辰野町農業委員会は28日、イネ科の穀物ソルガム(タカキビ)を使った調理実習を町民会館で実施した。同農業委は遊休農地の解消策として2022年からソルガムを栽培しており、活用の仕方を発信して、町民の消費や栽培を促す狙い。委員や町職員ら約20人がソルガム入りのハンバーグなど6品を作った。
ソルガムは荒れた土地でも育ち、栽培中の草取りも数回で済むなど作業の手間がかからない。小麦アレルギーの原因となる「グルテン」を含まず、小麦の代替食品として注目されている。
ソルガム入りの蒸しパンや生春巻き、あら汁など6品を調理した。ひき肉に炊いたソルガムを同量加えたハンバーグは「粒の食感が良く、おいしい」と好評。小麦アレルギーの人も食べられるよう、ハンバーグのつなぎにはソルガムの粉を使ったらどうか―と案を出し合った。レシピは近日中に町のホームページで公開する予定だ。
ゆでるとモチモチした食感になり、シチューやグラタンに入れてもおいしいという。白米と一緒に炊くのが気に入っているという宮島勇委員長(75)は「畑を休んでいる人に作ってもらうには販路を示さねばならない」と話していた。町産業振興課で実と粉を無料で配っている。
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