに言ったりすると、お互いが嫌な思いをすることになる。また、今すぐ動かそうとするのではなく、『今日中にやって』などと、ある程度余裕を持たせると頼まれるほうも負担が減ります」(三木さん)
「担当を決めて任せたら、いつやるかについて口を出してはいけません。『いつやるの』『なんでやらないの』を繰り返すほど、相手はやらされ仕事と感じやすく、主体性を失ってしまいます。どうしても言いたいときは、『昼ご飯までには洗濯終わらせて』などと、ある程度幅のある締め切りを設定し、相手の裁量を奪わないようにしましょう」
『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』の著者で漫画家の水谷さるころさんは、こう指摘する。
「多くの女性は頑張って苦労すると安心して、ラクをすると罪悪感を持ってしまう傾向が強い。まずは自分の中のこうした意識を排除することに全力を尽くすべき。無意識下にある『女だからやらなきゃ』という葛藤を抱えている限り、分担の話し合いがうまくできない。敵は夫ではなく、『ラクになるよりも、より苦労をしたほうが妻としては美徳』と無意識に感じる自分なんです」
「わが家では『察して』は禁止で、あくまで『お願いする』が基本です。面倒なようですが、相手のイライラを察する必要がないので、むしろラクです」(水谷さんの夫のノダDさん)
「『男性は家事を嫌がる』と思い込む女性は多いのですが、実際はパートナーが負担に思っていることに気づいていないだけということは多い。『いまさら』とあきらめず提案してみて」
「家事シェアの問題は家事そのものより、夫婦で話し合えないことが根底にあります。その場を収めるだけなら我慢するほうが簡単ですが、それでは解決にならない。日々スクワットするようにささいなことも言語化して伝える練習を重ねることが大事だと思います」
(ライター・森田悦子)
※AERA 2020年7月27日号より抜粋