「7000」の代わりに「70000」登場
2016年10月20日(木)、小田急電鉄が新型ロマンスカー70000形の製造を発表。2018年3月から、小田急の特急「ロマンスカー」の代名詞である展望席を持つ特急車両は、2005(平成17)年に登場した50000形「VSE」と、新たに登場する70000形の2車種になることが明らかになりました。
これはすなわち、35年以上にわたって東京・新宿と箱根方面などを結んできた、展望席構造を持つロマンスカー7000形「LSE」の引退を意味します。小田急電鉄は新たに70000形を製造する理由のひとつに、「7000形『LSE』が更新時期を迎えつつある」ことを挙げています。
7000形「LSE」は、1963(昭和38)年に小田急初の展望席構造で登場したロマンスカー3100形「NSE」の後継として、1980(昭和55)年にデビュー。リクライニングシートを採用するといった居住性の向上などが図られており、「Luxury Super Express」の愛称を持っています。
いまなお残っている7000形「LSE」は2編成22両で、現在、展望席構造を持つ「ロマンスカー」は「LSE」と50000形「VSE」の2車種です。
新しくなる「ロマンスカー」の体制 若いものの先に引退した車両も
2018年3月以降、小田急電鉄の「ロマンスカー」は展望席構造を持つ新型の70000形と50000形「VSE」、東京メトロ線やJR御殿場線に直通できる60000形「MSE」、通勤通学需要が強く意識された30000形「EXEα」の4車種になる見込みです。なお「EXEα」は、現在運行されている30000形「EXE」を改装し2017年3月から走り始めます。
なお、展望席構造の小田急「ロマンスカー」は、ここまでに挙がった「NSE」「LSE」「VSE」のほか、1987(昭和62)年に登場した10000形「HiSE」がありました。
しかし「HiSE」はハイデッカー(高床)構造でバリアフリー化が困難であることから、先に登場している7000形「LSE」より早い2012年に小田急線での運行を終了。一部の車両が長野電鉄で“第二の人生”を送っています。