夏から秋にかけて発生数が多くなる台風と海外で猛威を奮うハリケーン。
大規模なものになるとどちらも深刻な被害を及ぼしますが、どちらが強いのか、比べられるものなのでしょうか。
強さを表す階級
台風とハリケーンはそれぞれ強さに階級があります。
台風の場合、気象庁では「強い・非常に強い・猛烈な」の3段階ですが、国際基準も含むと6段階に分けられています。
一方、ハリケーンはカテゴリー1からカテゴリー5の5段階。シンプソンスケールと呼ばれ、米国などでよく用いられています。
この階級は、平均風速の最大値(最大風速)によって決められていますが、日本とアメリカではそもそも平均風速の基準が異なります。日本では10分間の平均値であるのに対し、アメリカでは1分間の平均値となっています。
1分間の平均値のほうがやや大きめに出る傾向があり、同じ台風でもおよそ2割程度シンプソンスケールの風速の方が大きく表現されます。
2つの強さを比較
平均風速の基準が異なるため、厳密に比較することはできませんが、JAXAでは台風とハリケーンの強さがお互いどの程度に相当するのかを示しています。
例えば「強い台風」は、シンプソンスケールでいうとカテゴリー2または3相当。屋根の一部やドアが壊れたり、樹木が倒れるなどの被害が想定されています。
また、テレビなどで「猛烈な台風◯号」と表現される台風は、シンプソンスケールでいうと、最も強いカテゴリー5に相当する凄まじい威力となります。
シンプソンスケールと比べると、日本の台風の規模や強さの階級は伝わりにくい印象がありますが、台風が発生しやすい時期は強さごとにどのくらいの被害が想定されるのかを確認しておくとよさそうです。