ドラマホリック!『ただ離婚してないだけ』出演中の中村ゆり
――初共演するにあたってお互いの印象は?
北山宏光(以下、北山) はんなりとして、ゆっくりとお話をされる方。自分なりのペースがしっかりあって丁寧に会話される方だと思いました。奥に秘めた強さが役に通じている印象で、どんな(妻の)雪映役を演じるのかすごく楽しみです。
中村ゆり(以下、中村) 役者以外にもいろいろなお仕事をされているので頼りがいがあり、内面的にも大人な方なんだろうと感じていたので今回、安心してご一緒できると思っていました。実際にお会いした印象は、オープンマインドで接しやすい方です。初対面なのに結構、話しかけても受け止めてくださるので頼っていこうと思います。
――倦怠期の夫婦という役どころについては?
北山 全部じゃないけど、共感もできる。(演じる)正隆には人間の欲や弱い部分を感じて、それには理由があったりする。すごくかわいそうな人だと思うし、すげえクズだなとも思う。でも人間は両方を持っていると思うので、そこを(役に)落とし込んで最終的には正隆を許してあげてほしいなと思います。
中村 夫婦になるくらいなので始まりがこう(クズ)だったわけではないだろうし、ふたりで過ごしたなかでいろんなことがあって変わってしまった。ほかの人には持ちえない情が夫に対してはあるだろうし、雪映にとって簡単に終わりにできる相手ではないと思います。
妻の尻に敷かれているほうが気が楽(北山)
――結婚観には影響したりしませんか?
北山 夫婦にはそれぞれに色があるけど、冷め切ったのは嫌だなと思います。いつ何でそうなるのか本人たちは明確にはわからないと思う。いつの間にか話さなくなっていたり、原因が何なのかもわからない。僕はそういうのがないのが理想かな。何か問題が起きたらすぐに謝ります(笑)。(妻の)尻に敷かれているほうがいいだろうし、男は気が楽だと思います。
中村 結婚している友人からは奥さん側の立場の話を聞くことが多いです。今回のドラマの発表があった後には友達から“このタイトルうちのことやん、役作りで使っていいで”と言われたりしました(笑)。旦那の愚痴や、もう別れるといったことを聞いたりしますが、夫婦になったくらいだから、ぎりぎりまで悩んで執着していることも感じます。
――衝撃的なシーンもありますが、演技プランはありますか?
北山 そういうのは立てないタイプです。経験したことのない設定ばかりで、その気持ちは正隆と同じなので、目の前で起きたことを受け止めて演じるだけです。自分が知らなかった顔をするかもしれないので楽しみです。
中村 狂気の擬似体験をする作品に粛々と向き合うだけです。構えずに、その場で起きたことをきちんと演じようと思います。
ドロドロした作品にハマってほしい(中村)
――ドラマタイトルにからめて、問題から目を背けた経験はありますか?
北山 勉強ですかね。学生時代は勉強が好きではなかったけど、ただ本気を出していないだけだからと、うそぶいていたことはありましたね(笑)。
中村 車の免許です。20年ぐらい取りたいと言い続けていますが、実は仮免の実技を2度落ちたので免許を持ってはいけない人なのかもしれません(笑)。
――ドラマの見どころは?
北山 音を立てて転がっていくような展開。まさかという出来事が起きるので気づいたら最後まで見終わっていると思います。1話を見て嫌悪感があっても、だんだん癖になって止まらなくなる。内容が濃くて毎話、絶対何かが起きます!
中村 サスペンス要素がありながら、泥くさいほどの人間ドラマをここまでよく描くなと思うので楽しみにしていただきたいです。ドロドロした作品で女性がハマってくれるとうれしいです。
ドラマホリック!
『ただ離婚してないだけ』
(7月7日スタート、テレビ東京ほか毎週水曜深夜0時~)
【物語】フリーライターの正隆(北山)と小学校教師の雪映(中村)は結婚7年目の夫婦だが、関係は冷め切っている。ある日、正隆は不倫相手と温泉旅行に出かけ衝撃の告白をされる。そのことをきっかけに共犯関係になっていく夫婦の行く末とは――。杉本哲太、甲本雅裕、萩原みのりほか出演。