坂口健太郎 撮影/佐藤靖彦
「意外と僕って自分勝手なんです。エゴも強いし、自分のことも好きですし。その気持ちは誰にも負けません(笑)。でも、それってすごく大事な気がしていて、自分を大切にしているからこそ、誰かにも目を向けられる。そんな気がするんです」
そう言って、とびきりの笑顔を見せる坂口健太郎(26)。この表情が、どれほど多くの女性を癒すことか。
「いつもニコニコしていて、自分では人当たりがいいだけの男と思ってます(笑)。昔はガッツリ反抗期もあったし、トゲトゲしている時期もあったんですが、この仕事を始めてから“いい笑顔だね”って言われることが増えて。それまでは自分の笑顔について何も思っていなかったので、求めてもらえることにビックリしました」
俳優デビューして4年。これまでドラマ『東京タラレバ娘』『ごめん、愛してる』『コウノドリ』など話題作のほか、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した『64-ロクヨン-』や『今夜、ロマンス劇場で』など映画にも多数出演してきた。
「よく“忙しいでしょう”って言われるんですけど、実感がないんです。鈍感なのかな? もちろん、ひとりの時間も大事だとは思うんですけど、ひとりでいると台本や役のことで頭がいっぱいになっちゃうので、友達を誘ってごはんに行く時間も大事にしていて。そういう息抜きをしているので、忙しさで参っちゃうことはありません」
そんな坂口が4月スタートの新ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』で連ドラ初主演!
「デビュー前、社長と話をさせていただいたときに“あまり主演とかに興味がないんです”って言って怒られたことがあって(笑)。当時は、求められたときが一番のタイミングなんだろうなと思っていたので。でも多くの現場でたくさんの先輩方の背中を見ているうちにやっぱり欲が出てきて、気づけばひとつの目標になっていました」
とは言いつつも、“何歳までに主演をやりたい”といった明確な目標はなかったとか。
あえて夢を定めない、そのワケとは?
「到達地点を決めすぎちゃうと、そこが最終目標になってしまう。たどり着きたい先をわざと曖昧にしておくほうが、いろんな寄り道ができていいのかなと。流されることで思わぬ経験ができることもあるので。もちろん目標に向かってまっすぐ進むのもカッコいいんですが、僕には道草が性に合ってるんだと思います」
ドラマでは“現在”と“過去”がつながるけど、過去は変えたい?
「もちろん過去の失敗をなかったことにしたい気持ちもありますけど、それを変えたらミスしたときの感情やそのとき得た大事なものまで変わってしまう気がして。変えたい気持ちよりも変える怖さのほうが勝っちゃいますね」
<出演情報>
『シグナル 長期未解決事件捜査班』
カンテレ・フジテレビ系、4月10日(火)夜9時スタート
冷静な判断力と観察力で事件の真相を追う刑事・三枝健人(坂口健太郎)。幼いころに経験した悲しい出来事により、警察をまったく信用していない三枝が、“過去”に通じる無線機を経て長期未解決事件に挑む。