■開花予想のポイント ■
・3/20に東京から開花スタート
・開花時期は西日本や東日本で平年並
・3月以降の高温傾向で生長が加速
待ち遠しい桜の季節にむけて、ウェザーニュースでは2022年「第四回桜開花予想」を発表しました。開花トップは東京の3月20日で、開花時期は西日本や東日本では平年並のところが多く、北日本では平年より早い予想です。
過去18年間に「さくらプロジェクト」参加者から寄せられた200万通以上の桜リポートおよび名所への独自取材と、気温などの気象予測をもとに開花日を予測しています。お近くの桜がいつ頃に咲き始めるのかご参考ください。
開花時期は西日本や東日本で平年並、北日本は平年より早い予想
2022年の桜の開花は、西日本や東日本では平年並のところが多く、北日本では平年より早い予想です。記録的な早さで開花した昨年に比べると7〜10日ほど遅くなりそうです。
2月の低温の影響で、現在、桜のつぼみは昨年より遅いペースで生長しています。3月以降の気温は平年より高い見通しのため、これからつぼみの生長が加速しそうです。
開花トップは3月20日の東京で、21日に福岡と広島が続きます。3月中に西日本や東日本の多くの地点で開花し、4月上旬〜中旬には東北の各地で開花します。北海道へは4月下旬に桜前線が上陸し、札幌では4月23日に開花する予想です。
名所のソメイヨシノ開花予想日
・上野恩賜公園(東京都) 3月21日
・舞鶴公園(福岡県) 3月21日
・鶴舞公園(愛知県) 3月23日
・熊本城(熊本県) 3月24日
・高知公園(高知県) 3月24日
・嵐山(京都府) 3月28日
・弘前公園(青森県) 4月17日
つぼみは無事に生長をスタート
全国1,951本の桜(うちソメイヨシノ1,476本)の「全国つぼみ調査」(※)の結果、つぼみの9割はまだ「小さく硬い」状態であるものの、西日本や東日本のつぼみに、少しずつ変化が現れ始めていることがわかりました。
西日本や東日本では、開花の早かった昨年と比べると遅いペースですが、「先が黄色に」や「先が緑に」変化しているつぼみが見られ、無事に生長をスタートさせたことがわかりました。
一方、北日本では、ほとんどのつぼみが「小さく硬い」状態でした。過去の調査結果を参考にすると、変化がはっきりと現れ始めるのは、東北で3月中旬、北海道で3月下旬となりそうです。
※2022年2月25〜27日にウェザーニュースアプリ内で実施
3月以降の高温傾向で生長が加速
桜の花芽(生長すると花になる芽)は気温の高い夏に作られ、気温が下がってくる晩秋〜初冬に一度生長を止めます(休眠)。その後真冬の厳しい寒さに一定期間さらされることで花芽は休眠から目覚め(休眠打破)、つぼみに生長します。つぼみは春先の暖かさに促され、開花に向けて生長します。桜の開花には、冬の寒さと春の暖かさの両方が必要です。
休眠打破の振り返り(12月から2月前半)12月後半から寒気が流れ込みやすく、1〜2月は平年より寒くなりました。しっかりと気温が下がったため、桜の花芽の休眠打破は全国的に十分に行われているとみられます。
生長期(休眠打破後~開花まで)2月後半も厳しい寒さの日が多くなりましたが、先週末からは寒さが和らいで4月上旬並の暖かい日が出てきて、つぼみの生長が始まっています。
3月以降の気温は全国的に平年よりやや高い〜高い予想のため、これからつぼみの生長が加速しそうです。
※本記事では、開花について以下のように定義しています。
平年:1991年〜2020年の平均値
非常に早い:基準より7日以上早い
早い :基準より5〜6日早い
やや早い :基準より3〜4日早い
並 :基準との差が2日以内
やや遅い :基準より3〜4日遅い
遅い :基準より5〜6日遅い
非常に遅い:基準より7日以上遅い