
イラスト/柏屋コッコ
間違った距離感は即アウト
「中高年の打つLINEは、ひとつのメッセージが長く、改行も多いことから“画面が黒い”と言われています(笑)。LINEは短文で相手とラリーするのが基本。文章でのスピーディーな会話、チャットのように楽しむ若者が多いですね。

「今日の飲み会は楽しかった。ありがとう」
「またみんなで飲みたいね(絵文字1つぐらい)」
「でも、あっさり書いたら気持ちが伝わらないし」と反論するアナタは肝に銘じよう。知りたくもない情報満載のLINEをもらった相手は「めんどくさい」「どう返したらいいかわからない」といった感情しか湧かない。
「どうしてもお礼が言いたくて……」と取り繕っても、遅い時間とわかって送るのは確信犯。酔ってLINEするなど最悪でしかない。
「特に注意が必要なのが、年下男性へのLINE。『もしかして、狙われてる?』と恐怖を感じる男性側の声もよく聞きます」
「まずは相手との距離感を正しく図ることからスタート。“LINEを連絡手段にしていいか”の確認は重要。それから、相手のLINEを見て、どのような書き方、使い方をしているのかをチェックして合わせてみてください」
「とはいえ、相手がかなり年下の場合は、大人としての文章や体裁をとったほうが好感度は高いと思いますよ」
コレがイタいLINEだ!
【1】深夜の送信
【2】ハートの絵文字
【3】意味のない絵文字顔文字スタンプの乱発
【4】謎のおばさんアピール
「若くないよね(汗)」などの発言で 「そんなことないですよ」という返答を暗に強要する“おばさんアピール”もアウト!
【5】超プライベートな内容
【6】さりげないつもりの誘い
「みんなで」とつけても、飲みや遊びへの誘いで仲よくなりたい下心がほのかに透けると恐怖を与える。
【7】誤字が多い
「おばさんLINE」こう直せ!
■まずはつながり方
「若い人にとってLINEは親しい人同士がつながる大事なツール。まずは、連絡方法は何がいいかを事前に確認するのがマナーです。携帯番号に紐づいていたとしても、勝手につながるのはダメ」(高橋さん、以下同)。“LINEは気軽なもの”というのはおばさんの幻想らしい!?
■書き方
「LINEは短文での会話が基本。改行せず、次のメッセージに分けて。そして1度に送るのは2つ~3つのメッセージまでが無難。絵文字、スタンプの連打も中高年っぽいです」。そのほか「あいうえお」を小文字にしたり、句読点がやたら多いのは読みづらくNG。難しい漢字に変換しがちなのも気をつけて。
■内容
「関係性にもよりますが、パート先の同僚程度なら事務的な内容にとどめるのがスマート」。相手のタイムラインの情報を「見たよ~」などと送ったらストーカーと思われる危険も!「同様に相手のタイムラインへの“いいね”もそれほど親しくない相手であれば避けたほうが無難です」
■送る日と時間
「休みの日や深夜など相手のプライベートタイムにLINEを送るのはやめましょう。大人として電話をかけても問題ないと思える日時を選んでください」。LINEを仕事のツールにしたくない若者もいるので要注意だ。
■写真&アイコン
「美しく撮れた自撮り写真を送信しがち。集合写真ならまだしも、ソロカットはコワイかと」お褒めの言葉待ちの自撮り写真のタイムライン投稿も危険! 「知り合いレベルに送ってもいいのはペットやグルメの写真までです」。アイコンも“若いころの自分”などを使いがちな中高年。現在のイメージとかけはなれたものはなるべく避けよう。
■即返信
「即既読がついて、即返信されることに意外と引いてしまう人が多いですね」。“既読スルーなんてありえな~い!”というのはあくまでも親しい関係性での話。男女のかけひきではないが、誤字の多い即返信より、ゆっくり見直して返信する大人の余裕を!
(取材・文/松岡理恵)
【PROFILE】
高橋暁子さん ◎SNS関連トラブルや事件、ルールやマナー、情報リテラシーが専門。記事の執筆、講演、セミナー、企業などのコンサルタント、監修、メディア出演などを手がける。SNS関連著作は20冊以上、テレビ出演も多数。元小学校教員。