つまみ枝豆
「たけしさんがいなくなったのに『オフィス北野』はおかしいだろうというので、TAPになりました。“たけしアーミープロダクション”ということですね。軍団でいろいろ考えたんですが“オフィスニュー北野”とか、どっかのラブホテルみたいな名前しか出てこなくて(笑)。
「よく3年も耐えたと思います。だって“たけしがいなかったら1年でつぶれる”って言われましたから。出ていった人もいますよ。若手は僕らじゃなくて、たけしさんのところに来たわけだから。残っているのは、結束が固いのか、友達がいないのか、それとも寂しいのか(笑)。超スーパースターがいるわけではないし、大手プロダクションにはかなわないから、地道にやるしかないですね」
「目標にしているのは、登録者数1000人です。どうしても面白いことやらなきゃっていう意気込みはありません。ジジイばっかりですから(笑)。軍団結成からいろいろあったし、昔の話とかほかではできないトークをして、見てくれる人がいたらいいですね」
勾留中のたけしから電話
「いい年こいた親父がやりすぎですよね。恥ずかしいです。地上波で“殺すぞ”って言っちゃダメですね。でも、たけしって呼び捨てにされれば“たけしさんだろ!”て言いますよ。軍団にとって、たけしさんは教祖様で、命を落としてもついていくというくらいの覚悟がありますから」
「自宅にいたんですけど、僕には電話がかかってこなかった。だから、すごく悔しかったですよ。たけしさんの一大事に“お供”をしなかったのが、ものすごく不義理に感じて。自分はどうなってもいいから、何かしなきゃという気持ちで焦って。そしたら、たけしさんが勾留されている警察署から電話をかけてきてくれて“今は動くな”って」
「こんな事件を起こして芸能界には復帰できないだろうし、これからどうしようかと、たけしさんと軍団のメンバーで話し合ったら“ヤクザ組織を作ろうと思う”って真剣な顔してたけしさんが言うんですよ。みんなポカーンとしてました。たけしさんがタカに“おまえ、銃撃てるだろ?”というと、タカも“ハイ”って(笑)。その話を後日、たけしさんに言ったら“いま考えるとみんなすぐ死んじまうな”って」
「土木作業をやろうということになって、作業着を買いに行きました。みんなでニッカポッカの格好してたことがあるんですよ。黒のハイネックで、白のニッカポッカで、白足袋で。今も捨てられずに持ってます」
「暴走族は入ったことないんですよ。暴走族の面倒を見ていたことはありますが(笑)。まわりから聞かれると、俺なんか全然強くないって最初は答えてたんですが、面倒くさいので“俺が最強です”って言うようになりました(笑)」
“芸能界最強説”の真実
「昔、たけしさんがテレビで“枝豆は怒ると人の目を傘でつく”と話していたことがあって。けど、それはちょっと違うんです」
「そのころ、ケンカをしたことがありまして。相手が180cm以上ある男だったんですよ。中華料理店の中でだったかな。店内にあった冷蔵庫にドーンとぶつかって。このままだと殺されると思って、たまたまそこにあった傘でそいつの顔を突いたんですよ。血がブワーッと出たんで、これは目にいったと。けど実際は、スレスレのところをカスってたんです」
「タカと4畳半一間に一緒に住んでいたんです。軍団に入る前なんで、22歳くらいですかね。そのボロアパートはもうないんですが、食うものも食えずでした」
「たけし軍団に入ったのは、そのまんま東から野球の助っ人に誘われたのがきっかけで、たけしさんに番組に来いよと誘われたんです」
2023年で「たけし軍団」が40周年
「今だとお笑いの養成所とかに入って、芸人になりますよね。あのころでも弟子を取るというのは少なくなっていました。どこの馬の骨ともわからない連中と一緒に住んだり行動したりするんですからね。でも、たけしさんだからできたんです。すべてたけしさんが責任を持ってくれるんですから」
「“恩を返す”というのはたけしさんの上に行くことだと思うんで、それは絶対無理。北野武という人間と同じ時代にいたということだけでも、僕はうれしいんです。歴史に名前が残っていく人と一緒にやってこれたというのはうれしいですよね」
「映画や舞台もやろうかなんて思ってます。これから先、パクられることはないと思いますので(笑)」