鋭い観察眼をもつご意見番、山田美保子さんが、旬の美人を語り尽くします! 活躍の場はとどまらず、今や同性からの支持多数!
局や番組の狙いが加味されていたとはいえ、カメラ目線でのキメ台詞が用意され、それを連発。コクンと頷く際には、コミカルなSEが入れられていた彼女。フリーランスになってからは、大きな失恋が関係していたのか、男性観や恋愛への独特な考え方から「闇キャラ」と呼ばれていた時代もあったものです。
しかし、現在、彼女を支持するのは同年代の女性たち。ハッキリした物言いに加え、美容トレンドを熟知し、厳しいトレーニングや節制した食生活によって成し得た美ボディにも絶賛の声があがっている。そんな「逆転美人」が、昨今、連続ドラマやCMなどにも活躍の場を広げている田中みな実さんです。
大きなきっかけとなったのは、15年10月に発売された『アンアン』の、その名も「美乳強化塾」なる大特集でした。その表紙を飾ったのが田中さんで、曰く、「カメラマンさんの上手なリードによって」完成した表紙は、両肘で左右のバストトップを隠した“手ブラ”ならぬ“肘ブラ”のセミヌード。お椀型の美しい胸と、見事にくびれたウエスト、セミロングの髪をつまんで口元に添えたポーズは、もはや女子アナのそれではありませんでした。
さらに表情は「みな実は、みんなのみな実だよ」と言わされていた時代のアイドル的な笑顔ではなく、アンニュイさをただよわせた美しくもチャーミングなものだったのです。「逆転前夜」とも言うべき瞬間でした。
もともと、美容にはとことんこだわっていたところにもってきて、どんどん増えていった同性からの支持の声は、田中さんにとって美サプリのような効果を及ぼしたのでしょう。11月23日、33才になったばかりの田中さんを「艶美人」と呼ぶメディアもあるほどです。
「逆転美人」は、「努力の美人」でもあります。バラエティー番組で御本人が明かしたところによりますと、午前中はフルーツをたくさん食べるように心がけ、水は常温で一日3リットル。「pH値が(自分に)合っていると、お水の方が体に吸収されやすくて、水分量もあがるので」と断言し、共演の男性タレントや文化人はもちろん、グラビアタレントの女性たちをも驚かせた田中さん。女性誌の撮影中、「トスカーナバイオレット」というミニトマトを食べながら臨んだことも明かされました。
そんな撮影の前は「身体をしぼるとき」と決め、「お刺身とお豆腐と大豆中心の生活にしています」と断言。でも、食べることを我慢するのはよくないということで「チョコレートも食べます」という田中さんは、それでも撮影当日は朝7時からパーソナルトレーナーについて、美ボディの仕上げに入るそうです。
美人の中には「なんにもしていない」と言い、本当は実践しているであろう食事法やエクササイズを教えてくれないタイプもいます。でも、田中さんはその全てを大公開。そんなところでも同性からの支持を得たのでしょう。
これぞ柳眉と呼びたい、美しくカーブを描いた眉と垂れ目気味の目のラインをポイントにしたナチュラルメイクが似合い、ふっくらした頬にはシミ、しわ、たるみゼロ。外面も内面もさらに高みを目指す「逆転美人」田中みな実さんは2020年、さらに羽ばたきます。
PROFILE ●山田 美保子(やまだ・みほこ)さん●東京都世田谷区出身。「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)をはじめバラエティ番組の構成を手がける一方、「1周回って知らない話」(日本テレビ系)「バイキング」「ドデスカ!」「アップ!」(メ~テレ)「サンデージャポン」(TBS系)のコメンテーターとしても活躍中。
25ans(ヴァンサンカン) 1月号掲載(2019/11/28発売)
Illustration: TOMOKO MIYAGAMI