鈴木蘭々。トップ賞で獲得した賞品は今も大切にしている
「“ルーマニア人のネタで出演を決めたんだよ~”と、プロデューサーに言われて。“何がどう転ぶかわからない世界だな”と、若いながらに思いました」
「珍回答を求められるポジションだと勝手に思っていたので、正解がわかっても珍解答をしていたときがあります。誰かが教えてくれるわけでもないんですけど、自然とそうしている自分がいるんですよね。その方向性が合っていたかは別として、若いなりにいろいろキャッチして一生懸命やっていたんだと思います」
「1度マネージャーに怒られたことがあります。“絵が過激で、最近やりすぎ”と。例えば、びっくりした動物を描くときに、びっくりしているだけじゃなくて口から血が出ているとか…(笑)」
「毎週水曜日か木曜日だったかな。確か2本録りだったと思います。その日は収録で1日ほぼ埋まって、前後に取材が入ったりするような感じでした。誰に会ったかも、何の仕事をしたのか覚えていないこともたくさんあって。たまにYoutubeで過去の動画を見たら“こんな人に会ってたんだ!”“こんな仕事してたっけ?”と思うこともあります」
動物学者・千石先生とのロケ
「ニューカレドニアは自分の中で思い出深いロケ。保護地区みたいなところにミカドヤモリを探しに行ったのを覚えています」
「千石先生は主に爬虫類研究の先生だから、爬虫類を見ると子どもみたいにテンションが上がるんです。ヘビをつかまえたら“目がかわいいんだよ!”なんて。ミカドヤモリを見つけたときも、先生はハシャいでいて、こんなにハマれるものがあるってスゴイな、と」
「熱中症みたいになることもあるんですけど、千石先生は時差とか寝不足とか、なぜこうなっているのかという状況を理解してくれるんです。だから、“二酸化炭素を吸えば大丈夫だよ”とか“糖分とったほうがいいね”といった対処が適切でしたね」
「ニューカレドニアで聞いた千石先生のひと言がとても印象的です。“宇宙には数々の惑星が存在しているけれど、地球は宇宙船地球号という乗り物でその乗り物にすべての生き物が乗っているんだ”と。
私の中ではまだ生きています
「私は本当に千石先生が大好きでした。お葬式にも呼ばれていたんですが、大好きすぎて先生が天国に行ってしまったことを認識したくなかったので、行かなかったんです。だから、私の中ではまだ生きてます(笑)」
「あのころ私はまだ子どもで、大人の会話についていけない感はありました。でも、満里奈ちゃんは楽屋が一緒だったので、姉妹のように仲よくしてもらいました」
「わが家では今、風太くんとマロちゃんという猫を飼っています。猫ってマイペースといわれているけれど全然そんなことないな、と。むしろ人間に気を使ったり、合わせてくれているんじゃないかとさえ感じます」
「仕事であると同時に、カラフルなセットの中で楽しく学ぶ学校のようでもありました。本当にいい経験をさせてもらえた番組でした」