左から稲葉友、遠藤健慎(撮影/吉岡竜紀)
「撮影中、雨が降らない日が1日もなかったんです。全日、雨」
稲葉「なぜ雨続きだったか? 梅雨の時季だったんです!」
遠藤「しかも山間部のロケ!」
稲葉「理にかなった雨です!」
遠藤健慎は1000人のオーディションから抜擢
稲葉「テーマの重さやうねりを上げる熱量を感じて。ここに飛び込むのはすごく怖いなとは思ったんですけど、でも面白いと思っちゃったから、逃げられないなと」
遠藤「趣味でラップをやっていたので“ラップの映画来たー!やってやるぜ!!”ってオーディションを受けました。台本を読んだときは“うわー! やばい!”しか出てこなかったです。それくらい衝撃的だった」
稲葉「若いのに礼儀がちゃんとしてるというのが、健慎の第一印象。撮影が進むと、20歳(撮影当時)の男の子のはっちゃけた感じも見えてきて、いいギャップだなと」
遠藤「最初に会ったのがラップの練習で、“ラップは負けられない!”と思って行ったら、友くんがめちゃくちゃうまくて。カッコいい! すごい! それが第一印象でした。で、今はちょっとドSなお兄ちゃん、みたいな(笑)」
遠藤「ハンバーグを作ってくれて、めちゃくちゃおいしかったです。しかも、余ったご飯を冷凍するとき、僕は全部まとめて袋に入れちゃうんですけど、友くんは1食分ずつ丁寧に分けて入れるんです。これが稲葉友なんですよ!」
稲葉「だいたい175グラム」
遠藤「それを肌感覚でわかるのがすごいし。あと、家もめっちゃきれいですからね!」
「お前にやらせるかっ。175グラム量れんのか!?(笑)」
稲葉「最近は若くてうまいヒップホップアーティストがずいぶん増えたなあと思っていたんだけど、え、役者もラップうまいの!?って、驚いた」
遠藤「僕は逆に、ヒップホップって僕らの世代で流行りだしたと思っていたから、友くんのラップを聴いて、“うっわ、好きなんだな! そのころからヒップホップあったんすね!”って思った(笑)」
稲葉「撮影当日に、俳句を1つ外すことになって。鷹についての句だったんだけど、全部つなげてイメージを作っていたから、やっているときに一瞬、頭の中で鷹がビュンって出てきて焦った(笑)」
遠藤「全然わからなかったですよ。見てる側は鳥肌でした!」
かわいいけど、奥さんじゃない(笑)
稲葉「旅行に行くとかじゃないな、僕は。健慎とは落ち着いて付き合える感じだから、派手な遊びがしたいときはほかの先輩とやって(笑)」
遠藤「僕も、友くんが出てる作品を一緒に見ながらゆっくりしたい。派手な遊びはいらないです」
稲葉「俺の友達に会わせたいなあ。いいつながりがあれば、つながってほしいし」
遠藤「こういうことまで言ってくれる先輩。尊敬しかないですよ!」
遠藤「友くんって、家に消耗品のストックがちゃんとあるんですよね」
稲葉「ティッシュとかキッチンペーパーとかね。ないとムカつくから」
遠藤「俺、自分がもし女性だったら、友くんと結婚します、マジで」
稲葉「俺は、しない(笑)。健慎はかわいいけど、奥さんって感じじゃないなあ」
遠藤「僕は序盤にラップシーンがあって。どれだけ迫力を出せるか、スタッフさんたちとみんなで神経張り巡らせたので、ぜひ見てほしいです。そして仁! すごいですよ、ほんとに」
稲葉「自分の大切な何かが壊されてしまって、そこから再構築されていく仁。僕も、新しく自分をつくっていかなきゃいけないという感覚が生まれて、“戦うぞ!”という気持ちになりました。気軽にいろいろなエンターテイメントが手に入る今の時代に逆行するような作品だけど、出会ってほしいし、何でもいいから感じてもらえたらうれしいです。あとは、遠藤健慎を見てくれと(笑)。僕は全額、彼にベットしたので!」
雨の日の過ごし方は?
稲葉「いい過ごし方、何かある?」
遠藤「家で映画見るとか?」
稲葉「おーい! ひねれひねれ(笑)」
遠藤「だって雨嫌いなんですよ~。家にこもるしかない」
稲葉「雨の匂いを感じに行け!」
遠藤「あの匂い、苦手なんです~。ていうか俺、家に傘ないんですよ。傘立てもない。だから雨が嫌いなんです。友くんは?」
稲葉「雨は嫌いじゃない。降らないと困るでしょ。晴れが続いてるとびっくりしちゃう」
遠藤「外に行きます?」
稲葉「映画館とか劇場とか、行くよ。折りたたみ傘を使ってる。健慎も折りたたみ傘にすれば? 傘はね……」
2人(突然声をそろえて)「一応、あったほうがいい!」
映画『恋い焦れ歌え』