女性ホルモンが著しく減少し、筋肉量も急激に衰える更年期以降。例えば、骨盤の底で内臓を支えている「骨盤底筋」が衰えると、尿漏れや頻尿、骨盤臓器脱などを引き起こすことも…。20年後を見据えた「予測医療」を提唱する高尾美穂医師によると「早いうちからトレーニングを始めて、将来的な不調予防すること」が大切なのだそう。「骨盤底筋」を効果的に鍛えるメソッドを教えていただきました。今回のテーマは「腹横筋・内転筋」を鍛えて骨盤底筋を刺激する方法です。
体幹を使い腹横筋と内転筋を強化する「東京タワー」で骨盤底筋を刺激!
骨盤底筋は意識がしづらく直接的に鍛えるのが難しい筋肉です。そこで、骨盤底筋を刺激する協働作用のある筋肉(腹横筋・内転筋など)を鍛えるポーズを行うことで、間接的に骨盤底筋を強化します。
今回ご紹介するポーズ「東京タワー」は、股関節を膝より前に押し出すことで臀筋を使いかつ体幹を支える腹横筋を使い、内転筋も鍛えられます。
東京タワーのやり方
1.両膝の下にブランケットなどを敷き、股関節を90度に開いて両膝をつく。両足の親指をくっつける。
後ろから見ると
足先は開かず、親指同士をくっつけることで内転筋に効く。
2.お腹に力を入れながら、膝の位置よりも前に股関節を押し出すように体重を前に移動させる。
3.両手を肩の高さで左右に伸ばす。腹筋で支えながら、股関節は前に。3呼吸キープする。
前から見ると
手のひらは下に向け、肩の高さでキープ。お腹を意識して股関節を前に。
教えてくれたのは…高尾美穂先生
産婦人科専門医、医学博士、スポーツドクター、 Gyne Yoga主宰。イーク表参道副院長。ヨガ指導者資格を各種取得し、ヨガや東洋医学にも精通。
photos by Nobuhiro Miyoshi(RELATION)
text by Ayako Minato
yoga Journal日本版Vol.68掲載