音楽の好み、コーヒーの飲み方、ひそかな趣味は、その人の個性の多くを語る。でも、「寝相」から自分の個性の興味深い側面が読み取れることもあるみたい。その内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。
「寝相は潜在意識の表れです。あなたの感情や、あなたが心の奥底で考えていることを十分に映し出します」と話すのは、ボディランゲージエキスパートのリリアン・グラス博士。また、誰かと一緒に寝ているときの寝相からは、2人の関係の多くが読み取れるそう。
もちろん、ぼんやりとした意識の中で睡眠時の姿勢をコントロールするのは実質不可能。でも、人生の3分の1を寝て過ごすなら、それぞれの寝相の意味を知っておくのも悪くない。それに何だか楽しそう!
うつ伏せで寝る人は
『The Sleep Solution: Why Your Sleep Is Broken and How To Fix It』の著者で睡眠スペシャリストのクリストファー・ウィンター医学博士によると、あなたは恐らく引っ込み思案で、あまり人を寄せ付けないタイプ。うつ伏せ寝は「安心感の得られる姿勢」ではあるけれど、気道や腰には悪いので気を付けよう。また、うつ伏せで寝る人は「とても冷静」なのだとか。
この姿勢で寝ると、「甲羅をまとった亀のように、何かに守られているような気分になります」とウィンター博士は説明する。あなたが「外向的というよりは、どちらかというと内向的」な傾向にあるというのも、文字通り内向きの寝相を見れば納得がいく。
仰向けで寝る人は
ウィンター博士によると、あなたは自分の考えを発信し、人の考えを受け入れようとするタイプ。グラス博士も、この姿勢で寝る人は「何事にもオープンで安心感を抱いている」と同意する。また、あなたの周りが心地良くホッとしている動物は、この姿勢で眠るそう。
「これはかなり堂々とした寝方です。全部見てくださいと言わんばかりに、あまり着こまず寝る人は特にそうです」とウィンター博士。
でも、この姿勢は自信だけでなく、用心深い性格も表している。仰向けで寝ると家の中の物音が良く聞こえ、いざ何か起きたときには、仰向けや横向きで寝ている人より素早く行動できるそう。
胎児のように丸まって寝る人は
グラス博士によると、あなたは少し(またはかなり)不安で、「安心安全」な場所を必要としている可能性が高い。「丸まって寝ることで、自分で自分を慰めているのです」。ウィンター博士も、これは感情的にもろい自分を「世の中から守る」ための姿勢としている。
「これは、心なしか後退的な姿勢と考えられています」とウィンター博士は続ける。「抱えきれない心の傷があるときに、自分の体を胎児のように丸めるのです」
横向きで寝る人は
あなたは、睡眠中も活動中もバランスを大事にする人。この姿勢は仰向けと胎児ポジションの組み合わせなので、心身のバランスが取りやすい。グラス博士によると、ほとんどの人はこの姿勢で快適に眠れるそう。
猛ダッシュ中のランナーみたいな格好で寝ている人は、ウィンター博士が言うように、「運動機能のバランスを保とうとしている」可能性がある。アスリートなら、自然とこの姿勢で寝ていてもおかしくない。最も息がしやすいポジションであることも、スポーティーな寝相に関係しているのかも。
また、横向きで寝ているということは、世界との調和が取れているということ。みんなに全てを見せる必要はないけれど、何かを隠す必要もないという気持ちの表れ。
寝相がコロコロ変わる人は
何か気になることがあり、体がそれを感知していると、寝相はコロコロ変わりやすい。「内面が混乱しているサインかもしれません」とウィンター博士。「気掛かりなことが多い人は、寝返りを打ってばかりで、よく眠れない日が多いものです」。でも、ぐっすり眠れた日には、ブランケットが1ミリも動いていない。
心は落ち着いているのに、体にそれが伝わらないなら、問題は身体的なものかもしれない。「寝相がコロコロ変わるのは、その人の睡眠に内因性の問題があるからでしょう。夜じっと寝ていられない人は、脚がムズムズしたり、周期的に脚が動いたりするので、何度も目が覚めるのかもしれません」
寝相がコロコロ変わるのは、単に寝やすさの問題であることも考えられる。また、グラス博士が言うように、夢のせいで寝相が変わることもある。朝になるとベッドシーツがよじれているのは、やたらアクティブな夢を見ていたからかも。
また、眠りについたときとは違う姿勢で目が覚めることもある。「睡眠実験では、『いつも同じ姿勢で寝ていますから』と言う被験者の寝相が毎日全然違うんですよね」とウィンター博士。「自分では『こうやって寝ているはずだ』と思っていても、実際はそうじゃないこともあるのです」。要するに、眠りに落ちたときの姿勢より、朝起きたときの姿勢の方が実際の寝相に近いということ。
※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Lindsay Gellar Translation: Ai Igamoto