適切な治療をしてもらえなかったこの子猫は亡くなったという(写真:ボランティア提供)
《正義のヒーローって放送するのはやめてほしい。もっとまともに頑張っている保護施設たくさんあるのに》
『ザ・ノンフィクション』や『坂上どうぶつ王国』(いずれもフジテレビ系)などのテレビ番組にある団体が出演すると抗議が一定数起きている。
SNSで団体代表の非道を訴える声
「猫の飼育、保護状況からお金の流れの不透明さなど(同団体について)いい話が聞こえてこない。彼が番組内で称賛されている姿に憤りを覚えています。阪田さんはもともと“愛護はお金儲けになる”と誘われて活動を始めたと猫保護ボランティアの間で言われています。お金と名誉のためにしか動かない印象」(元メンバー、以下同)
「彼は前身の動物保護団体で理事をしておりました。そこの関係者からシェルターを併設した猫の避妊去勢手術専門の病院をつくれば儲かると持ちかけられたのが『花の木シェルター』立ち上げのきっかけです」
「阪田さんは理事なのに理事会や総会にも来ない。普段の打ち合わせにも遅刻する、など活動への真剣味に欠けていました。そんなある日、“親が病気で……”との理由から理事会を欠席。ですが、彼の親が施設を訪れ、サボりだったことがバレてしまったんです」
寄付金を飲食店の開店資金に使った
「60匹近い猫を助けるため、団体はブログで寄付を募ったところ、600万円近くのお金が集まったそうです。多頭飼育崩壊現場に関われば保護活動に関心がある人たちは寄付をする。阪田さんは猫はお金儲けになると気づいたんじゃないかな」
「阪田代表はそのお金を飲食店の開店資金に使ったんです。私が花の木シェルターでボランティアしていたとき、一緒に活動していた女性はそのお店の従業員でした」(元ボランティア)
病気でも治療しない“ネグレクト疑惑”
「排泄物の処理やケージの掃除が間に合わなくて施設内はいつもすごいにおいがしていました……。動く余裕もない1段の狭いケージに猫は入れっぱなしになっていて。捕獲器に入れられたままの子もいました。トイレにはフンがいくつも転がり、すっかり乾燥していたものも……」(元ボランティア)
「猫を飼っている人なら本来なら1か月も下痢が続けば寄生虫や病気を疑います。ですが阪田代表は市販の人間用の整腸薬を与えて治療していると言い張る。風邪など治る病気でも猫たちはろくに治療もしてもらえず、病院にも連れていってもらえませんでした」
「猫が自力で回復する力に期待しているから通院させない、と言っていました。獣医師免許がないから、本来ならダメなのにワクチンを阪田さんが打っているのを見たボランティアもいます」
「私がいたころは施設内には中心的にかかわるメンバーしか知らない秘密の部屋がありました」
「主人を事故で亡くし、『花の木シェルター』に引き取られた猫がいました」
「猫は腎臓を悪くしやすいので腎不全ではないかと思っていましたが原因は不明です。阪田代表が受診を許可してくれなかった。愛護センターに訴えても最初は聞いてくれませんでした」
「阪田代表は一度も治療していないのに“治療した”と虚偽報告をしました。無治療でほとんど身動きのとれないケージの中で亡くなっていったんです……」
子猫が亡くなると「その箱に入れといて」
「以前、保護した猫を花の木シェルターに預けたことがあります。かわいくて仕方なかったので毎週末、おやつを持って通っていました。その猫もいつも狭いケージに入れられっぱなしで、外にも出してもらえていないようでした」
「おやつもご飯も食べなくなってしまって、目もぐじゃぐじゃになってきて……治療しているのかと阪田さんに聞いたら“してない”と言われました……」
「ここの猫だから譲渡になるからお金を払えと言われました。このままにしたら死んでしまうと思い、数万円払って救助しました」
「亡くなる猫も多く、真夏の40度近い倉庫部屋に入れられた子猫が亡くなったことを阪田代表に告げると“その箱に入れといて”と平然と言われました。そのひと言にひどくショックを受けて辞めました……」
「何度も愛護センターに訴えても真剣に取り合ってはもらえませんでした。証拠を出せと言われれば証拠の画像を送りましたがいくら見ても虐待ではない、の一点張り。ボランティアやアルバイトは猫たちがいるから辞められないのです。“つらいけど自分がやめたら死んでしまう……”そう思いながらボランティアを続けている人は少なくありません。でもみんな心を壊して結局は辞めるんです……。ここの団体がきれいなのは表の顔だけです」(元メンバー)
「行政は動物の殺処分をゼロにしたい。でも、ほかの団体は猫を引き出しても体調を崩したらちゃんと治療をする。だからいつまでたっても空きが出ず、行政は殺処分をせざるをえない。だから治療をしない花の木シェルターに猫を預けるのが都合がいい。死んだら次の猫を渡せるので行政にとってもプラスなんです。いつでも二つ返事で引き取ってくれる」(保護団体関係者)
「テレビなどでは阪田さんが率先して世話をしているように見せていましたが自分ではほとんど世話をせず、ボランティアまかせ。いつも夕方ごろフラッと来て“あの死にかけ(た猫)どうなった?”と聞いていたときには寒気がしました」(別の元ボランティア)
直撃すると「なんでも話します」
─適切な医療を受けさせていない疑惑については?
「そうした事実はありません。治療など必要なことについてはやっています。病院にも毎日行っていますし、連れていかないことはありません。ネットなどでそう言われていますが嘘です。自分がやっていることが事実です。医療行為について愛護センターも問題ないという判断をしております。動物病院の領収書、血液検査の結果などの書類を提出したうえで判断されています」
─病気の子に手をかけない理由は?
「猫の病気ではまだ治療法が確立されていない病気もあり、確実に治るわけではない。対症療法はしています」
─寄付で飲食店を開店したという話については?
「僕もこれが仕事なので当然、寄付などの中から給料をもらっています。それを私用に使うことはあります。ですが飲食店を立ち上げたことはありません」
─では、団体の収支報告を公開しないのはなぜ?
「寄付をいただいた方にのみ報告しています。うちの団体を信頼してお金を出してくれたわけですから。それを出していない人には報告義務はありません」
─だったらなぜ、騒がれることになっているのか。
「こっちが聞きたいくらいですよ。有名になればその分、アンチが現れます。そのたぐいだと思っています。うちが愛護センターと結託したって向こうもメリットは何もないですよ。なんなら全部見せてもいい」
と阪田代表はすべての疑惑を否定した。元メンバーは声を震わせて訴える。
「猫は殺処分を免れても花の木シェルターで死ぬ、と保護団体の間では有名です。ネグレクトされて死んだ子たちの顔が忘れられないんです。愛護の皮をかぶっている彼が許せない。また同じような犠牲を出さないため、善意のお金が適切に使われるように団体を支援する側も一度考えてほしい」