'13年に『週刊女性』本誌が撮影した工藤静香
『週刊文春』で恒例の企画『女が嫌いな女』ランキング、ついにその結果が出た。
2位に200票の差をつけて、“栄えある”1位に輝いたのは工藤静香だ。この企画は今年で13回目になる。静香は'15年には37位と振るわなかったのだが、“SMAP騒動”があった'16年は5位、そして昨年は4位。着実に順位を上げてきたのがわかる。
『文春』の記事には、
《木村拓哉がこの人とさえ結婚していなければSMAPにも間違いなく違う未来があったはずです》
という、少々飛躍していると思うような意見をはじめ、
《言うことがいちいちSMAPファンの気持ちを逆なでする》
《元々嫌いだったが、娘を押し出してきた最近は、腹黒さを感じて嫌いさに拍車がかかってきた》
《夫のことも娘のことも自分が目立つための踏み台にしてるとしか見えない》
などと、静香を嫌う人たちの“理由”が羅列されているが、ほとんど感情的な意見だと見て取れる。
一気にアンチが増え出して
それにしても、静香はどうしてこんなに嫌われるのだろうか。
静香が木村拓哉と結婚したのは、いまから18年前の'00年12月。妊娠4か月の“授かり婚”だった。
『おニャン子クラブ』の一員だった静香が、注目されるようになったのは'87年ごろ、生稲晃子、斉藤満喜子とともに派生ユニット『うしろ髪ひかれ隊』として活動を開始してからだ。
人気が下火になり始めた『おニャン子』の中でひとり気を吐き、脚光を浴びるようになっていった。
その年にソロデビューすると、初シングルはオリコン1位を記録。その後もヒット曲を連発し、人気アイドル歌手の仲間入りを果たしている。中山美穂、南野陽子、浅香唯と共に女性アイドル四天王と呼ばれたこともあった。
また、ドラマに出演し、女優として活躍するほか、画家としての才能も発揮、二科展では度々入選を果たしている。
「アイドル歌手というだけでなく、マルチな活躍をする彼女は人気がありました。もちろん男性のファンが圧倒的に多かったのですが、化粧品のCMに登場するようになると、女性ファンも増えていきました」(スポーツ紙記者)
公園を娘たちと散歩する工藤静香(08年)
しかし、すべての面において絶頂期にあったキムタクとの交際が発覚したとたんに、一気にアンチが増えだし、結婚したことで、完全に“悪者”となってしまった。
「キムタクのファンは“妊娠して、結婚を避けることができない状況に追い込んだ”、“年上なのに相手の立場を考えない、結婚するためには手段を選ばない、狡猾だ”と、怒りをあらわにしていました」(前出・スポーツ紙記者)
そのため、結婚後は表舞台に出ることを控え、公の場でも“夫”について触れることはいっさいなかった。それは徹底していて、ママ友たちとの会話でも、木村の名前が出ることはなかったという。木村にしても、妻のことや、結婚生活について語ることはなかった。
最近の“女帝感”
「いつの時代も、女性ファンは、男性アイドルと付き合う女性を“敵”とみなしますからね。彼女たちを刺激しないように、またメンバーを守るために、SMAPのマネージャーだったIさんは日ごろの言動を厳しく指導していました。彼らにとって“親”も同然でしたから、木村さんにしても従うしかなかったでしょう」(芸能プロ関係者)
ところが、“SMAP騒動”が勃発すると状況は変わっていく。
マスコミは事務所残留を決めた木村に取材したいのだが、それがかなわないため、妻である静香に話を聞こうとなった。沈黙を破って、一部週刊誌の取材に答えた静香だったが、キムタクファンはこれが面白くなかったようだ。
“裏切り者”の汚名を着せられた夫を、妻が援護するのは当然のことだと思うが、
「Iさんがいたら、そんなことはさせなかったでしょうね。この手の騒動はやがて沈静化するものですし、妻であっても部外者ですから、黙して語らずのほうが無難です」(前出・芸能プロ関係者)
また最近では、次女Koki,が芸能界デビューを果たしたことで、静香の名前を目にすることも多くなった。キムタクファンはますます、気にくわないようだ。
「Koki,があきらかに父親似であったため、ファンにとっては、“木村拓哉の娘”だけでよかったんだと思います」(前出・スポーツ紙記者)
キムタクファンが静香を嫌うのはわかるが、それ以外の人たちは、なぜ彼女を嫌うのか。
「最近、感じるのは彼女の“女帝感”です。プロデュース能力に長けているともとれますが、夫より力を持ち、夫や子どもを自分の思うままに操縦しているように見えるんですね。いつの世も“女帝”は恐れられ、嫌われていますからね(笑)」(テレビ局関係者)
妻が実権を握っているほうが、家庭がうまくいく、という話もある。家庭円満なら嫌われても、良しとするか。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。