市井紗耶香
ドリカムに憧れてオーディションを受けた
「とにかく目まぐるしかったですね。当時は、ブームを作っていたなんて自覚はなかったです」
「私は、ドリカムの吉田美和さんに憧れてオーディションを受けました。いつか同じステージに立てたらなって。アイドルになるというより、歌手になるんだって思っていたので、当時はアイドルがどういう存在なのか理解してませんでした(笑)。活動を続けていく中で“これがアイドルなんだ!”って学んでいく感覚でしたね」
「まったくなかったですね、ハハハ。私はまだ高校生だったので、難しく考えていなかったところもありました。メンバー全員が、自分ができることをやろうって前を向いていたし、リーダーである裕ちゃん(中澤裕子)が引っ張ってくれたことも大きかったです。
みなさんが想像しているようなメンバー間の不仲もなかったんですよ。ただ、SPEEDさんのようなクールでダンサブルな曲も歌ってみたいな~という気持ちはありました」
「声をかけられることが増えたり、自分たちの歌っている曲が街中で流れていたり。めちゃくちゃ忙しかったですけど、幸せな時間でした。ライブや握手会をする中で、応援してくれている人がいるから、自分たちがいるんだなって」
アイドルは人生のスパイスのような存在
「卒業してようやく俯瞰できるようになりましたけど、それまでは無我夢中。今、改めて振り返ると、宝物のような体験をさせていただいたと思います。メンバーは、10代の私にとって家族よりも長く、濃い時間を過ごした仲間。戦友のような存在。
「便利な世の中になって、アイドルはどんどん進化している。子どもたちにとっては、ユーチューバーがアイドルであるように、スマホの中にいる人がアイドルになる時代。私たちのときとは全然違う!
でも、応援する、応援されるという人間的な関係性は変わらないし、そうあり続けてほしい。お互いがいい刺激を受ける人生のスパイスのような存在が、アイドルだと思うんですよね」
いちい・さやか ◎'98年、つんく♂(シャ乱Q)がプロデュースするモーニング娘。に2期メンバーとして加入。'00年モーニング娘。を卒業、'02年からはソロとして活動。現在は4児のママとして育児をする傍ら、多方面で活躍中。