一般社団法人大昔調査会(諏訪市)は4~11月に月1回、岡谷市内の「岡屋(おかのや)遺跡」の出土品を保管する「岡屋考古館」(本町)を開館する。数十年にわたって閉鎖していた考古館を、昨年5~10月に月1回ずつ開館したところ好評だった。何度も足を運んでもらえるよう今年は開館日を2日増やし、考古学や古代史について参加者が語り合う場を設けて交流。施設の保存や活用について考えていくきっかけにもしたいという。
今年の開館は今月21日を皮切りに、11月までの各月第3日曜日。時間はいずれも午前9時半~10時半。縄文から古墳時代の居住跡がある岡屋遺跡から出土した土器や石皿、穴を掘るための石器といった展示品を見てもらい、調査会の会員が解説する。午前11時からは会場を近くの照光寺に移し、土偶や土器、石器などをテーマに語り合う。ともに無料。
考古館は60年ほど前に地元有志の保存会によって開設されたが、保存会が自然消滅して一般公開されなくなっていた。調査会は地域住民に考古館や遺跡の存在を知ってもらおうと昨年、公開を再開。各日10人程度の参加を見込んでいたが、毎回40人ほどが足を運び、「何のための建物なのか分かった」「地域の文化財のことを知ることができて良かった」といった感想が寄せられたという。
大昔調査会副理事長の三上徹也さん(68)=岡谷市天竜町=は「交流を深めることで考古館の今後の活用について良い知恵が出てくるかもしれない。たくさんの方に関心を持ってほしい」と話している。問い合わせは三上さん(電話090・2204・2818)へ。
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