男性教諭(右)が生徒を殴ったシーン(ツイッターより、画像は一部加工)
「ボクは最終的に殴った先生も、挑発した生徒も、どっちも悪いと思いますよ」
「ツイッターで炎上させようぜ」
「表へ出ろ!」
「ふざけんなコラ! どう落とし前つけるんだよ。あ? こんだけ言われて、オレがキレると思わねえの? バカじゃねえの」
「脳ミソねえのかよ! 小さい脳ミソでよく考えてみろよ」
「ツイッターで(先生を)炎上させようぜ」
「確かキャプテンをやっていたと思うけど、少しワルい感じで、先生にたてつくようなタイプだった」
「イキがってはいるけど、特別なワルではないですよ。ピアスや茶髪は校則違反だけど、うちの高校ではまあまあ、いますからね」(同校2年の男子生徒)
「先生がかわいそう」
「生徒の態度が悪いと、強い口調で叱ることはありますが、人情味があって、とてもいい先生。殴るような先生じゃない。先生が一方的に悪いとされるのはかわいそう」
「ついカッとなって殴ってしまい、申し訳ありませんでした」と謝罪している。
「許せません」
「ピアスをしている息子を認める親も親だという意見もあります。ホントにもう、何がなんだかわからなくなって、みんなSNSにはうんざりしていますよ」(同校2年の別の男子生徒)
「事件の約30分後に校長から報告を受けております。当該教諭は、以前の学校でも同校着任後も、体罰などの問題のなかった先生でした。被害者の生徒さんについては、評価するところではありませんし、プライバシーの問題もあるので話せません」(担当者)
「学校が当該教諭や被害生徒、動画を撮った生徒、目撃者などに詳細を聞き取ったうえで校長から報告書が提出されますので、それによって懲戒免職、停職、減給、戒告などの処分を決めることになります」(同教委の担当者)
校長は「教諭の非」と言うが…
「この事件はピアスの指導うんぬんはまったく関係なく、直接の原因をつくったのは教諭です。事件の数日前、教諭がほかの生徒に“Aくんは○○なんだよ”などと教師としては不適切なことを言った。
大ざっぱでフランクで、そこが生徒から慕われるところでもあるんですが、いわゆる軽口だった。その発言を事件直前の休み時間にほかの生徒から知らされたAくんが怒ったんです」(校長)
「教諭に非があるのだから、“それは悪かった”と率直に謝ればよかったんです。しかし、Aくんの言葉遣いに感情的になってしまった。先生として示しがつかないというか、先生の中には威厳、プライドを持っている先生がいるんですよ。そういうタイプの先生だったので、カッとなって体罰に及んだ。原因をつくり、結果も含めて、やはり先生が悪い」(同校長)
「それはない。Aくんのクラスは2時間目が自習で、Aくんらが“次の授業(3時間目)もかったるいねぇ。つぶれればいいのに”などと話していたため、そういうストーリーがつくられてしまったのかもしれません」(同)
「Aくんらは“動画を撮っておけ”などと打ち合わせはしていません。その証拠に、Aくんは撮影した生徒に“(体罰を受けたという証拠のために)動画を撮ってくれてありがとう”と言いながら、“動画をなんでツイッターに上げるんだよ。オレの顔が映っているじゃないか”とも怒っているんですね」と話した。
やまさき・のぶあき 1959年、佐賀県生まれ。大学卒業後、業界新聞社、編集プロダクションなどを経て、'94年からフリーライター。事件・事故取材を中心にスポーツ、芸能、動物虐待などさまざまな分野で執筆している