《サイゼで喜ぶ彼女》をマネする(左から)グラビアアイドルの花井美理、ゆづか姫こと新藤加菜、町田市議の白川てつや氏(各公式ツイッターより)
「サイゼで喜ぶ彼女」
「女性キャラクターのデザインを得意とする、あるイラストレーターが自身のツイッターにイラストを投稿。男性目線で“彼女”を描いたもので、サイゼリヤにて同店の定番商品である『ミラノ風ドリア』と『エスカルゴのオーブン焼き』を食べ、嬉しそうに笑っているというイラストでした」(マンガ誌編集者、以下同)
男の理想詰めました!みたいな
「嫌悪感のある反応を示した人があげた理由は大きく2点あるかと思います。まずイラストに描かれた女性の胸が大きく、着ている服装は胸元がざっくりと開いたセーターに同じくざっくり開いたタンクトップらしいインナー。すなわち胸が大きいことを強調するようなデザインだったこと。これが、いかにも“男性が求める、押しつけた理想像”と受け取ったような意見ですね」
《白っぽい薄手の服なのに、黒のインナーを着せていてしかもがっつり見えているところがモロヲタクの描く女の子って感じ》
《色々と「ウッ」要素が散見されるが、とりあえず胸の描写が一番無理》
《なんで谷間出る服チョイスしたのかな? 男の理想詰めました!みたいなかんじ?》
「イラストは、彼女と表していることから、彼氏と彼女というカップルの描写でした。すなわちこれはデートの風景と言えます。もう1つの理由として、“デートを安いサイゼで済ませるなんて”という視点から、女性を安く見ていると考える人がいたこと。毎年のようにクリスマスシーズンになると、特定のブランドを指して“プレゼントに○○なんてありえない”ということが話題になりますが、それと根本的には同じですね。比較的安価なモノをプレゼントされることは低く見られている、と感じる感情です」
《デートだよっつって彼氏にサイゼ連れてかれたら確実に殴ってるわ》
《目の前にサイゼでニコニコしてくれるかわいい巨乳の若い彼女がいて彼氏は釣り合うほどの何を持ってる人なんだろうネ》
《「サイゼで喜ぶ彼女」側ではなく「サイゼとか安い店でも文句言わない従順な彼女がいいなグヘヘ」って言ってる君たちみたいな男側なことにいい加減気づいてほしい》
《サイゼで喜ぶ彼女=素晴らしい 高級なとこが好きな女=悪魔化 そんな粗雑な思考する男ってうだつが上がらんだろうな》
好意的に受け止める女性が多い
《初手サイゼが許されるかどうかは2人の年齢とか距離感とか空気によって左右されますよって全員にリプしたい》
《フェミフェミ蔑むのも真剣にフェミニズム活動してる方に申し訳ないし、オッサン世代はこういう人達の事を「荒らし」って呼ぶんじゃ》
「SNS上では、“女性であること”“女性としての価値”を、何らかの値段に置き換えられるような行為や描写に対し、非常にセンシティブに反応する人は一定数おり、かつ年々増えているように見えます。もちろん同性だろうが異性だろうが、他人を換算することは褒められた態度ではありません。それによって“この程度の人なら……”というように安く見て、直接的にせよ間接的にせよ虐げるようなことはあってはならないこと。今回向けられた否定的な声はこのような考えに向けられたものであり、イラストに対しての感想・意見である以上、それはそれで尊重されるべきものかと思います。
SNSで「サイゼで喜ぶ彼女」を体現
《「エスカルゴのオーブン焼き」なんかは、どんな高級店でもサイゼリヤには敵いません。》《我々のような飲食店は、水煮されたエスカルゴをフランスから輸入して調理しているので、どうしても固くて風味が落ちてしまうんです。一方、サイゼリヤには独自の輸入ルートがあり、ヨーロッパから柔らかくて大粒なエスカルゴを選んで仕入れています。だから、香り高い高品質のものを提供できているんです。》
(以上、ミシュラン一つ星レストラン『ラッセ』オーナーシェフ・村山太一氏/『新R25』より)