思いもよらぬ悪意に巻き込まれて地獄に落とされた元女優が整形をして復讐に挑むジェットコースタードラマ「ブラックスキャンダル」(毎週木曜夜11:45-12:54、日本テレビ系)。松本まりかは、山口紗弥加演じる矢神亜梨沙の整形前の人物・藤崎紗羅を演じている。
「紗弥加さんと同一人物を演じるにあたりクセなどを似せようと思いましたが、実は私と紗弥加さんは共通点が多くて。生い立ちから、昔住んでいた場所、持っている小物まで一緒だったりするので、自然と似てきました。ここまで一体化できる部分があるなんて驚き。男女だったら絶対恋に落ちていましたね(笑)。理想とするお芝居も近かったので、無理なく演じられました」
物語は第1話から裏切りの連続で目が離せない展開だったが…。
「第1話で絶頂からどん底まで落ちる役なので、かなりの集中力が必要でした。視聴者の方が感情移入してくださるのに必要な気持ちの流れを全く見せられずポンポンと状況が変わっていって…。ただ、ここをきちんと演じないと亜梨沙がなぜ復讐するのかという物語の根幹が伝わらない。責任を感じました」
絶望に落とされて泣き叫ぶシーンが印象的だが、松本といえばことし1月放送「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)の井筒里奈役で見せた“あざとかわいい”怪演も話題に。
「“あざとかわいい”なんて言葉、そこで初めて知りました(笑)。実は私、第2話くらいまでは里奈を純粋で愛が強過ぎる人くらいのイメージでいて、怖いなんて思ってなかったんです。それを正面から演じたら“あざとかわいい”とか怖いとか狂っているとか、たくさんの人がそうやって面白がってくれてることにびっくりしました。
それはとてもうれしいことです。この役と出会い、ドラマというフィールドでようやく自分が生きられる役に出会えたと思いました。18年間培ってきたものを表現できるというか。そうやって演じたキャラクターが皆さんの心に残ったのは運命だと思います」
「ホリデイラブ」は、芸歴18年の芸能人生を一変させた。
「道を歩いていても女性の方から声を掛けられたり、現場ではスタッフさんから必ずと言っていいほどドラマ見てますと声を掛けていただいたりと、環境が激変しました。デビュー作の『六番目の小夜子』以降も映像をやりたいと思っていたのですが、顔も童顔だし声も個性的な上に、人間的にも未熟で、もちろん役はもらえず…。でももう縁がないのかな?と思っていたら、ここにきて自分が求めていた場所に立てて、今やっとスタート地点にいるという気持ちです」
映像の第一線でも活躍したいという気持ちを抱えながら、舞台を中心に活動して実力を蓄えてきた。
「映像へのこだわりはコンプレックスに近いところがあると思います。舞台も本当に面白くって大好きですから。役に入っている瞬間は 自分を認められますし、舞台のときはそれをすごく感じていました。役を演じるという点に関しては舞台と映像どちらも同じ。自分の素でいる時間よりも、役を演じている時間の方が楽しい。今はその役の幅が広がっていってるイメージ。これからもどんな人の人生を生きられるか分かりませんが、いろんな役を演じていきたいです」
松本まりか【10問10答】
Q1.自分はどういう人間だと思う?
ほとんどできない完璧主義者。完璧主義なんですができることは99%もない(笑)。でも求めちゃうんですよね。
Q2.苦手なことは何?
自分を表現すること。オーディションで自己アピールをするのがスゴイ苦手で。役になるとできるんですが難しい。
Q3.好きな食べ物は?
スパイスたっぷりのカレー。お気に入りのお店があってよく行っています。1週間毎日カレーでも平気です!
Q4.得意料理は何?
誰も飲まないような超オリジナルのグリーンスムージー。いろんな野菜に甘酒をプラスしたものを毎日飲んでいます。
Q5.こう見えて私意外と○○なんです。
色っぽいラブストーリーが続いていますが、プライベートは結構地味です。正直色気って何?状態(笑)。
Q6.いつに戻ってやり直したい?
赤ちゃんのころかな? 実は私、赤ちゃんのときの記憶があって…。全てが分かっている今、もう一度経験したい。
Q7.好きな男性のタイプは?
ピュアな人。私の愛に負けない人がいいですね(笑)。
Q8.好きな言葉は?
独立自尊。最近知った言葉ですが、自分がありたいと思っている形を表現しているなって。一個人でありたいです。
Q9.ここは人に負けていないところは?
ずぶといところ。折れそうなときもありますが絶対に諦めない。それを支えているのは、好奇心や知りたい欲なのかも。
Q10.必ずカバンに入っているモノは?
本。小説や哲学書、宇宙の本までジャンルはバラバラ。今自分に必要なことが書かれたものを忍ばせています。(ザテレビジョン)