来春の選抜大会の重要な選考資料となる秋季四国地区高校野球大会(27日開幕)の組み合わせ抽選会が23日、試合会場の一つとなる丸亀市金倉町のレクザムBP丸亀であり、別表の通り出場12校の対戦カードが決まった。県勢は、1位代表の高松商が聖カタリナ(愛媛2位)―明徳義塾(高知3位)の勝者と初戦の準々決勝で対戦。県2位の志度は松山聖陵(愛媛3位)、県3位の英明は徳島商(徳島2位)とそれぞれ1回戦で顔を合わせる。
抽選後、開会式が行われ、開催県1位代表・高松商の飛倉爽汰主将が「野球王国四国の歴史の重みを感じ、感謝の気持ちを持って全力プレーします」と選手宣誓した。
守りからリズム
高松商・長尾健司監督の話 どこが上がってきても力は相手が上。うちは香川、中塚の投手陣がきちっと投げ、守りからリズムをつくれるかどうか。相手の攻略は1回戦を見て考えたい。
全てを出し切る
高松商・飛倉爽汰主将の話 投手陣が安定しているので、しっかり守って攻撃につなげたい。僕たちはチャレンジャー。自分たちができることを全て出し切り、優勝を目指して頑張りたい。
◎志度×松山聖陵(愛媛3位) 集中打で波に乗れるか
両校とも持ち味はつなぐ打線で、不安要素は守り。終盤までもつれる展開が予想される。好機で確実に得点していけるかがポイントとなりそう。
2年連続のセンバツ出場を狙う松山聖陵の投手陣は根本、平安山の両右腕が軸。完投力を備える根本は長身から投げ下ろす角度のある直球が武器で、平安山は130キロ台後半の直球に力がある。
志度としては打線が序盤から得点を重ね、主導権を握りたいところ。ここ一番で集中力を発揮した県大会同様、全員がコンパクトな振りを徹底して単打をつなぎ、安倍、石本、国本の中軸が好機で役割を果たせば、一気に波に乗れるだろう。
守りでは、右横手のエース開が終盤まで制球を乱さずに踏ん張れるか。県大会で12失策したバックが堅実に守れるかどうかも鍵を握る。
先入観なく挑む
志度・新鞍幸一監督の話 相手のことは分からないが、うちとしては先入観がない方がいい。挑戦者の気持ちで挑む。県大会でどの試合も最後まで苦しんだ経験を前向きに考え、生かしたい。
長打捨てつなぐ
志度・古市球瑛主将の話 県大会後、守備を修正してきた。打線は長打を狙わずにつないでいきたい。相手のことを探るよりも、まずは自分たちが信じてやってきたことをグラウンドで出す。
粘りに負けない
松山聖陵・荷川取秀明監督の話 うちは根本がしっかり投げられるかがポイント。志度の粘りに負けないように準備する。2年連続のセンバツを意識せずに、持てる力を出し切りたい。
◎英明×徳島商(徳島2位) 内野守備の出来が鍵に
英明は、昨年の四国大会準優勝投手の右腕黒河を軸にしたチーム。対する徳島商は力強い打線が売り。対照的な両校の顔合わせとなった。
徳島商は県大会全5試合で2桁安打を放ち、チーム打率は3割6分8厘。特に上位は長打力を備えている。
英明としては、相手打線を勢いづかせないことが勝利の条件。エース黒河は低めへの制球が安定し、大崩れは考えにくい。最大のポイントは守りだ。県大会で11失策した内野陣がミスなくもり立てれば、ある程度失点は防げるだろう。
打線は大量点は厳しい。相手の右腕村田は最速140キロの直球にカットボールなどを織り交ぜ、制球もいいだけに、犠打を確実に決め、少ない好機を生かせるか。先取点を奪えれば攻守に波に乗っていけそう。
エース黒河次第
英明・香川智彦監督の話 出場校でうちが一番弱い。徳島商は伝統校で投打にまとまっている。大崩れはしないと思う。うちは(エース)黒河次第。黒河が抑え、守らないと勝てない。
エラーをなくす
英明・仁木大翔主将の話 徳島商は打のイメージが強い。エースは中学時代から知っているが、いい投手。うちは打つチームじゃない。勝つには、まずエラーをしないこと。黒河はいい感じ。
しっかり点取る
徳島商・森影浩章監督の話 うちは接戦になると厳しい。しっかり点を取っていかないと勝てない。英明の黒河君は力があるが、打たなければいけない。攻略できるかどうかが鍵になる。
大会は、レクザムスタジアムとレクザムBP丸亀を使用して27日に1回戦、28日に準々決勝を実施。11月3日の準決勝から会場をレクザムスタジアムに一本化し、4日午前10時から決勝を行う。
入場料は一般600円、中高生200円(小学生以下無料)。