往復割引の説明に入る前に、まずは新幹線に乗車する際に必要なきっぷを押さえておきましょう。
■乗車券
移動に対して運賃を払ったときに発券されるきっぷ
■特急券
新幹線の設備利用、移動の速さに対して料金を払ったときに発券されるきっぷ
乗車券は列車に乗るときに必ず必要ですが、特急券は新幹線や特急列車などを利用するときにだけ必要、という違いがあります。
「往復割引」は片道の営業キロ*が601キロを超える場合に、乗車券が割引になる制度。特急券は割引になりません。往復乗車券の「ゆき」「かえり」がそれぞれ1割引きになります。
基本的に往復割引乗車券は、同じ経路で同一駅を往復するのが原則。ただし一部区間では「ゆき:新幹線、かえり:在来線」という場合にも、割引が適用されます。詳しくはJR各社のサイトをご確認ください。
*…運賃計算をする際に使用する距離の単位
片道601キロ以上と言っても、具体的にはどこからどこまでなのでしょうか。以下、主な新幹線停車駅を一例としてご紹介します。
■東海道・山陽新幹線
東京→西明石(612.3km)
名古屋→徳山(616.7km)
新大阪→博多(622.3km)
■東北・北海道新幹線
東京→二戸(601.0km)
大宮→八戸(601.6km)
郡山→新函館北斗(635.8km)
乗り換え検索サイトによっては、料金や時刻表などとあわせて営業キロが表示されます。簡単に調べたい方におすすめです。
では具体的に往復割引の計算をしてみましょう。ゆき・かえり券がそれぞれ1割ずつ安くなるので、以下のように計算していきます。
■東京から西明石
片道乗車券は9,790円で、1割引きすると8,811円。1円の端数は切り捨てのため、8,810円+8,810円=17,620円が往復割引乗車券の値段になります。
ちなみに、もし片道ずつ購入すると19,580円。往復で購入すると1,960円も安くなります。
※本記事は往復割引乗車券の概要を説明したものです。ルールや運賃は変更される場合があります。JR各社サイトにて最新情報を必ずご確認ください。