自覚が見て取れた。今回、沖縄での春季キャンプ地を回らせてもらった。そんな中、阪神の宜野座キャンプで特に印象的だったことは大山の成長だ。
グラウンド上での様子が落ち着いていた。20日・中日との練習試合。三塁のポジションから頻繁にマウンドのピッチャーへ声をかけにいく姿は『自分がチームを引っ張らないといけない』という自覚を感じさせるシーンだった。
今年で6年目。年下の選手は多くなった。大山の中で強い自覚があるのだろう。バッティングに関しては、しっかり打てているし、ボールの見送り方も良い。この時期はピッチャーの方が仕上がりは早い。大山ら打者にとって大事なのは、オープン戦で打席数を重ねていくことだ。
そして2年目のシーズンを迎える佐藤輝から感じたものは“進化”。昨年に比べ広角に打てている。5日の紅白戦で(藤浪)晋太郎から打った本塁打も左方向。下半身の重心のバランスを意識した打ち方となり、センターから逆方向への打ち分けができている。
しっかりと自分の間を取り、ポイントへ引きつけなければ、広角に長打を打てない。昨シーズン放った24本塁打のうち、右方向が15本。彼の力であれば、引っ張らなくてもスタンドインできる。
また目線は、相手投手に対し上から見下ろすようなものとなった。昨シーズンは高めのボールに揺さぶられ苦しんだ。上から“落とすような目線”なら高めのボールを見送れるケースが増える。
相手バッテリーに『あれ、振ってこない』と思わせることができれば自然とストライクゾーンで勝負してくる機会が増える。自覚と成長の大山。進化の佐藤輝。2人の今シーズンを楽しみにしたい。
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