7月5日(金)より公開の映画「Diner ダイナー」が第22回上海国際映画祭公式上映に招待され、蜷川実花監督が6月19日に行われた舞台あいさつ登壇した。
本作は平山夢明による小説が原作で、殺し屋専用食堂の店主とそこにやって来る殺し屋たちの衝突を描くストーリー。
殺し屋専用食堂の店主で、元殺し屋の天才シェフ・ボンベロを藤原竜也が演じ、ヒロイン・オオバカナコを玉城ティナが。
さらに、窪田正孝、本郷奏多、武田真治、斎藤工、佐藤江梨子、金子ノブアキ、小栗旬、土屋アンナ、真矢ミキ、奥田瑛二らが全員殺し屋を演じるなど、その顔ぶれも話題に。
上映終了後、1000人もの観客たちから盛大な拍手が送られる中で登壇した蜷川監督は「上海に来られてうれしいのと、中国の方々にこの作品を見てもらいたいと思っていたので、うれしいです。楽しんでいただけたようで安心しました」と、安堵(あんど)の表情に。
ボンベロは難しい役だと思ったので…
蜷川監督にとっては、初の男性主人公となった本作。主演の藤原について「藤原さんは父(蜷川幸雄)にとっても仕事を一番多くしている人で、私にとっても大切な人でした。仕事をするなら、一番大きくて完璧にできる仕事がいいと思いました。脚本を作っている時に、ボンベロは難しい役だと思ったので、彼にしかできないと思いました」と、コメント。
さらに、観客からヒロイン・オオバカナコ役に玉城をキャスティングした理由について質問された蜷川監督は「原作は30歳のキャラクターで全く違うのですが、もっと現代の若者が抱えている悩みやつらさを背負える役にしたいと、設定を20代に変えました」と語る。
続けて「玉城さんはフォトグラファーとして何度も仕事を一緒にしていて。あんなにかわいい子なのに、生きるのがつらそうな感じがしていたので、カナコの人生を背負ってもらえるのではないかと思ったんです。大抜てきだったと思いますが、彼女とだったら心中できると思って一緒に仕事をしました」と、玉城への信頼を明かした。
2012年に台北映画祭に参加して以来、7年ぶりに海外映画祭に参加した蜷川監督。
「前作の『ヘルタースケルター』(2012年)から7年空いたのですが、その間もずっと映画はやりたくて開発はしていました。なぜか決まらなくて、間が空いてしまったのですが、この作品とこの映画にも出演している小栗旬さん主演の映画(「人間失格」)と(2019年は)2本続きます。そちらもぜひ楽しみにしていてください」と、アピールした。(ザテレビジョン)