野村佑香
チャイドルと子役は違う
「“あいさつはキチンと丁寧に言いなさい”と、耳にタコができるくらい母からは言われていました」
「3歳のとき、母がキッズモデルに応募したことがきっかけでした。その後、『アニー』を見て、“自分も演じてみたい!”と思い、お芝居のオーディションも受けることができる事務所に移籍しました。そこで『木曜の怪談』のチャンスに恵まれたんです」
「少女向けファッション雑誌『ニコラ』などに登場していたジュニアファッションモデルのことをチャイドルと呼称していたんです。テレビを中心に活躍していた愛ちゃんは雑誌モデルではないため、チャイドルのイベントに一緒に出演したことはないんです(笑)。
「ですから、いま子役として活躍している子を見ると、私よりも全然しっかりしている! って感心しちゃいます。逆に言えば、雑誌モデルでもチャンスを活かせばドラマに出演できる、そんな時代に恵まれたなって思います」
「佑香の好きなようにやりなさいって。でも、あいさつをはじめ、礼儀や態度などには厳しかったです。また、母自身が現場で仲よくなったほかの子のお母さんたちとランチを食べに行くなど、母も部活動のように楽しんでいましたね(笑)」
感謝を口にすることが大事
「感謝の言葉を口に出して伝えること。そうすると、現場にいる世代を超えたたくさんの方といい関係を築けるようになります。10代の多感な時代って、家族や友達にも相談しづらいことがあるじゃないですか?
「私の母がしたように、子どもの意思を尊重するでしょうね。でも、家事をしながら、送迎などのサポートをしてくれた母のようなタフさが、私にあるのか少し不安(笑)。私自身、チャイドルというあの時代だけの特別な時間を過ごさせてもらいました。子どもたちが成長して、トライしたいことを見つけたとき、束縛しすぎずに、口に出さずとも信頼されるような母親になっていたいですね」
《PROFILE》
野村佑香(35) ◎神奈川県生まれ。3歳のときにキッズモデルとして芸能界入り。11歳のとき出演した『木曜の怪談 怪奇倶楽部』で注目を集め、チャイドルとしてブレイク。現在は、芸能活動に加え、2児を育てるママとしても奮闘中。