株式会社FreeLifeConsultingが運営する金融オンラインスクール「グローバルファイナンシャルスクール」が、2022年7月、この 1 年以内に投資を始めた全国 20 ~60 代の男女 544 人に対してアンケートを行ったところ、7.9%が1年以内に離脱していることが分かりました。
なぜ投資をやめてしまうのでしょうか?
この記事では、投資で得られるメリットや投資初心者によくあるミスと、適切な投資の始め方について解説していきます。
投資で得られるメリット
「グローバルファイナンシャルスクール」のアンケートによると、「資産を増やしたい」、「給料が上がると思えない」などの理由が投資を始めた理由となっています。
投資とは利益を見込んでお金を出すことですが、投資をすることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
メリットを3つご紹介します。
インフレから資産価値が守れる
インフレとは物価が上がって、お金の価値が減る現象をいいます。投資は、物価の値上がり以上のリターンを狙うことも可能なので、インフレ対策にもなり、資産価値を守ることができます。
例えば、物価が毎年2%上昇する場合、単利計算で5年間で10%も物価が上がることになります。現金で資産を保有しているだけでは物価上昇に追いつかず、相対的に資産は減ってしまう可能性があります。
インフレが進んだとしても、投資によって資産を増やすことができれば、資産価値が減らずに済みます。
資産を増やせる
結婚資金、住宅購入資金、老後の生活資金などのように、ライフイベントに備えて増やしたいお金は、株式や投資信託のような「投資」の形で、長い期間をかけて少しずつ増やしていくこともできます。
これらの投資は、流動性が低く、値上がりや利益の分配などもあり、預貯金よりも利益を得られる可能性が高い性質があります。
効率的に運用できる
超低金利時代が続き、銀行預金だけではお金を効率的に増やせません。
しかし投資には、中長期的に行っていくことで「複利」の効果があります。「複利」とは、得た収益を当初の元本にプラスして、運用して得られる利益をいいます。
「投資期間」と「複利」の効果には関係があり、投資期間が長くなるほど、複利効果も大きくなる傾向となっています。銀行預金よりもお金を効率的に増やせる点は、投資の大きなメリットになります。
初心者がやりがちなミスとは
前出の「グローバルファイナンシャルスクール」のアンケート調査によると、初心者が投資をやめた理由には「時間が無くなった」、「市場動向が見通せない」、「損失が出た」などがあります。
短期的なリターンが取れないため離脱する初心者の姿が明らかになったといえます。それでは、初心者がやりがちなミスとはどのようなものでしょうか。
金融商品の特徴やリスクを理解せず選んでしまう
投資を始めるときは、金融商品の特徴やリスクを理解したうえで、自分に合ったものを選びましょう。周りの人と同じものや金融機関から勧められたものを選んでも、自分にはリスクがあり、リターンを得られない可能性があります。
金融商品は、商品によってリスクとリターンが異なるということを忘れてはいけません。自分の性格や、選ぼうとしている金融商品を理解できているか否か、資金用途、運用期間などに照らし合わせて考え、選びましょう。
相場の動きを見て目先の利益を求めて投資してしまう
相場が上がるかどうかの予測は、プロでも大変難しいものです。投資初心者が目先の利益を追って自分でタイミングを判断し、結果を出し続けることは、現実的に難しいといえます。
生じた損失を取り返すため、相場の変動に一喜一憂するような投資は、焦る気持ちからさらに損失を大きくしてしまう可能性もあります。
特に投資初心者は、短期での目先の利益を求める傾向が強いため、相場を見ての取引は避けた方が無難でしょう。
長期・分散・積立で適切な投資を始めましょう
投資初心者はまずリスクを理解したうえで、失敗しないコツを踏まえながら投資を始めましょう。
投資リスクを軽減するコツは、余裕資金で行うことです。特に元本割れのリスクがある商品への投資は、必ず余裕資金を使いましょう。
また、長期にわたって資産を分散して、積み立てでコツコツと取り組むことも、投資リスクの軽減につながります。
仮に、現在1000万円の貯蓄があるとして、一度に1000万円を投資するのは、かなりのリスクがあるといえます。なぜなら、その投資商品の価格が大きく下落した場合、元の金額に戻すには、膨大な時間がかかるからです。また時間をかけても、元本が回復するとは限りません。
まとまったお金があるとしても、毎月一回を数年間・数十年間続けるなど、購入するタイミングを分散することが、投資で失敗しないためのコツです。
何事にもいえますが、投資は自身の余裕資金をしっかりと把握し、投資の上限を決めるなどして自己管理をしてから行うようにしましょう。また、投資商品の仕組みをきちんと理解することで、リスクはある程度防げるでしょう。
出典
金融庁 投資の基本
株式会社FreeLifeConsulting グローバルファイナンシャルスクール「投資経験 1 年以内の投資初心者 544 人にアンケート」(2022年)(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部