JFN系列での“現役最高齢アナウンサー”となる押阪忍さん(衣装協力:キャプテンサンタ)
最高齢現役“花”ウンサー、押阪忍
「80代で全国放送のレギュラーを持たせてもらえるのはとてもありがたいことです。88歳の米寿まであと2年は頑張れればとは思っています。日常茶飯事、普通に“ことば”の仕事を続けてきたので、自分では特にすごいことだとは思っていません」
「ベテランの味と言ってはもらえるんですが、やはり声に若いころのようなハリやツヤがなくなってきてはいますね。一度に4~5本録るんですが、読むためには昔の何倍も練習しなきゃいけない。それでもトチることはありますよ。稽古の結果はウソをつかないというけれど、年を取ると、当てはまらなくなりますね(笑)」
「いつまでも健康で、元気な心身を持ち続けたいのなら、みなさんには『とにかく歩きましょう!』とお伝えしたい。ぶらぶら散歩でもいいんです。私は毎日、体力維持のために、近所の川沿いを歩くことにしているんですが、雨が降ったりしたらやめます。自分に無理がない範囲で、楽しみながらやる。そうでないと続けられませんから」
「コロナのせいで最近は、なんだか頭を押さえられているような、なんとも不自由な世の中ですね。家内においしいものを食べさせてやりたいのに、ちょっとした外出もさせてやれませんから。家内が元気になれば、私はもっと元気になると思いますね」
「わが家には春夏秋冬必ずどこかに花が咲いています。今の私は『“花”ウンサー』なんです(笑)。
『草花は足音で育つ』という名言がありますが、当方はアナウンサーなので『草花は言葉(をかけることで)で育つ』と、植物との対話を楽しんでいますよ」
PROFILE●押阪忍(おしざか・しのぶ)●1935年、岡山県生まれ。民放テレビ初のフリーアナウンサーとして『ベルトクイズQ&Q』『特ダネ登場!?』など数多くの人気番組の司会を務める。JFN系列での最長寿ラジオ番組『ワンポイント・フィットネス』のパーソナリティー。長男も人気DJの“DJ OSSHY”として活躍中!
(取材・文/高松孟晋)