安曇野市の登山愛好家らが「安曇野山守隊(やまもりたい)」を結成し、同市明科の里山・長峰山(933メートル)で荒廃した登山道の整備を進めている。定期的に集まって道のえぐれた部分を直したり、木や枯れ枝を使って階段を設けたり。2日は市内外の4人が作業し、階段の整備などに汗を流した。
北アルプスを一望できる長峰山は登山者に人気だが、傾斜がきつい道の中央部が雨水で削れるなど歩きにくい所もある。有志たちは道を管理する市と相談して昨年6月に作業を開始。植生を回復させつつ登山道を長持ちさせる「近自然工法」で整備している。
2日はチェーンソーやシャベルを使って作業。登山道にアカマツや桜の古木を横たえ、枝や落ち葉で隙間を埋めて階段を設けた。雨で土砂が流れ出さないように考えながら木を配置。凹凸を埋めて歩きやすい道を取り戻した。4月に大阪府吹田市から長峰山麓に移住し、初めて参加した木下佳幸さん(60)は「何げなく通る登山道だが、(整備に)すごい手間がかかっていたのか」と汗をかきながら作業した。
代表の野田一郎さん(65)=穂高牧=は「(階段などを)作るだけでなく、修繕も続けたい」。作業の参加を呼びかけており、山守隊のインスタグラムで日程を案内する。
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