容疑者の自宅
「私にとってはおとなしゅうて、かわいい子。昔はここ(母親の実家)によく来てくれた。親の介護でストレスがたまったとやろうねぇ……」
殺害後に、冷蔵庫に遺棄か
「冷蔵庫に遺棄したことは間違いない」
「犯行後、容疑者は両親の口座から90万円ほどを引き出して、山口、静岡、神奈川、秋田、岩手と電車を利用して転々としていた。毎日、宿泊先を変えていたが、ついに京都で逮捕されました」
寡黙だった父親とおとなしかった息子たち
「松本さんのお宅は父親が3代目の酒屋さん。土地も貸しとる地元の資産家でね。店はタバコ、駄菓子、アイスクリームなども扱う雑貨屋みたいなところで、“角打ち”といって店内でも酒が飲める場所やった。母親が切り盛りしとったね。商売人らしく、シャキシャキした人。自転車のかごに酒を載せて、配達もしよった。長男もよう手伝っとったよ」(近所の住民)
「父親は寡黙な人。従業員が数人おって、道路工事をよくやっとった。長男も手伝っとったけど、20数年前に父親がいい年になったから会社をたたんだとよ」(同・近所の住民)
「兄弟そろって、おとなしい子。特に次男には子どもらしい活発さはなかったねぇ」
「ジュンちゃん(容疑者)が誰かと遊んでいる姿は、ホントに見たことなかですね。内向的であまりしゃべらないやつやった。教室で声をかけても、気分がのらないときは応えてくれない(笑)。事件の数日前も、自転車に乗っている彼に“久しぶり”と声をかけたけど、何も応えずスッと消えていった。でも、昔からそういうやつやったけん」
「ジュンちゃんは順番がきても、ひと言も話さなかったと。
「長男は家の手伝いはしよったけど、次男は何もせずにずっとひきこもりやった。いわゆる、親のスネかじり。やるのはゴミ出しと、買い物ぐらい」(近所の住民)
幼少期にも“カッとなった”記憶が
「でも、父親が6月中旬に自転車で転倒して、頭を打ってね。それで要介護になって、母親の介護ができなくなった。だから、次男は2人同時に介護するようになったとです」(同・近所の住民)
「長男は昔から精神的な疾患があってね。それで、いまは病院に入っとるから」
「容疑者が介護していた期間はわずか10日間なんです。介護疲れの果てに起きた悲劇の殺人とは到底いえないですよ」(捜査関係者)
「数10年前なので何を言ったのかは忘れましたが、僕がジュンちゃんをからかったら、彼がすごい顔つきになって、椅子を振り上げて……。周りが止めに入ってくれたので、殴られはせんかったけど」