(左から)菅田将暉、戸田恵梨香、永野芽郁、三浦春馬さん
マンガ原作の実写化は“がっかり”ばかり?
「悟空がいじめられっ子の男子高校生ってどういうこと?」(20代・男性)、「原作レイプにもほどがある」(40代・女性)
「チビでダミ声の両さんは(アニメ版の声優をしていた)ラサール石井さんのイメージだったから慎吾ちゃんじゃイケメンすぎる!」(50代・女性)、「香取さんの顔に両さんのカモメ眉毛が描かれてるのを見て悲しくなった」(30代・男性)、「香取慎吾がやけっぱちでやっていたイメージ」(30代・女性)。ミスキャスト(?)は慎吾ちゃんだけではないようで、
「香里奈の麗子はなんか違う。麗子の持つ母性や優しさが感じられない」(50代・男性)、「中川がもこみちっていうのもなんか。金持ちっぽくない」(40代・男性)
「怪物くんって子どもでしょ? 大野くんは当時もうすでに30代。おじさんが怪物くんって」(40代・女性)、「子ども向けドラマだと割り切って見ていたけど、それにしても大野くんじゃないんだよなぁ」(30代・女性)。「怪物くんは天真爛漫のおぼっちゃまなのに、大野くんの怪物くんはヤンキーの兄貴分みたいなキャラで別物だった」(50代・男性)
なぜ? イメージと違うキャスティング
「(当時流行していた)妖怪ウォッチに便乗しすぎ」(30代・女性)、「小学校の舞台設定をなぜわざわざ高校に改変したのか。主演(丸山)の棒読み演技にカタコトの韓国人(知英)などキャスティングもひどかった」(40代・男性)
「強くて寡黙で黒髪が美しいヒロイン・ミカサが水原希子とはひどすぎる。ハーフ顔じゃん」(30代・女性)、「ミカサが特にひどい。性格が変わって別人になっている」(40代・男性)、「1番人気のキャラ・リヴァイ兵長が出てこない進撃なんてありえない。リヴァイ兵長に似たシキシマ隊長という謎キャラを長谷川博己さんがやっていたけどなんか違う」(40代・女性)、「エレンの怒りの衝動のもとは母親が巨人に殺されたこと。そのシーンがないからエレンがなぜ強く巨人を憎むのかがわからない」(30代・男性)
「三浦春馬さんのエレン、石原さとみのハンジがハマっていただけに残念感がすごい」(30代・女性)
「確実に視聴率を取りにいくためには、原作人気とキャスティングされる俳優人気、どちらも借りたいのが制作側の本音だと思います」
「視聴者の目も肥えていますから、バーターとか事務所のごり押しが見え隠れすると、嫌われてしまいます。6位の『ビブリア~』は、剛力さんのキャスティングが発表された途端、スポンサーに抗議した原作ファンもいましたから」(ドラマ制作関係者)
「主人公は一応剣菱悠理(けんびし・ゆうり)なのですが、制作側は松竹梅魅録(しょうちくばい・みろく)役の赤西仁くんを主役におきたかったのでしょう。どちらかといえばメンバーの中でもサブ的なキャラクターの魅録を無理やり主人公にしてしまい、まったくの別物に」
「ビッグカップルを生むことになる、『逃げるは恥だが役に立つ』です。あの作品は新垣結衣さんのキャスティング先行でした」(ドラマ関係者)
『逃げ恥』成功の理由をドラマウォッチャーのくのいちこさんは、
「原作のよさを過不足なく伝える誠実な脚本と、遊び心ある演出。キャスティングもハマりまくり。主役2人が本当に結婚したのも納得です」
実写化「がっかり作品」ランキング
※読者が選ぶ「コレジャナイ」キャスティングは[]。
第1位【映画】『ドラゴンボール・エボリューション』('09年)
[ジャスティン・チャットウィン]、[ジェームズ・マースターズ]、[田村英里子]、[関めぐみ]
第2位【テレビ】『こちら葛飾区亀有公園前派出所』('09年/TBS系)
[香取慎吾]、[香里奈]、速水もこみち
第3位【テレビ】『怪物くん』('10年/日本テレビ系)
[大野智]、上島竜兵、チェ・ホンマン
第4位【テレビ】『地獄先生ぬ~べ~』('14年/日本テレビ系)
[丸山隆平]、桐谷美玲、速水もこみち
第5位【映画】『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』('15年)
三浦春馬、[水原希子]、[本郷奏多]
第6位【テレビ】『ビブリア古書堂の事件手帖』('13年/フジテレビ系)
[剛力彩芽]、[AKIRA]
「剛力さんのイメージじゃない! 当時ショートカットの剛力さんがロングのカツラまでかぶって演じる必要あったのか」(40代・男性)、「剛力さんのごり押しと言われていた時期でうんざりでした」(30代・女性)、「AKIRAさんの演技がひどかった」(40代・女性)
第7位【テレビ】『有閑倶楽部』('07年/日本テレビ系)
[赤西仁]、[田口淳之介](ともに当時KAT-TUN)、[横山裕](関ジャニ∞)、香椎由宇、鈴木えみ、美波
「女性陣(美波、鈴木えみ、香椎由宇)は再現性が高くて好評だったと記憶しています。唯一いちゃもんをつけるとしたら清四郎役の横山裕ですかね。同じ関ジャニ∞(当時)なら、大倉君のほうが清四郎には近かったはず」(神無月ららさん)、「美童は美少年のハーフ顔の役者にやってほしかった」(50代・女性)
第8位【映画】『黒執事』('14年)
水嶋ヒロ、[剛力彩芽]、優香
「無理やり原作にない剛力さんをごり押しキャスティングした時点でコレジャナイ!」(30代・女性)、「セバスチャン(水嶋ヒロ)はストレートの髪の毛が美しいのになぜチリチリ頭にしたの!?」(40代・女性)
第8位【映画】『魔女の宅急便』('14年)
[小芝風花]、宮沢りえ、筒井道隆、尾野真千子
「ジブリ作品は実写化は不可能だと思い知った」(40代・男性)、「小芝さんは可愛くて頑張っていたけどキキじゃないし、黒猫のジジのCGも雑で残念だった」(40代・女性)、「飛行シーンのCGが粗い。現実に返ってしまう」(30代・女性)
第10位【映画】『デビルマン』('04年)
[伊崎央登]、[伊崎右典]、[酒井彩名]、[ボブ・サップ]
「ミスキャストというよりも脚本、演出すべてが最低レベル。役者さんはかわいそうともいえる」(50代・男性)、「主演の2人の男性アイドルが棒読みすぎる。やる気あるのか、と思っていたらいつの間にか消えてユーチューバーになっていた」(40代・女性)、「2時間であの大作をまとめられると思ったのがそもそも間違い」(50代・男性)
プロが選ぶ「実写化“神作品”」
『モテキ』
('10年~森山未來、満島ひかり、菊地凛子、松本莉緒、野波麻帆(ドラマ)、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子(映画))
「久保ミツロウの人気原作をドラマ化し、さらにドラマと同じスタッフで映画化もされた、まさに《幸せなケース》の実写化作品だと思います。これは明らかに脚本&監督を務めた大根仁監督の情熱エンジンが成功につながったと思います。コミュ障な主人公、藤本幸世(森山)が精通するサブカルチャーとロックカルチャーの世界には、大根監督が持てる知識がそのまま血肉として脚本に注がれていました。森山未來のダンス能力を目いっぱい生かした映画版とともに名作と呼びたいです」
(テレビウォッチャー・神無月ららさん)
『のだめカンタービレ』
('06年フジテレビ系:上野樹里、玉木宏、永山瑛太)
「連ドラ、SPドラマ、映画、すべてのキャラクターが原作から飛び出してきたような再現度の高さでびっくり! 特にのだめ役の上野樹里と、真澄役の小出恵介は出色の出来。しかも原作のハチャメチャな展開もしっかりと描き、人形を投げたりなどして動きまで再現、スタッフがノッて作っているのがわかりました。またクラシック音楽については真摯に描かれており、コンサートまで大人気となったのもうなずけます」
(ライター・成田全さん)
年代別・主な実写化ヒット作品('80〜'90年代)
'80年代
'83年〜『あんみつ姫』(フジテレビ系)
'85年〜『スケバン刑事』シリーズ(フジテレビ系)
'88年 『花のあすか組!』(フジテレビ系)
'90年代
'91年 『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)
'93年 『あすなろ白書』(フジテレビ系)
'93年〜『白鳥麗子でございます』(フジテレビ系)
'94年 『南くんの恋人』(日本テレビ系)
'95年〜『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)
'96年 『イグアナの娘』(テレビ朝日系)
'96年〜『ナニワ金融道』(フジテレビ系)
'97年〜『サイコメトラーEIJI』(日本テレビ系)
'98年 『おそるべしっっ!!! 音無可憐さん』(テレビ朝日系)
'98年〜『ショムニ』(フジテレビ系)
'98年 『GTO』(フジテレビ系)
'99年〜『サラリーマン金太郎』(TBS系)
年代別・主な実写化ヒット作品('00年代)
'00年代
'01年 『カバチタレ!』(フジテレビ系)
'02年 『ピンポン』(映画)
'03年〜『ホットマン』(TBS系)
'03年〜『特命係長 只野仁』(テレビ朝日系)
'03年〜『Dr.コトー診療所』(フジテレビ系)
'05年 『花より男子』(TBS系)
'05年〜『ドラゴン桜』(フジテレビ系)
'09年〜『JIN - 仁』(TBS系)
年代別・主な実写化ヒット作品('10年代以降)
'10年代〜
'12年〜『るろうに剣心』(映画)
'12年〜『孤独のグルメ』(テレビ東京系)
'12年〜『テルマエ・ロマエ』(映画)
'15年〜『コウノドリ』(TBS系)
'16年〜『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)
'17年〜『アシガール』(NHK)
'18年〜『義母と娘のブルース』(TBS系)
'19年〜『今日から俺は!!』(日本テレビ系)
'19年〜『昨日何食べた?』(テレビ東京系)
'19年 『キングダム』(映画)
'19年 『凪のお暇』(TBS系)
'20年〜『私の家政婦ナギサさん』(TBS系)