不登校や不登校傾向の小中学生を支援する教育支援センター「SaSaLAND(ササランド)」(長野市七二会)で6日、開所式があった。旧七二会小学校笹平分校を活用した施設で子どもたちが思い思いに過ごすことができる。インターネット上の仮想空間「メタバース」を使った活動には自宅から参加が可能。地元関係者や支援者は、安心して自分らしく過ごせる居場所に―と期待を込めた。
式では、岡学園トータルデザインアカデミーデザインビジネス科3年の高野紫帆さん(20)=安曇野市=が考案したロゴマークをお披露目。高野さんは「クレヨンで描いたようなフォントを作り、安心感を表現した」と説明した。
ササランドは2階建ての教室棟(延べ約800平方メートル)、体育館(約420平方メートル)などで構成。寝転んで本を読めるスペースや、一人きりになりたい子らが使える小さなテントもある。メタバースを使った活動ではプログラミングや鬼ごっこなどができ、オンライン上に居場所をつくることで実際の通学や利用をしやすくする。
七二会地区住民自治協議会の塚田久会長(65)は「新たに子どもたちの声が地域に聞こえるようになるのは喜ばしい」と目を細めた。荻原健司市長は「地域の皆さんの愛情で施設が育っていくと思う。ご協力をお願いしたい」と呼びかけた。
市教委によると現在117人が利用登録しており、うち1日平均50人程度がササランドへ通うと想定する。利用登録は引き続き受け付ける。
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