「(自軍最終ラインの)裏にパスを出されて、左サイドで槙野くんと安庸佑選手(鳥栖)の1対1になりました。試合前に鳥栖の映像をチェックしているときから、安庸佑選手のドリブルと左足は特徴があるし、危険だなと思っていたんです。槙野くんがかわされるとは思わなかったですが、最悪のことも想定してポジションを取っていました。中央でクロスを待つ相手が2人いたので、僕はパスコースを消して、わざとシュートを打たせるようにしました。クロスを出されれば、僕は(1対2の状況になり)ノーチャンスですからね。それに、シュウ(西川周作)くんも少し前にポジションを取ってコースを限定し、槙野くんは最後まで食らいついてニアサイドのシュートコースを切っていましたから。それでも、相手にシュートを打たれたとき、僕の左足があんなにうまく出るとは思わなかったです・・・。あれは1点くらいの価値はあったのかなって。チームが前掛かりになっていたときに食らったカウンターだったので、何としても防がないといけませんでした。最後に体を張るのがディフェンダーの醍醐味だし、センターバックの仕事です」
(取材/文・杉園昌之)