【新ドラマ写真ギャラリー】NHK“朝ドラ”ではヒロイン・永野芽郁のキュートな魅力が全開!「半分、青い。」
注目作めじろ押しの4月クール連続ドラマ21作品の“見たい度”を、4人のドラマウオッチャーが本気で採点!得点ベスト10を、識者が目を付けたポイントとともに紹介する。
対象となるのは、2018年4月にスタートし、地上波で全国ネット放送されるドラマ。放送開始時間が夜7時~11時台のものに連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合ほか)を加えた全21作品を識者一人につき10点満点で採点、比較する。
採点するのは日本のドラマ・映画に精通するライターの小田慶子氏、テレビ・ドラマ解説者・コラムニストの木村隆志氏、テレビ大好きお笑い芸人のこじらせハスキー・橋爪ヨウコ氏、メディアジャーナリストの長谷川朋子氏。
各作品の事前情報・第1話あらすじなどを材料に“見たい度”を各作品10点満点で採点してもらった。一人につき、10点は1作品、9点は2作品までとした。その結果、1位はぶっちぎりで「コンフィデンスマンJP」(フジテレビ系)。以下、2位・5位・8位が3作品ずつと、トップ10中9作品が僅差でひしめく結果となった。
8位(28点)王道にとどまらないアラサー女子の自分探し
「デイジー・ラック」4月20日スタート、毎週金夜10:00-10:45、NHK総合。
“逃げ恥”こと「逃げるは恥だが役に立つ」原作者・海野つなみの同名漫画が原作。描かれるのは佐々木希、夏菜、中川翔子、徳永えりによる“アラサー女子”4人4様の幸せ探し。幼なじみの楓(佐々木)、薫(夏菜)、ミチル(中川)、えみ(徳永)が、えみの結婚式で再会。4人は再び集まることを約束する。
「“逃げ恥”の原作者・海野つなみが描く結婚観は深い。だからこの作品も王道のテーマながら、同世代の女性が共感して楽しむだけに終わらないストーリー展開に期待」と長谷川氏。
8位(28点)波瑠と鈴木京香が凸凹コンビに!
「未解決の女 警視庁文書捜査官」4月19日スタート、毎週木夜9:00-9:54、テレビ朝日系。
波瑠が、自身の出世作となった「あさが来た」(NHK総合ほか)の脚本家・大森美香氏と再タッグ。文字に隠された真実を読み解く“文書解読係”の活躍を描く。注目は、初共演でバディを組む波瑠と鈴木京香のコンビネーション。
「熱血バカという役柄の波瑠に、正反対な性格の文字ヲタを演じる鈴木京香さん。その凸凹コンビがどう成長していくのか」(橋爪氏)と、前評判は上々。
8位(28点)“花男”ブーム再来なるか?
「花のち晴れ~花男 Next Season~」4月17日スタート、毎週火夜10:00-11:07、TBS系。
杉咲花を新ヒロインに迎え、「花より男子」シリーズ(2005年ほかTBS系)のスタッフ陣が神尾葉子原作の漫画を実写化。“隠れ庶民”の音を杉咲が演じるほか、King & Princeの平野紫耀、中川大志、濱田龍臣ら次世代イケメンをそろえた。
「世代屈指のイケメンがそろう中、中心の杉咲が器の大きな演技を見せられるか」(木村氏)、「杉咲は演技に切なさを込めるのがうまい。ヒロイン力で引き込めるかも」(小田)と識者の期待値も高め。
[PAGE]5位は老舗ドラマ枠と安定の原作モノがランクイン!
5位(30点)吉高由里子のアラサー痛快お仕事ドラマ!
「正義のセ」4月11日スタート、毎週水夜10:00-11:00、日本テレビ系。
原作は阿川佐和子の同名小説シリーズ。豆腐店の長女で実家暮らしの駆け出し検事・凜々子(吉高由里子)が、持ち前の人間味あふれるキャラクターで奮闘する1話完結の“痛快お仕事ドラマ”。
「『あしたから頑張ろう』と思える作品が中だるみがちな水曜に見られるのは嬉しい」(長谷川氏)。
5位(30点)次期朝ドラは北川悦吏子が脚本を担当
連続テレビ小説「半分、青い。」4月2日スタート、毎週月~土朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか。
ドラマ「ロングバケーション」(1996年フジテレビ系)、「オレンジデイズ」(2004年TBS系)などの北川悦吏子氏が脚本を担当し、岐阜と東京を舞台に、ちょっとうかつだけれど失敗を恐れないヒロイン・鈴愛(永野芽郁)がたくましく生きる姿を描く。
「恋愛ドラマが得意な北川さんの脚本なので、朝からキュンとするシーンが見られると思うと楽しみ」と橋爪氏。
5位(30点)海堂尊原作の医療小説をドラマ化
「ブラックペアン」4月22日スタート、毎週日夜9:00-9:54、TBS系。
海堂尊の原作をドラマ「半沢直樹」(2013年)や「陸王」(2017年ともにTBS系)を率いたスタッフが二宮和也主演でドラマ化。大学病院を舞台に、孤高の天才外科医・渡海(二宮)が巨大な組織に立ち向かっていく痛快医療エンターテインメント作品だ。
「見たいのは、十八番のシリアスな役を得た二宮の怖さ。半端にヒーロー扱いせず『オペ室の悪魔』という1イメージで突っ走れるか」と木村氏。
[PAGE]2位は田中圭、玉木宏、そして坂口健太郎!
2位(31点)“BL好きの間では永久保存版”単発作品をレギュラー化
「おっさんずラブ」4月21日スタート、毎週土夜11:15-0:05、テレビ朝日系。
女好きだけどモテない33歳のおっさん(田中圭)が、上司と同居している後輩から突然愛を告白されることから始まる新感覚ドラマ。2016年末の単発ドラマが連ドラ化を果たす。
小田氏は「前作はBL好きの間では永久保存版。田中圭の最高傑作という人も。キュートなおとぼけ男子の田中と吉田鋼太郎のアグレッシブな同性愛を再び見られるなんて」と大注目。識者4人中2人が9点をつける高得点。
2位(31点)2組の夫婦のすれ違いを“あるある”を交えて描く
「あなたには帰る家がある」4月13日スタート、毎週金夜10:00-10:54、TBS系。
夫婦ならではの悩みやトラブル、さらに禁断の恋に翻弄されていく2組の夫婦の姿を、中谷美紀、玉木宏、木村多江、ユースケ・サンタマリアが演じるコミカルなヒューマンドラマ。
「夫婦あるあるネタに共感しながら、SNSでどこまで盛り上がりを見せるのか、そんなところにも注目」(長谷川氏)
2位(31点)坂口健太郎&北村一輝が時空を超えたバディに!
「シグナル 長期未解決事件捜査班」4月10日スタート、毎週火夜9:00-9:54(※初回は夜9:00-10:09)フジテレビ系。
ある日、警察官の健人(坂口健太郎)は謎の無線機を通し、過去を生きる刑事・大山(北村一輝)と交信。同じ事件を追う2人が協力し合う…という、SF要素も盛り込んだミステリー作品。
「北村一輝と渡部篤郎という善人にも悪人にも見えるクセ者がそろったのも期待要素。『アンナチュラル』(TBS系)など、6クール続けて連続ドラマに出演中のバイプレーヤー・池田鉄洋にも注目したい」(小田氏)と、個性豊かな共演陣も必見だ。
[PAGE]1位は長澤まさみ主演のアノ作品!
1位は39点獲得の「コンフィデンスマンJP」!
4月9日スタート、毎週月夜9:00-9:54、フジテレビ系。
古沢良太脚本、長澤まさみ主演の「コンフィデンスマンJP」がもっとも高得点を集めて1位に。信用詐欺師・ダー子(長澤)たちが、悪徳大富豪から大金をだまし取るという痛快コメディーで、主要キャストは長澤のほか、東出昌大、⼩⽇向⽂世。
「主な出演者を3人にしぼった分、ゲストも豪華で、おのずと対立図式は盛り上がり、注目シーンが連鎖しそう」と木村氏。
総括「手堅い原作モノ 外れ少ない」(小田氏)
春ドラマの“見たい度”は出そろった。採点してくれた4人それぞれの「2018年春ドラマ」総括は…。
「手堅い原作ものでハズレは少なそう。その分、キャストの化学反応に期待。坂口健太郎、杉咲花ら若手の連ドラ初主演にも注目。選外だが若手主演の『やけに弁の立つ弁護士が―』(NHK総合)、『宮本から君へ』(テレビ東京系ほか)も楽しみ」(小田氏)
「『コンフィデンスマンJP』への期待は絶大。古沢良太がたっぷり時間をかけて『既に書き終えた』脚本は、毎週絶賛を集めそう。全体を見渡しても『ブラックペアン』、『Missデビル―』(日本テレビ系)などダークヒーローが多く、視聴率では上位独占の予感も」(木村氏)
「春ドラマは今から楽しみな作品ばかり。トップ10に入らなかった『モンテ・クリスト伯―』(フジテレビ系)、『やけに弁の立つ弁護士が―』(NHK総合)など、楽しみな作品も。個人的には『おっさんずラブ』をレギュラー化してくれたことが何よりもうれしいです」(橋爪氏)
「月9、水曜の夜、金曜の夜、日曜の夜。枠が求められている作品が並んでいる印象が強い春ドラマ。広がるタイムシフト視聴に合わせて、時間帯を選ばず見たくなるストーリー性を追求した原作または脚本家ブランドのある作品もそろっています」(長谷川氏)
春は出会いと別れの季節。新たな生活が始まる人にも、そうでない人にも、ドラマを楽しみ「明日も頑張ろう」と思わせてくれる作品との出会いが訪れることを願うばかりだ。
【識者プロフィール】
●ライター 小田慶子(おだけいこ) テレビ誌編集者を経てフリーライターとなる。日本のドラマ、映画に精通しており、雑誌やWebなどで幅広く活躍中。
●テレビ・ドラマ解説者 木村隆志(きむらたかし) 各媒体に月20本を超えるコラムを提供し、「新・週刊フジテレビ批評」(フジテレビ)などにもコメンテーターとして出演する。
●お笑い芸人 橋爪(はしづめ)ヨウコ 2002年にデビュー。2014年からはドイツみちこと“こじらせハスキー”として活動。テレビ好きで、ドラマ関連の連載も持つ。
●メディアジャーナリスト 長谷川朋子(はせがわともこ) フランス・カンヌで開かれる世界のテレビコンテンツ見本市を約10年取材。エンタメビジネス事情が得意分野で、多くの媒体で執筆。(ザテレビジョン)