LINE NEWSは、2020年を振り返るNEWSの祭典「NEWS AWARDS 2020」を12月16日に開催します。
ユーザーの心を動かした「記事」を表彰する「LINE ジャーナリズム賞」では、記事閲覧数やユーザーのアクションなどをベースに「新しい角度で物事を取り上げた」「新しい見せ方で伝えた」「読んだ人の心を深く動かした」といった観点に基づき選出。2020年に配信された220万本を超える記事の中から選ばれた、ノミネート記事10本をご紹介します。
ノミネート記事
▼イージス・アショア撤回 「地元の声」が政府のミサイル基地配備方針を覆すまで (秋田魁新報)
▼髪がなくていじめられた 10代に伝えたい、見た目の悩みとの付き合い方 元プロ野球選手の森本稀哲さん (朝日新聞デジタル)
▼つらい記憶を呼び起こし… 震災9年、それぞれの「語る理由」 (河北新報ダイジェスト)
▼虐待や経済的困窮…親と暮らせない子どもたち 児童養護施設の日常 (神戸新聞NEXT)
▼ディープインパクト、悲報から1年~世界的名馬はなぜ愛されたのか~ (サンスポZBAT!競馬)
▼脳に障害。意思疎通も困難。でも彼が笑うからヒーローは生まれ…特支の少年たちの20年 (長崎新聞)
▼「『ダメ。ゼッタイ。』から、『ヤバいやつは抱きしめろ』へ」 孤立の病・依存症を救うには? (バズフィード)
▼ピンクのドレスが似合わなかった。秋元才加さんのコンプレックスと自信。 (ハフポスト日本版)
▼「コイシイワ」 南洋マーシャルに残る爪痕 大川史織さんが問い続けるもの (毎日新聞)
▼戦争の記憶、いかに次世代へ?Coccoが明かす「祖父母の教え」 (琉球新報)
イージス・アショア撤回 「地元の声」が政府のミサイル基地配備方針を覆すまで (秋田魁新報)
2019年6月に秋田魁新報社が報じた、イージス・アショア配備問題を巡るスクープの裏側を、大学生との対話を通じて振り返った記事。記者が調査報告書を読み込み感じた違和感を検証するため現地へ飛び、夕日の高さで"ずさんなデータ"を暴くエピソードは圧巻。声をあげることが、政治を動かす力になるというメッセージが込められている。
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髪がなくていじめられた 10代に伝えたい、見た目の悩みとの付き合い方 元プロ野球選手の森本稀哲さん (朝日新聞デジタル)
プロ野球・北海道日本ハムファイターズなどで活躍した森本稀哲さんが、幼少期に「汎発性円形脱毛症」で悩んだ経験をもとに、10代の若者に伝えたいことを語った記事。つらい時期を乗り越えた体験談にとどまらず、悩んでいる人に共感の念を示し、当事者に見えづらい相対的な視座が提供され、読み手に前を向かせる温かい力強さを感じさせる。
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つらい記憶を呼び起こし… 震災9年、それぞれの「語る理由」 (河北新報ダイジェスト)
東日本大震災から9年が経過し、風化の懸念が強まる中、伝承の最前線に立ち続ける3人の思いを丁寧に伝えた記事。彼らの「語る理由」を掘り下げながら、報道のあり方や伝承に携わる人々の待遇といった問題も提起。被災地の変化をスライドショーで見せることにより、その年月を視覚的にも分かりやすく伝えている。
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虐待や経済的困窮…親と暮らせない子どもたち 児童養護施設の日常 (神戸新聞NEXT)
虐待死事件が起きるたび、児童相談所の対応や制度に注目が集まるが、あまり知られていない、保護された子どもたちを長期間の取材で余すことなく伝えた記事。施設に来る子どもたちの、心の傷、親と暮らせない葛藤、進学の壁などのつらい経験が綴られている。また約30年、子どもたちと向き合ってきた職員の想いが伝わってくる内容となっている。
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ディープインパクト、悲報から1年~世界的名馬はなぜ愛されたのか~ (サンスポZBAT!競馬)
血を受け継ぐ無敗の3冠馬コントレイル(記事公開時は2冠)の活躍もあり、スポーツ界の盛り上がりをタイミングよく捉えた記事。2006年の凱旋門賞挑戦時の知られざるエピソードを引き出したほか、レースシーンだけでなく、厩舎内の馬の表情などの豊富な写真を織り交ぜながら、当時の関係者の思いや空気感を鮮やかに蘇らせている。
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脳に障害。意思疎通も困難。でも彼が笑うからヒーローは生まれ…特支の少年たちの20年 (長崎新聞)
「きっとあなたの心の中にも、ヒーローはいる」。脳に重い障害のある友達を笑わせようという素朴な願いを持ち、自身も車いすの利用者だった少年たちや家族の思いを丹念に引き出した記事。20年が経過して他界したメンバーもいる中、一貫して温かい気持ちや明るさがにじみ出る写真と文体で冒頭の言葉を印象付けている。
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「『ダメ。ゼッタイ。』から、『ヤバいやつは抱きしめろ』へ」 孤立の病・依存症を救うには? (バズフィード)
芸能人の逮捕など、度々取り沙汰される「依存症」。遠い世界のように感じてしまうが、その先入観を崩す記事。ストロング系チューハイや市販薬など卑近な例を挙げ、「自分も巻き込まれるかもしれない」と思わせられる。またインタラクティブなグラフを使用し、直感的に理解ができる。切り口、見せ方ともに「伝えたい」という意思を強く感じる。
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ピンクのドレスが似合わなかった。秋元才加さんのコンプレックスと自信。 (ハフポスト日本版)
秋元才加さんはなぜ、ジェンダー平等やLGBTQ、人種差別などの社会課題について考えを主張するのか、理由を掘り下げた記事。自身のルーツやいじめ経験、「痩せ信仰」に苦しんだ10代、自信を得たアイドル時代── コンプレックスを乗り越えた彼女の言葉には説得力があり、他者との「違い」を認め、尊重することの大切さに気づかせてくれる。
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「コイシイワ」 南洋マーシャルに残る爪痕 大川史織さんが問い続けるもの (毎日新聞)
一人の高校生が、遠い南の島・マーシャルで出会った日本語の歌から始まる物語。マーシャルで父親を亡くした男性をドキュメンタリー映画に収める過程を通じ、75年前に終わった戦争が決して過去のものではないことを伝えてくれる。「日本からマーシャルは見えない。でもマーシャルからは日本のことがよく見える」という言葉が印象的だ。
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戦争の記憶、いかに次世代へ?Coccoが明かす「祖父母の教え」 (琉球新報)
アーティスト・Coccoさんが、戦争を次世代に語り継ぐことについて、沖縄の歴史やCoccoさんのルーツなどを交えて伝えた記事。「歌うことで」「身近なところから」というCoccoさんの考えやアクションを通じ、幅広い世代に戦争を考える機会を作った。また辺野古の基地問題などにも触れ、課題意識をもって過去・現在・未来の沖縄を伝えている。
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