「練習試合、日本ハム3-3阪神」(11日、タピックスタジアム名護)
開幕ローテ入りを狙う阪神・藤浪晋太郎投手(27)が11日、練習試合・日本ハム戦(名護)で先発し、3回1安打無失点と圧投した。初回は“新庄流”の3者連続セーフティーバントを試みる揺さぶりにも動じず、この時期では異例の最速159キロを計測。“ガラポン打線”に付けいる隙を与えず、新庄ビッグボスを「マジ怖い」と驚かせた。
全く動じなかった。初回先頭から前代未聞の3者連続セーフティーバント。藤浪はいきなりの奇襲に焦る様子もなく対応した。2死を奪った後、宮田は今年最速の159キロで見逃し三振。新庄ビッグボスの“先制攻撃”を封じ込めた。
「なんか(新庄ビッグボス)らしいな、と(笑)。バント攻勢を一巡やってきてもおかしくないかなと思いましたけど、自分のやること自体は変わらないので」
初回。1番・上野の初球から3番・宮田の3球目まで9球連続でバントの構えを見せられた。上野は154キロ直球で投ゴロ。続く片岡はスプリットで空振り三振。2者連続でセーフティーバントを成功させなかった。2死後の宮田はカウント1-2から投じた4球目にバントの構えを見せなかったが、剛速球を外角低めに決めて三者凡退に仕留めた。
二回は2死三塁としたが、ここでギアを上げた。梅林に156キロの内角直球を投じ、バットをへし折って一ゴロに仕留めた。
150キロ台後半を連発したが「(スピード)ガンが甘い」と苦笑い。それでも、初回の宮田への159キロには「ボール自体は良かったです。指のかかりも良かったし、狙ったところに行ったかな」と納得顔だった。
新庄ビッグボスは「159キロ?俺だったら(セーフティーバントの)サイン無視するね。マジ怖い。大きなボールが来る感じ」とお手上げ。今キャンプで藤浪のバーチャル映像を使った打撃練習を行っていたが、リアルな藤浪の球を脅威に感じていた。
3回1安打無失点、3奪三振。直球も抜群だったが、手応えを感じたのはカーブだ。三回2死二塁では片岡の初球にストライクを奪い、「あの場面では頭にないでしょうし、自分から捕手にアイコンタクトして出してくれってやりました。良かったです」と納得。矢野監督も「かなり安定してきている。(変化球で打者と)勝負できるぐらいには来てるんじゃないか」と変化球の精度を高く評した。
開幕ローテ入りに一歩前進したが「枠を奪い取りに行かないといけない立場。使いたいと思ってもらえるようパフォーマンスをしないと」と慢心はない。目標を実現させるために、猛アピールは続く。
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