阪神の中野拓夢内野手(25)が29日、チームでは15年の鳥谷以来となるフルイニング出場を来季の目標に掲げた。プロ野球選手として初となるオフは、練習と並行してシーズンを戦い抜く体作りをテーマとする。米を食べまくり、激務に耐えられる体重増に取り組む。
171センチ、69キロとプロ野球選手としては小柄。そんな中野が今季135試合に出場し、チームに大きく貢献した。ただ、満足はしておらず、今オフの取り組みに高い目標を掲げた。
「技術面というよりはもう一度、体の面。1年間、プロで戦うには体の強さが大事だなというのは改めて感じた。しっかりともう一度体を作り直して、来季はフルイニング出場できるような体作りを、このオフはしていきたい」
激動のルーキーイヤーが終わって、間もなく1カ月。「フルイニング出場」という野望を堂々と言い切った。達成すれば、球団では15年の鳥谷以来となる快記録。そのためには、体重増が欠かせないと考えている。
「どちらかと言えば、体重は少ない方だと思うので、やっぱり増やさないといけない」と自覚。「お米を今はいっぱい食べています」と早速、食トレに励んでいる。
山形県出身で、7月には故郷からブランド米「雪若丸」を30キロもプレゼントされていた。「シーズンの時は疲れなどもあって、なかなか食が進まない時もありました」と打ち明けたが、オフはおいしい米を使命としてたらふく食べる。
26日には強化練習の指定メンバーではなかったが、ウエートルームでトレーニング。社会人時代は「ランニング、ウエートトレーニングに力を入れてやっていた」としており、そのスタイルは継続する。
今季は30盗塁で盗塁王を獲得するなど、華々しいデビューを飾った。ただ、来季のスタメンが確約されたわけではない。「キャンプから競争が始まる」-。慢心は全くない。鳥谷の後継者を目指す男が、鉄人級の肉体を手に入れる。
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