保阪尚希を直撃して語ったこととは
「仕事で屋根から転落し、車いす生活になってしまいました。仕事も思うようにできず、お客さんも離れてしまって……。高校生の息子がいるので、どうにかお金を稼がなきゃと思ってのことだったんです」
「9月頭に《稼げますよ》と書かれたメールが届いたんです。メールのURLからサイトに移動し動画を見ました。世界8か国を股にかけるプロジェクトで、世の中に貢献するとも語っていて、これは素晴らしいと思いました。俳優の保阪尚希さんも出ていたので、信用してしまいました」
「月収3倍」「使用するのはLINEのみ」「98%の勝率」
「すると、担当者だという人から電話があり“さらに50万円払えば、もっと上のクラスに入れる。吉田様だけ特別に案内している”と言われました。もっと儲かるのならと、捻出して支払いました……」
「その後、手続きをするのに1か月必要とのことだったので、連絡をずっと待っていました。しかし、一向に連絡がない。こちらから連絡しても電話に出ない。そこで、これは詐欺だと気がついたんです」
広告塔として出演したワケについて直撃!
「保阪さんはなぜ、このようなものに広告塔として出られたのでしょうか。影響力のある有名人なわけですから、詐欺だとわかっていたのなら犯罪ですよ。ダマされました」
『I』のサイトには運営元として『H』という会社の記載がある。
「えっ、全然、心当たりがありません」
「この会社はもともと私の副収入を管理する会社だったんです。必要がなくなったのですが、解散にはお金がかかる。だから休眠会社にして2年ほど前に売却しました。その後についてはわかりませんが、こんなことに使われるというのは怖いですね……」
―『I』について伺いたいのですが?
「全然わからない。友人のOに頼まれて、出演しただけです。俺は渡された台本を読んだだけなので……。1円ももらっていないんですよ」
―被害者は保阪さんが出演しているから信じてしまったと話していますが。
「それは困ったね……。とにかく、その友人に聞いてください。何をしている会社なのかも、俺は全然知らないので」
「保阪さんは何も悪くないんです。彼は本当に無償で出演してくれたんです」
責任逃れのペーパーカンパニー
「私の事務所では外国人のエキストラを派遣しているのですが、渋谷区にあるN社という会社から、今年の5月に仕事の依頼がありました。計4回仕事をしました。代表はSという29歳の若くて人懐っこい男性でした」
「あるときSから“こういったビジネスをやっているのですが、保阪さんを紹介してほしい”とお願いがありました。応援したいという気持ちがあったので、保阪さんにお願いしたところ、私の紹介ならいいよと返事をもらい、出演することが決まりました」
「撮影は2時間もかかりませんでした。台本も保阪さんは当日受け取っています。4度も仕事して信用していましたから、疑うことはまったくなかった。それがこんなことに使われるなんて許せないです」
「ダマされたと気がついたときには雲隠れしていたり、責任追及を逃れるためにペーパーカンパニーを用意するケースもある。警察もなかなか動いてくれないのが現状です。怪しいと思ったら、1度インターネット上で検索してみることをおすすめします」