AFCチャンピオンズリーグ2022 グループF日程
2019年以来、3年ぶりにAFCチャンピオンズリーグの舞台に戻ってきた。
3度目のアジア制覇を狙う浦和レッズは、4月15日から中立地となるタイのブリーラムでグループステージを戦う。
コロナ禍の影響により集中開催となり、中2日の6連戦。第一関門は浦和を含めた4チーム(ライオン・シティ・セーラーズ=シンガポール、山東泰山=中国、大邱FC=韓国)で争われ、上位2チームのみが決勝トーナメントへ進む。
初戦の相手はシンガポールリーグ王者のライオン・シティ・セーラーズ。かつてヴィッセル神戸のFWとして活躍した元韓国代表の金度勲監督が率いている。
指揮官は現役時代に蔚山現代でACL制覇を経験しており、アジアでの戦いを熟知。一筋縄ではいかない。
主軸となるのは韓国人選手たち。中でも前線のターゲットマンとなる金信旭は韓国代表経験を持ち、実力は折り紙つきだ。196cmの長身を生かしたヘディングには最大の警戒が必要だろう。セットプレーの守備は、一つのカギとなるか。
ヨーロッパで大柄なFWたちと対峙してきた189cmのアレクサンダー ショルツが、相手のエースを封じ込めることができれば、試合を優位に進められる。GK西川周作もクロスに対しては「積極的に飛び出していきたい」と意欲をのぞかせていた。
過密日程を戦い抜く上で、ローテーション起用も重要なポイント。今季、リーグ戦で出場機会の少ない選手たちの活躍は必要不可欠になる。
大卒新人コンビの宮本優太、安居海渡らは、目をぎらぎらさせている。体力に絶対的な自信を持つ2人は、タフな戦いには打ってつけの人材だ。
10日のFC東京戦でメンバー外になった関根貴大も闘志をたぎらせている。現地タイでの練習では目の色を変えて、アピールしているという。主将の西川は「関根には期待している」と言葉に力を込めていた。
守備のキーパーソンとなるのは、今季、FC琉球から加入した知念哲矢かもしれない。
センターバックは岩波拓也とショルツが中心になるものの、現実的に2人だけで6連戦を乗り切るのは難しい。同ポジションの犬飼智也が負傷離脱したいま、「第3のセンターバック」の果たすべき役割は大きい。
今季のリーグ戦出場時間はわずか1分。J2で培ってきた能力を証明するきっかけにしたい。
ACLでの飛躍を誓うのは、途中加入したアレックス シャルクも同じ。10日のFC東京戦ではさっそく浦和デビューを飾り、ゴール前で可能性を感じさせるプレーを見せた。
「ACLの期間でしっかりと100%に戻したい」と話しており、オランダ人FWの本領発揮はここから。遅れてきたジョーカーが得点力を向上させてくれるはずだ。グループステージ初戦から切り札のプレーに注目したい。
(取材・文/杉園昌之)